【31話】白◾️武器を振り回す男
◾️◾️ルナ視点◾️◾️
【サンダー】
「・・・あ~めんどくせぇ」
ふと気づくといつに間にかサンダーが隣にいた
サンダーがドアノブを回すが鍵が掛かっているらしく開かない
【サンダー】
「ッチ!おい!ガキ!ドアから離れろ!ぶっ壊すぞ!」
「うえぇーん!ままー!こわいよー!」
サンダーの声に怯えてドアから離れたみたいだ
声が少し遠くなった
それを確認してサンダーがドアを蹴り破った
・・・他の方法を探した方が良かったんじゃないだろうか?
【サンダー】
「さっさと見て来い」
【ルナ】
「うっうん!」
サンダーに急かされて慌てて中を覗く
ドアの向こうは広いリビングだった
が、電気が着いていない為、暗くて確かな事は分からない
子供は少し離れた場所に置いてあるソファーの前でクマのぬいぐるみを抱きしめて泣いている
【ルナ】
「ごめんね!もう怖いことしないから、泣かないで?ね?」
子供に駆け寄り出来るだけ優しい表情で慰める
その時
ソファーの反対側から人が飛び出して来て
バットのようなモノをこちらに向かって振り下ろしてくる
【ルナ】
「っ!?」
慌てて子供に覆い被さった
【ルナ】
「うっ!」
鈍い音と共に私の背中に振動が伝わった当たった
【サンダー】
「ルナっ!」
ソファーから飛び出した男が再びバットを振り上げる
【ルナ】
「っ!!」
【サンダー】
「ッチ!」
再びバットが私の背中に叩きつけられたと同時にサンダーが男を蹴り飛ばした
【サンダー】
「馬鹿が!死にたいのか!?」
何故か凄い目で私に怒鳴る
【ルナ】
「っど、どうして私が怒られるの!?」
【サンダー】
「んなガキいちいち庇ってんじゃねえよ!」
私にしがみ付いて泣いている、この子の事だろう
【ルナ】
「そう言われても・・・」
体が反応してしまったのだから仕方ない・・
【男】
「くっ・・うゎぁーあぁ!」
男がいきなり起き上がりバットでサンダーに殴りかかる
が、バットが振り下がる前にサンダーが蹴り飛ばした
【男】
「グハッ!」
男は背中を打ち付けて倒れこんだ
【サンダー】
「雑魚が・・・舐めやがって・・・」
怖いオーラがゆらゆらしているサンダーが更に男に近づいていく
【子供】
「ダメー!パパをいじめないでー!」
突然叫んだと思ったら子供が私の腕から離れて男の人にしがみ付いて行った
【子供】
「パパをいじめないで!あっちいけー!」
必死にサンダーを睨みつけて叫ぶ
【サンダー】
「・・・・・・・・」
サンダーは無言で立ちどまっている
・・・さすがに子供は蹴り飛ばさないと思うけど
怖いので慌てて子供の元に駆け寄る
【ルナ】
「この人は本当に君のパパなのかな?」
【子供】
「うん!パパだよ!あの人が悪い奴なんだ!あっちいけー!」
再びサンダーを睨みつけて叫ぶ
ちらっとサンダーを見ると
・・・怒りで顔がヒクヒクしていた
・・・怖い
【男の人】
「・・・こっ、この子には何もしないでくれっ!」
男の人が顔を少し上げて叫びだした
【男の人】
「殺したいなら・・俺だけにしてくれっ!・・この子は許してやってくれっ・・!」
とても苦しそうに必死に言葉をぶつけて来る
【ルナ】
「あの!私達は実は怪しい者じゃないんですよ!ドアを壊してしまいましたが・・・子供の泣き声が聞こえたから心配になっただけでして!殺そうとか、全然そんな事考えてません!」
・・・上手く言葉に出来なかったけど伝わっただろうか?
・・・とにかく、この人を介抱しなくては
【ルナ】
「立てますか?」
声をかけながら男の人に手を差し出した
【男の人】
「・・・すまない」
申し訳なさそうに私の肩に手を掛けながら男の人は立ち上がり
男の人を支えるようにソファに座らせた
【サンダー】
「蹴られた位で大げさなんだよ、そいつは」
【ルナ】
「私達みたいに魔力がない人は、蹴られただけでも凄く痛いんだよ」
サンダーが悪い訳じゃないけど
この人が悪い訳でもない気がした
【サンダー】
「・・・・・」
サンダーはとても不機嫌そうな顔をしてダイニングテーブルに座ってる
・・・後でから揚げを買ってあげよう




