【27話】雷◾️犬か奴隷か
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
【ルナ】
「ご馳走様でした!」
たこ焼きを食い終わったルナが笑顔でファイヤーに頭を下げてお礼を言った
【ファイヤー】
「どういたしまして~」
それにいけ好かない笑顔で答えている
【ルナ】
「ほら!サンダーもちゃんとお礼言わないと!」
【サンダー】
「俺はまだ食ってんだよ」
ルナの鬱陶しい強要をかわしてやる
俺の皿にはまだ野菜が残っていた
【ルナ】
「・・・サンダー、野菜食べないじゃない」
怪訝そうな目で見てくる
・・・うぜェ
【ルナ】
「・・・ん~」
ルナが何かを確認するように辺りを見回し
【ルナ】
「私、ちょっと席外すね?」
そう言って立ち上がった
【サンダー】
「・・・トイレか?あんまりアリを苛めるなよ?」
【ルナ】
「っ!?ちっ、違うよ!バカ!」
逃げる様に何処かに走って行った
【ファイヤー】
「・・・本当に仲良いね~?」
ニヤニヤしながらファイヤーが話し掛けてきた
【ファイヤー】
「羨ましいなぁ~俺はさ~今、片思い独走中なんだよ・・・マジで羨ましい・・・」
ため息をつきながらうなだれた
【サンダー】
「で?その女の犬にでもなってんのか?」
鼻で笑いながら言ってやる
【ファイヤー】
「残念、俺の主は男でした~」
【サンダー】
「あ?お前そっち系なのか?趣味は合いそうにないなぁ~」
見下したように言い捨ててやる
【ファイヤー】
「・・・お前は本当に面白い奴だなぁ?そんなに彼女とのデート邪魔されたのが気に食わないか?」
【サンダー】
「だから彼女じゃねぇって言ってんだろ?耳付いてんのか?」
【ファイヤー】
「お前からは初めて聞いたけど?あの子は否定してたけど、お前はまんざらじゃないのかと思ったんだけどな?」
ニタニタ笑いながら言ってくる
・・・コイツ
・・・マジでムカつく
【サンダー】
「テメェ・・」
【ファイヤー】
「止めとけ、お前じゃ俺に敵わない、お前も分かってんだろ?」
俺の魔力が上がったのを感じたのか、なだめる様に言って来た
【サンダー】
「・・・まぁ、お前は犬になってるみたいだからなぁ?」
再びファイヤーの耳の上部についたピアスのようなアクセサリー、誓錠を確認した
・・・やはり間違いない様だな
【ファイヤー】
「犬って言い方は好きじゃないな~少なくとも俺は犬になったつもりはないし、俺の主も俺を犬とは思ってない」
自信満々に胸を張って言ってくる
【サンダー】
「命を張って主を守る、主の為なら何でもする、犬じゃなかったら奴隷か?」
【ファイヤー】
「まぁ、確かに俺はアイツの為なら何でもしてやろうと思ってるよ」
アイツとはコイツの主の事だろう
【ファイヤー】
「アイツはそれだけ良い奴だからな~っと言うか、コイツの為なら命を懸けても良い、と思ったから主に選んだんだけどな」
ニタニタ笑いながら、いちいちカンに障る事を言ってきやがる
【サンダー】
「そんな素晴らしい人間様がいらっしゃるのか?自分の命を懸ける位の」
【ファイヤー】
「居るよ~?少なくとも俺は絶対に死んではいけない人間だと思ってる」
・・・馬鹿らしい
【サンダー】
「ッチ!躾された犬とは話しもできねぇーな」
【ファイヤー】
「・・・お前、なんでそんなに契約する事に否定的なんだ?」
少し真剣な表情で言葉を向けて来る
【サンダー】
「同じ技能者がご主人様にシッポ振ってるの見てたら吐き気がするんだよ」
【ファイヤー】
「誰かと契約を交わしてる奴は、それだけの人間を見つけたんじゃないのか?お前には居ないのか?死んで欲しくない奴が」
【サンダー】
「はぁ?俺には理解できない世界だな」
つか・・・そんなマジに主を選ぶ奴なんて居ないだろ
・・・選ぶ立場じゃなく、選ばれる立場なんだから
【ルナ】
「サッサッサンダー!!!」
突然、ルナが大声で叫びながら走って戻って来た
【ルナ】
「聞いて聞いて!私、ここのお店でバイトさせて貰える事になったよ!」
満面の笑顔で報告してくる
【サンダー】
「・・・お前、その為に行ってたのか?」
【ルナ】
「うんうん!注文来るの遅かったからさ~忙しいのかなって思って聞いてみたの!そしたら良いよって!」
本当に嬉しそうに全身で喜びを表現している
【ルナ】
「じゃあ~私さっそく頑張って来るから!ちゃんと待っててね!」
笑顔で手を振り慌しく走って行った




