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【5話】白◾️雷の男の人



挿絵(By みてみん)



助けを求めた銀髪の男の人が手をこちらにかざした


「ひっ!!!???」


バチバチと音を立てる激しい光に目を背けるが

一瞬で音はしなくなった


ゆっくり辺りを見回すと私に絡んでいた男達は膝から落ち伏せている


「・・・カミナリ?」


落ち伏せた男達の体はバチバチと放電していた


・・・すごい

・・・本当に一瞬だった


【銀髪の男】

「ザコが、さっさと消えろ」


見下ろしながら地べたに這いつくばった男たちに言葉を向けている

男達はしびれているのか上手く立ち上がれないでいた


【銀髪の男】

「早くしないと次は殺すぞ?」


更に男たちに言葉を向け手を向けた


【男1.2】「ひィ!!??」


その言葉で怯えた様な声を発し

ふらふらしながら一目散に男達は逃げ出した


・・・スカッとした

・・・私が追い払ったんじゃないけど


「あっありがとうございました!」


助けてくれた銀髪の男の人に深々と頭を下げた


「・・・?」


突然の拍手に顔を上げると

町の人達がこちらを見ながら拍手していた


この拍手は私に向けられたものではなく目の前にいる男に人にしているのだろう


【銀髪の男】

「チッ!」


不愉快そうな顔で拍手をしている人達を睨む銀髪の男の人


・・・目つきは悪いけど可愛い顔立ちしててなんだか年下に見える・・・身長は私より高いけど


白く長いコートに白い長ズボン、指先の出てる黒い手袋をしている


【銀髪の男】

「・・・お前に聞きたいことがある、ちょっとついて来い」


そう言って目の前にあるお店に入って行った


「はっはい!」


慌てて後を追いお店へと入る

お客さんの居ない店内はとても静かだった


お店の人達が一瞬こちらを見たがすぐに目を反らした


銀髪の男は店の一番すみっこのテーブルに着いているようだ


・・・一緒のテーブルに着いていいものか悩んだけど

・・・とりあえず黙って座った


【銀髪の男】

「・・・お前」


私が座ったとたん睨みつける様な目で声をかけてきた


「っはい!?」


慌てて返事を返した


・・・黙って座ったことに怒ったのだろうか?

・・・目が怖い


【銀髪の男】

「・・・・・・・」


が、男の人は黙りこんでいる


・・・なんだろう?

・・・この空気が怖い


【銀髪の男】

「・・・羽」


しばらく待っていると男の人が小さく声を発した


「・・・はい?」


よく聞こえなかったので少し怖いが聞き返した


【銀髪の男】

「・・・お前の背中には羽がはえてるのか?」


言いにくそうに視線を反らしながら尋ねて来た

けど・・・言葉の意味がよく分からない

・・・なにを言ってるのだろう?


「えっ~と・・・はえてませんけど・・・?」


苦笑いで言葉を返した

とりあえず質問の答えにはなっているだろう


【銀髪の男】

「・・・チッ!・・馬鹿らしい・・・もういい、消えろ」


苛立ったようにはき捨てた


・・・怖い

・・・なんだか昨日から口が悪い人ばっかり助けてもらうな


・・・でも


「あのっ!よかったら私にご馳走させてもらえないですか!?助けてもらったお礼です!」


勇気を出して笑顔で叫んだ


「もうドンドン食べちゃってください!さあっさあっ!」


有無を言わせる間もなくメニューを差し出す


【銀髪の男】

「・・・」


男はメニューを受け取ることなく黙って右手を上げた


【店員さん】

「ご注文はお決まりですか?」


するといきなり店員さんが走ってきた


・・・右手を上げると店員さんが来るのものなのだろうか?


【銀髪の男】

「この店で一番高い肉料理をたのむ」


【店員さん】

「はい!!かしこまりましたぁ!」


喜びを隠せない意気のいい返事で答え


【店員さん】

「お客様はどうされますか??」


私に向かって満面の笑顔を向けて来る


「私は・・・・・・・・お水で・・・」


苦笑いで店員さんに告げた


・・・いくらするか分からないものを注文されては食欲など沸くはずがない


【店員さん】

「は~い・・・」


さっきとは一転元気のない返事をし店の奥に消えていった


「あのっ!本当にありがとうございました!」


改めてもう一度男に深く頭を下げる


【銀髪の男】

「・・・別に助けたくて助けたわけじゃない、いちいち頭を下げるな、どんだけ軽い頭なんだ?」


不愉快そうに睨まれた


・・・・駄目だ!ダメだ!イラとしちゃ!

助けてもらったんだから!


「でも!すごいですね~!あれ魔法ですか?魔法使いなんですか!?憧れちゃうな~!」


最高の笑顔で褒めてみた


【銀髪の男】

「・・・なんかお前、馬鹿っぽいな?いや、おそらく馬鹿なんだろうな」


あきれた顔で睨まれた


「・・・最近なんかああいう人すごく多くて・・・昨日も知らない人に助けてもらっちゃたんですよ」


大袈裟なくらい落ち込んでみた


【銀髪の男】

「・・・自慢か?言っとくがお前たいして可愛くないぞ?絡んだ奴は女なら誰でもよかったんだろうなぁ?」


見下した顔で笑いながら睨まれた


「・・・私、どうしても行かなくちゃいけない所があるんです・・・でも一人じゃ行けなくて・・っううっ!」


顔を手で覆い嘘泣きしてみた


【銀髪の男】

「・・・で?だから?言っとくが俺は護衛なんてごめんだからな」


本当にうっとうしそうに睨まれた


・・・まだ頼んでないのに先に断られてしまった


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