【72話】雷◾️腹減った
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
【サンダー】
「・・・腹減った」
昼にホテルを出てからルルーカの街を当てもなく歩き続けている
【ルナ】
「朝、起きてからそれしか言ってないよ?」
【サンダー】
「それしか言えねぇんだよ」
ホテルの宿泊代はギリギリ足りたが
・・・もう金がない
もちろん飯なんて食えるはずがない
【ルナ】
「仕方ないじゃん・・・ちょっとは我慢してよ、サンダーが悪いんだからさ~・・・」
呆れたような横目で俺を見てくる
おそらく昨日の晩飯の事を言いたいのだろう
いつもの様に一番高い肉を頼んだのは良い
が・・・田舎と都会はレベルが違った
今まで食った中でも最高に美味かったが
・・・値段も最高だったのだ
【サンダー】
「・・・無理だ」
しかし、今更悔いても仕方ない
・・・限界だった
大体、いつになったら食えるのかも分からないのに我慢などしたくも無い
【ルナ】
「またバイトでもしようか?」
【サンダー】
「・・・それまで待てと?」
今からバイトしても夜にしか飯が食えない、と言う事になるだろう
・・・無理だ
【ルナ】
「お金がないんだから仕方ないでしょ?」
呆れた様に言葉を返してきた
【サンダー】
「いや、森に行けば新鮮な肉が・・」
【ルナ】
「だっ、だめっ!!!!」
俺の提案を発表する前に却下されてしまった
【サンダー】
「なんでだよ?その方が早いだろ?」
【ルナ】
「ダメダメ!野良うさぎを捕まえて丸焼きで食べてるなんて鷹と竜輝に知られたら恥ずかしいもん!!」
必死に首を振って拒否してくる
【サンダー】
「何を今更・・・」
【ルナ】
「あれは森の中だったから良いけど、この辺だと見られる可能性もあるでしょ!?うさぎを焼いてるとことか見られたくない!!」
【サンダー】
「・・・どうでもいいだろ、そんな事」
【ルナ】
「私には大事な事なの!ちょっと待ってて!」
そう言って慌ただしく近くのレストランに入って行った
・・・なにする気だ?
【サンダー】
「・・・・・」
1人になり、ふと街を見渡してみた
【サンダー】
「すげぇな・・・」
街の中心にはイヤでも目に入る大きな城が建っている
・・・ルルーカの国王があそこに居るのだろう
・・・この地域最大光都市と言わせるほどにルルーカを再建させた王か
・・・どんな奴なんだろうか?
・・・少し見て見たい気もする
【サンダー】
「・・・・・?」
後ろから服を引っ張られて振り返るとルナが肩を落としてたたずんでいた
【サンダー】
「どうした?つか、何してたんだよ?」
【ルナ】
「ん・・・あのね~バイトさせてもらおうと思って・・・」
【サンダー】
「あ~?だから待てねぇって」
肩を落としたまま報告してくるルナに文句を言ってやる
【ルナ】
「うん・・・だから、食べさせてもらう変わりにバイトで支払いたいってお願いしに行ったの・・・」
【サンダー】
「・・・それで?」
【ルナ】
「ダメだって・・・」
少し期待したがもろくも崩れ去った
・・・まぁ、田舎みたいに簡単にはいかないか
【ルナ】
「なんかね・・・身分を証明する物を持って来ないと雇えないって・・・」
【サンダー】
「・・・マジか?」
【ルナ】
「うん・・・」
【サンダー】
「あ~めんどくせなぁ・・・」
そんな物どうやって手に入れるんだ・・?
・・・規律が厳しいのも考えのだな
【サンダー】
「まぁ、とにかくこれで決まったな?」
どうあってもルナが金を稼ぐ事は出来ない
なら、もう他の選択肢は無いだろう
【ルナ】
「・・・・うぅ」
【サンダー】
「さっさと行くぞ」
頭を抱えて悩むルナを横目に森に向かって歩きだした
【ルナ】
「ぅいやぁ~うぅ~!」
奇妙に声でうなりながらルナも後ろからゆっくり付いている




