【64話】雷◾️避けたい道
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
【サンダー】
「・・・もし、俺がルナに好意を持ってたら、お前どうする気だったんだ?」
興味本位の質問だった
【ファイヤー】
「・・・違うんだろ?」
が、真剣な目で見て返してくる
【サンダー】
「だから、もしもって言ってるだろうが、絶対あり得ないから安心しろ」
その目線に寒気がして目線を反らしながら答えた
【ファイヤー】
「・・・もし、お前がルナを狙ってたら、ルナの前から消えてもらう、強制的にでもな?」
真剣な顔で言う、その言葉に少し驚いた
【サンダー】
「・・・なんでだよ?」
【ファイヤー】
「俺の主は竜輝だ、俺は竜輝の為なら何でもしてやりたいと思ってる、だからだ」
・・・やはり、コイツは竜輝と契約を交わしてるらしいな
【サンダー】
「・・・竜輝の命令か?」
【ファイヤー】
「いや~俺の独断、竜輝はそんな命令する奴じゃない」
手をパタパタ振って否定している
【サンダー】
「前は間違った道に進まないとか言ってたろ?強制的に消させる事は間違った道じゃないのかよ?」
【ファイヤー】
「・・・さあ?どうだろうね?・・・まぁ、竜輝にバレたら怒られるかもな~」
本当に竜輝がコイツに命令してる訳じゃない様だな
【サンダー】
「じゃあ、何のためにそこまでするんだ?」
【ファイヤー】
「・・・俺はな、これ以上竜輝の邪魔する駒は消したいんだよ・・・お前も見たから分かるだろ?鷹の奴を」
少し疲れた様に言葉を続ける
・・・確かに、あいつらは折り合いが悪い感じだったな
【ファイヤー】
「アイツだけで十分過ぎる位なんだよ・・・」
そう言って表情が曇っていく
【サンダー】
「・・・あの二人って、どういう関係なんだ?」
ルナの話には仲が悪いなんて印象は無かったんだけどな
【ファイヤー】
「あ~・・・綺麗な言い方したら、ライバルってやつかな~?」
ソファーにもたれ掛かりながらつぶやく
【ファイヤー】
「・・・何かと対立が多いんだよな~・・・まぁ、お前もそのうち嫌でも分かるよ~」
【サンダー】
「・・・原因はルナなのか?」
と、言うか俺にはそれ位しか思いつかなかった
【ファイヤー】
「いや・・・それだけじゃない・・・悪いが、これ以上は話せない、プライバシーってやつだ」
ニタニタ笑いながら言ってくる
・・・今は、これ以上なにを聞いても答えないだろうな
・・・嫌でも分かる
・・・その言葉が少し気になった
【ファイヤー】
「そういやさ~お前があの時に嘘の名前を教えなきゃ、こっちが先に動けたんだぞ?」
うらめしそうな目で言ってくる
【サンダー】
「あ~?だから忘れた、嘘を教えた覚えはない」
あの時はムカついたから適当に答えただけだしな
【ファイヤー】
「は~・・・なぁ、ルナは竜輝の事どう思ってる?」
身を乗り出すように聞いてくる
【サンダー】
「なんで俺に聞くんだよ?本人に聞けばいいだろ?」
【ファイヤー】
「いやいや!俺に本音は話さないだろ~?でも、お前なら聞いてるんじゃないか?」
目を輝かせながら気持ち悪い目線を送ってくる・・・
【サンダー】
「・・・悪くは思ってないみたいだな、まんざらでもないみたいだしな」
しつこく食い下がりそうなので、さっさと答えてやる
【ファイヤー】
「そっかそっか!ルナちゃんは良く分かってるね~」
ニタニタしながら言ったと思ったら再び表情が真剣なものに変わる
【ファイヤー】
「・・・で?どっちって言ってた?」
・・・まぁ、それが一番聞きたい所だろうな
【サンダー】
「まだ決めてないみたいだぞ?聞いても答えなかったしな」
【ファイヤー】
「ルナはどちらかを選ぶつもりはあるのか?」
【サンダー】
「さぁ?でも、あいつらに会う為にここまで来たからなぁ、多分そうなるんじゃないか?」
【ファイヤー】
「・・・・・・・」
俺の言葉にコメントするでもなく、無言で何かを考え込んでいる様だ
【ファイヤー】
「・・・竜輝って、ちょっとクール過ぎだろ?でもスゲー良い奴なんだよ!」
いきなりテンションを上げて竜輝について語り出した
【ファイヤー】
「頭は良いし、優しいし、真面目だし、魔力も言う事なし!最高だと思わないか!?」
【サンダー】
「・・・俺にアイツの魅力語ってどうすんだよ」
呆れた感じで突き放ってやる
【ファイヤー】
「・・・頼みがあるんだ」
そして真剣な顔で言ってきた
【ファイヤー】
「お前に、こっちについてほしい」
・・・その気迫は脅されている様な感覚を感じた
【サンダー】
「・・・ようは竜輝とルナをくっ付けるのを手伝えって事か?」
逃げる様に顔を反らして言葉を向ける
【ファイヤー】
「そうだ」
【サンダー】
「断る」
これだけは例え脅されても即答してやる
【ファイヤー】
「なんでだよ!?お前、鷹に付くのか!?」
少し怒った様に怒鳴ってくる
【サンダー】
「俺はルナに付くんだよ」
【ファイヤー】
「・・・・」
【サンダー】
「アイツが選んだ道にちゃんと進めるようにしてやる、それが俺の道だ、鷹を選ぼうが竜輝を選ぼうが邪魔が入るだろうしな?」
ファイヤーを睨みつけて断言してやる
【ファイヤー】
「へ~・・・?まぁ、いいか、その感じだと、
今の所は向こうに付く事も無いだろうしね?」
意味深な目線で言ってくる
・・・もし、鷹に付いたら
こいつとやり合う事になるのは間違いないだろうな
・・・できれば
・・・避けたい道だ
【ファイヤー】
「さてと~今日はこんなとこかな~」
そう言いながらゆっくり立ち上がる
【ファイヤー】
「今度、ルナを連れてうちに遊びに来いよ、ご馳走が食えるぞ~」
ニコニコ笑いながら何故か窓を開けた
【サンダー】
「・・・なにやってんだよ?」
【ファイヤー】
「帰るんだけど?」
【サンダー】
「ドアから帰れ!」
当然の突っ込みを入れてやる
【ファイヤー】
「あ~それは無理、今日は会わない方がいいと思うしな・・・」
少しバツの悪そうな顔をして拒否してくる
【サンダー】
「あ?なに言ってんだ?」
【ファイヤー】
「お前、ルナちゃんに余計な事を言うなよ?俺に苛められちゃたとかさ~」
俺の問いかけには答えずに話を変えてきた
【ファイヤー】
「じゃ、またな~!」
笑顔でそう言うと早々に窓から飛び降りて何処かに歩いて行く・・・
【サンダー】
「なんなんだ・・・あいつは・・・・」
・・・ほんとに騒がしい奴だ
・・・それにしても
今日のアイツはいつもと違って恐怖を感じずには居られなかった
それだけアイツにとって竜輝が大切な人間と言う事だろう
・・・一体どんな奴なんだろうな
・・・竜輝は




