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【2話】雷◾️崖から飛んだ女

◾️この物語は登場人物の視点が変わりながら進みます。

◾️その時の主人公はタイトル、挿絵、文字で確認下さい。



挿絵(By みてみん)



どこまで行っても深い森、もり、森、モリ・・・


そして今、目の前には行き止まりを意味する崖

・・・その下にはまた森


前の町を出て、もう3日

新しい町はまだ見えない


・・・これだから田舎は嫌いなんだ


・・・何もない


・・・ただ時間が流れているだけの世界


・・・そんな世界から出たかったんだけどな


「・・・あ~つまんねぇ」


空に広がる世界に目を向けた


・・・真っ暗な空の中

ただそこにあるだけの月

なにもしていないのになにより輝いて

暗い世界では圧倒的な存在感


「・・・眺めは最高だな」


少し先にここより高い崖が見える

あの場所からなら

もっと綺麗な月が見えるのだろうか?


・・・まぁ

・・・絶対行かないけど


「・・・・・・?・・・・・・飛んだ?」


見ていた高い崖の上から何かが飛んだようだ


真っ白い・・・羽?


いや・・・あれは髪だな


どうやら白いワンピースのようなものを着ている人間が飛んだらしい

・・・真っ逆さまに落ちてるけど


「・・・最悪な景色だ」


・・・自殺なら人目に付かない方法をとってほしいものだ

この高さ確実に死ぬだろうな


「・・・・・?」


急に落ちる速度が下がった

でも、確実に落ちて


いや・・・降りているのか?


「・・・は・・・ね?」


月明かりで見えたのは


長く、細い白髪とピンクのリボンを空に漂わせ


真っ白い羽を広げ降りて行く女の姿


「羽を持つ人間・・・?・・・天使?」


・・・ありえない

自分が発した言葉でもアホらしく思う


魔法や化け物

意味の分からない事が起こるこの世界でも


天使なんてものは神話

空想の話で存在するはずがない・・・


気づけば女は深い森の中に消えていた


「なんなんだ・・?」


・・・見間違え?

疲れで幻覚でも見たか?


「・・・ありえないな」


1人首を振り完全否定してやる

他のやつならまだしも、自分自身にそんな事があるはずがない


「1日はかかるか・・」


グダグダ考えるより確かめた方が早い

女が降りた場所を目指して走り出した

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