【18話】白◾️都会を目指す理由
◾️◾️ルナ視点◾️◾️
ご飯を食べ終わりホテルに帰ってきて、しばらく椅子に座り窓から空を見ていた
・・・こんなゆっくりした時間は久しぶりだなぁ
【サンダー】
「・・・なぁ?」
ベッドに座っているサンダーが話しかけてきた
【サンダー】
「・・・お前、なんでそんなにルルーカに行きたいんだよ?」
【ルナ】
「ん~?珍しいね~、サンダーがそんな事聞くなんて」
少し振り返り笑いながらサンダー目を向ける
【サンダー】
「・・・別に言いたくないなら言わなくていい、暇だから聞いただけだ」
めんどくさそうに視線をそらした
【ルナ】
「ん~・・・」
再び窓を見つめて、しばらく考えた
・・・うん
・・・いいよね?
・・・サンダーなら
頭で考え納得した
【ルナ】
「・・・笑わないで聞いてくれる?」
ベッドに座ったサンダーに体を向ける
【サンダー】
「・・・ああ」
私には目を向けずに適当にも聞こえる返事をして来る
ルナ「・・・私・・・実は・・・小さい頃ルルーカに住んでいたの」
【サンダー】
「・・・へ〜?」
少し驚いたような視線を向けた
【ルナ】
「・・・そして仲の良い友達と毎日遊んでた・・・いつも3人で」
目を閉じてその光景を思い出す
【ルナ】
「・・・約束なんてしてた訳じゃないのに、いつも同じ場所で会うことができた・・・3人だけの秘密の場所、私、その子達が大好きだったの・・・ううん、今でも・・・ずっと」
・・・そう
今でもあの時のまま
気持ちだけは何も変わっていない
【ルナ】
「・・・おかしいでしょ?・・・小さい頃、好きだった子を今でも思い続けるなんて」
【サンダー】
「・・・別に、お前にはそう言うバカみたいな事が似合ってるしな」
苦笑いの私につまらなそうにサンダーは言ってくれた
・・・沢山辛い事あったけど
・・・あの時みたいな綺麗な心ではいられないけど
【ルナ】
「・・・本当に・・・本当に・・・大好きなんだ・・・」
この気持ちだけは決して汚れない
【サンダー】
「・・・泣くのはやめてくれ」
呆れた様にため息をついた
いつの間にか涙が出ていた様だ
【ルナ】
「っごめん!」
慌てて涙を拭いた
【サンダー】
「・・・でもよ、なんでそんなに好きな奴が居るのに、こんな田舎に来たんだ?」
視線を反らしたまま尋ねて来た
【ルナ】「・・・良く分からないんだけどね、悪い人たちがルルーカに攻撃して来たらしいの」
【サンダー】
「あ~・・・有名な事件だな・・・十数年前ルルーカで起きた反乱軍による攻撃、都市の半分は壊滅的被害を受けたらしいな、まぁ、今では攻撃を受ける前よりも発展したらしいけど」
・・・そうなんだ
私ってほんとに何も知らないんだな
【サンダー】
「・・・で?」
【ルナ】
「それでね・・・私の家は被害を受けちゃって・・・その攻撃をされたのが昼間で、家に居なかった私は助かった、でも・・・お父さんとお母さんは死んじゃったらしくて」
【サンダー】
「・・・・」
【ルナ】
「その後、私は・・・両親の知り合いの家に連れて行きれたから・・・ルルーカから離れちゃったの」
【サンダー】
「・・・そうか」
そう言いながらサンダーは私に体を向け
【サンダー】
「なぁ・・・お前さ・・・崖から飛んだりしたか?」
私の目を真っ直ぐに見つめながら言った
【ルナ】
「っ!?」
・・・びっくりした
・・・なんでサンダーが知ってるの?
・・・何処から?
【サンダー】
「・・・その顔は飛んだな?」
私の顔を見て確信してしまったようだ
・・・動揺が顔に出てしまったらしい
【ルナ】
「・・・うん」
今更、否定しても仕方ないので素直に認める
【サンダー】
「・・・その辺の話し・・・聞かせてくれないか?」
更に身を乗り出すようにして聞いて来る
・・・どうしよう
【ルナ】
「・・・その前に・・サンダーはなんで私が飛んだ事・・・知ってるの?」
・・・聞くのは怖かった
・・・でも、聞かなくてはいけない
【サンダー】
「あ~・・・見たんだよ、近くの崖からお前が跳ぶとこ」
【ルナ】
「・・・それだけ?」
【サンダー】
「・・ああ?」
私の問いに少し不振そうにうなずいた
・・・よかった
【ルナ】
「あれはね・・・死のうと思ったの」
【サンダー】
「・・・まぁ、じゃないと、あんな所から飛ばないもんな」
少し気まずそうに言葉を向けてくる
【ルナ】
「・・・色々あってね、なんだか神様に、死ねって言われてる様な気がしたの」
胸に手を当て言葉を続けた
【ルナ】
「でも、どうせ死ぬなら・・・誰も手の届かない場所に触れてみたかった・・・だから・・・飛んだの」
そう
誰も手が届かない
誰も触れられない場所に
一瞬でも良いから触れてみたかった
【サンダー】
「・・・でも、何でお前生きてるんだ?」
当然の疑問を向けられる
【ルナ】
「ん~?それはね、本当に私も不思議なんだよね〜?飛んで、意識なくなって、気づいたら地面って感じ」
・・・あれは本当になんだったのだろう?
【ルナ】
「でも・・・死ななくて良かった・・・」
おかげで生きる希望が見えたから
【サンダー】
「・・・死にたかったんじゃなかったのか?」
少し心配そうに尋ねて来る
【ルナ】
「でも、死ななかったから・・・これはきっと・・・神様が、もう少しだけ生きても良いよって言ってくれてるんだと思う」
そうであってほしいと願いを込めた言葉だった
【サンダー】
「・・・・」
【ルナ】
「だから・・・もう一度あの場所に行きたい・・・2人に会いたい・・・」
そして
もう一度、私を見てほしい




