【30話】白◾️頭に響く誰かの声
◾️◾️ルナ視点◾️◾️
【サンダー】
「・・・誰も居ないな?」
ホテルに着いたけど受付には昼間と同じで誰も居なかった
【ルナ】
「ん~、もう寝ちゃったのかな?」
・・・でも、寝るにしては早い時間な気もする
【サンダー】
「こりゃ、夜逃げでもしたんじゃないか?儲かってないみたいだしな」
サンダーの目線で受付の中を見ると私達の部屋以外の鍵は全て揃っていた
【サンダー】
「どうすんだよ?」
めんどくさそうに聞いてくる
【ルナ】
「ん~、どうしよう・・・」
辺りを見回して目に留まったのは受付の後ろの扉
確か初めて来た時、子供の声がしたから
きっとあそこは住居になってるんじゃなだろうか?
【ルナ】
「勝手に受付に入っても良いかな~?」
扉を見つめながらサンダーに聞いてみる
【サンダー】
「なぁ、もう良いんじゃないか?受付に人が居ないから帰ったって事で、悪いのはこの店だろ?」
【ルナ】
「ダメだって、サンダーも言ってたでしょ、儲かって無いって、ならなお更払わないと」
【サンダー】
「はいはい、勝手にしてくれ」
私の言葉に呆れた様子で受付カウンターの上に座る
【ルナ】
「そんなとこに座っちゃダメだよ」
【サンダー】
「そこのドア訪ねるんだろ?早くしろ」
私の注意を無視して横目で扉を見ている
・・・とにかく訪ねてみよう
【ルナ】
「あの~すいませ~ん、宿泊代を払いたいのですが、どなたかいらっしゃいませんか?」
ドアをノックして訪ねてみる
「・・・・・・」
が、応対なし
【ルナ】
「すいませ~ん」
もう一度訪ねる
「ままー!ままー!ぅぁ~ん!」
ドアの向こうから子供の泣き声が聞こえてきた
【サンダー】
「あ~あ、泣かせちまったな・・・」
呆れた様にため息をつきながら私に言葉を向けてくる
【ルナ】
「え!?え!?私のせいかな!?」
「うぇ~ん!ままー!ままー!」
どうやらドアのすぐ向こうまで来て居るらしく、ドアを叩きながら泣いている
【ルナ】
「びっくりさせてごめんね!ママかパパは居ないのかな?」
向こう側に居るであろう子供に優しく話かけてみる
「まま!まま!ままー!」
でも、話しができる状況ではないみたいだ・・・
【サンダー】
「んなガキ、相手にしても無駄だろ」
【ルナ】
「ん~でも変だね・・・お母さん達居ないのかな?」
これだけ泣いて居るのに気づかない事あるかな?
【サンダー】
「・・・どうするつもりだ?」
不振そうな横目で尋ねて来る
【ルナ】
「・・・ちょっと、入ってみて良いかな?」
【サンダー】
「不法侵入、面倒な事に関わるな」
はっきり止められた
【ルナ】
「でも・・・」
「うえ~ん!ままー!ままー!ままー!」
聞こえる声はずっと泣き続けて声が枯れて来ている
【ルナ】
「・・か・・わい・・そう」
ドアを叩く音
叫ぶ声
それを聞くと
胸が苦しくなる
『ココカラダシテ・・・』
頭が痛くて
体が震える
『オネガイ・・・』
誰かの声が聞こえる
息できなくなる
『タスケテ・・・』




