【15話】雷◾️水浴び
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
【ルナ】
「あ!サンダー!丁度良い所に来てくれたね~?」
にこやかに言うその顔はいつものルナだった
【サンダー】
「・・・お前・・・何やってんだよ?」
【ルナ】
「ん~?実は川が湖になってるの見つけちゃったんだ~だから水浴びしようかと思って」
ルナの目の前には木々で囲まれた湖があった
・・・へたり込んで見えたのは、この湖を覗き込んで居ただけ?
・・・服が脱ぎ散らかして見えたのは、この湖に入る為に自ら脱いだ?
【サンダー】
「・・・・・・」
【ルナ】
「ど、どうしたの?なんか怒ってる?」
様子を伺う様に顔を覗き込んで来る
【サンダー】
「・・・脱いだ服はちゃんと畳め!」
その顔を避けるように怒鳴りつけた
【ルナ】
「はっはい!」
慌てた様にせっせと服を集めて畳み出した
・・・もう考えるのは止めだ
・・・忘れてしまおう
【ルナ】
「それでね~お願いがあるの」
畳み終わった服を足元に置いて立ち上がった
【サンダー】
「・・・なんだよ?」
【ルナ】
「湖に入ろうと思って上着を脱いだんだけど・・・この服白だから透けそうじゃない?下着も脱いだから・・・透けたの人に見られたら嫌だよね?」
自分の服を引っ張り意見を求める様に尋ねて来る
【サンダー】
「公然猥褻、見た奴が可哀相だから止めろ」
馬鹿な奴にとりあえず犯罪だと教えてやる
【ルナ】
「・・・だから、誰も来ないか見張ってて欲しいんだけど?」
が、無知とは恐ろしくお構いなしの様だ
【サンダー】
「お前が濡れて透けた姿を見てろって言うのか?変態だな」
【ルナ】
「ち~が~う~!」
俺の言葉に不愉快そうに睨みつけて来る
【ルナ】
「サンダーも見ちゃダメ、後ろ向いてて!」
【サンダー】
「んな、めんどくせ事するか」
【ルナ】
「え~!?お願い〜!ちょっとだけ!10分で良いから~!」
手を合わせて必死に拝んで来る
【サンダー】
「・・・つか、胸元から服の中丸見えだぞ?」
不振な目で見つめてやる
【ルナ】
「うそっ!?」
慌てて胸元を両手で押さえ込んだ
・・・まぁ、嘘だけど
【サンダー】
「・・・さっさと入って来い、10分経ったら置いて行くからな」
そう言って後ろを向き近くの岩に腰をおろした
・・・どうせ諦めないだろうし、長々拝まれても迷惑だ
【ルナ】
「ほんとに!?ありがとう〜!」
喜んだ声が背中に聞こえ
しばらくして水のはじく音が聞こえて来た
【ルナ】
「ん~!冷たくて気持ち良いよ~?サンダーも入ったら良いのに~?」
本当に嬉しそうな声が聞こえる
【サンダー】
「・・・結局、透けた自分を見て欲しいのか?」
【ルナ】
「・・・私が終わった後で」
【サンダー】
「遠慮する、公然猥褻は犯罪だと教わったんでな」
【ルナ】
「・・・もういいです」
呆れた様に返してきてしばらく大人しくなった
とても静かな時間に水の弾く音だけが響きわたる
・・・こんな時間は俺一人では経験する事は無かっただろうな
・・・まぁ、大して必要ないけど
【ルナ】
「・・・サンダー?」
しばらく黙っていたルナが声をかけて来た
【サンダー】
「・・・なんだ?」
【ルナ】
「・・・ありがとね」
【サンダー】
「・・・・何のお礼だ?」
【ルナ】
「ん~だって私の事を心配して走って来てくれたんでしょ?」
そう言う顔はおそらく笑っているだろう
・・・最悪だな
・・・気づいてやがったのか
【ルナ】
「やっぱりサンダーは優しいね~?」
あ~・・・死にてぇ
【ルナ】
「それと・・・昨日はごめんね」
真剣な声で謝って来た
【サンダー】
「・・・お前相手にムキになった俺がどうかしてたんだ、忘れろ」
・・・何も考えたくない
・・・考える事が馬鹿らしい
【ルナ】
「・・・もう命懸けるなんて言わないから」
【サンダー】
「・・・・・」
【ルナ】
「でも、サンダーを守る気持ちは変わらないし、変えない」
【サンダー】
「・・・・・」
【ルナ】
「私とサンダーで絶対無事にルルーカに行く、それなら良いよね?」
【サンダー】
「・・・勝手にしろ」
コイツに何を言っても無駄だろうしな
【ルナ】
「・・・このままなにも起こらなかったら良いのにね?」
【サンダー】
「・・・まぁ、それは無理だろうな」
まだ道は長い何も起こらないなんて事は無いだろう
【ルナ】
「そっか・・・危なくなったら逃げるんだよ?約束ね?」
【サンダー】
「・・・逃げる事になる訳ねぇだろ」
・・・こんな奴に
【サンダー】
「・・・誰がお前の護衛に付いてると思ってる」
・・・こんなに心配されるとはな
【ルナ】
「・・・ありがと」




