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【1話】◾️◾️◾️◾️◾️
その子達はいつものようにそこに居た
「おはよう!」
その子は笑顔で声をかけてきた
「おはよう」
その笑顔に笑顔で言葉を返した
「・・・どうしたの?元気ないね?」
その子は心配そうな顔で尋ねてきた
「・・・お腹空いたかも」
その言葉に少し落ち込みながら答えた
「・・・・・・・・・」
その言葉に
その子達は何も言葉を発する事は無く目線を向けた
その先にはバケツがあった
その中では何かが動いている
「・・・ごめんね」
その子は悲しそうに謝った
「・・・大丈夫だよ」
その言葉に安心させられるようにニコッと笑い返した
「・・・もうすぐ、行くから」
その子は真剣な表情でそう言ってくれた
「・・・本当に?」
「絶対行くから!待っててね!」
その子は笑顔で私の言葉に返してくれた
「・・・ありがとう」
その言葉にぬくもりを感じ
その言葉に涙が溢れ
その子達よりも大きな体で
その子達にすがりついた
その子達は
とても
とても
冷たかった