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【13話】雷◾️雨の日




◾️◾️サンダー視点◾️◾️

挿絵(By みてみん)



【ルナ】

「教えてくれてありがとう!」


本当に嬉しそうな笑顔でお礼を言ってくる


こんな誰でも知ってるような知識を得て喜べるとは幸せな奴だ

・・・そんな幸せいらねぇけど


【サンダー】

「・・・・・」


徐々に雨音がうるさくなっていく外に目を向けた

・・・雨はどんどん強くなっているようだ

・・・憂鬱だ


【サンダー】

「・・・つか、その助けてくれた奴に付いて行けば良かったんじゃないか?」


・・・魔術師なら俺より使えるだろうしな


【ルナ】

「ん~なんか、その人凄く忙しかったみたいで町まで送ってすぐどっか行っちゃたんだよね~見た事ないかな?綺麗なオレンジ色みたいな金髪の男の人」


【サンダー】

「知らん」


女の問いに即答する

俺もあの町には初めて行ったし知る訳がない


【ルナ】

「この辺にはもう来ないって言ってたから、この辺の人じゃないのかな~いつかまた会えたらいいな」


少し嬉しそうに言った


【サンダー】

「・・・無理だな、世間はそんなに狭くない」


【ルナ】

「分かんないでしょ~?」


俺の言葉に苦笑いで言い返してくる


【サンダー】

「・・・・・」


・・・やっぱりコイツも

・・・誰でも良かったんじゃねぇか


・・・あ~めんどくせ


座っていた体勢を崩して横になった


【ルナ】

「あれ~?寝ちゃうの?」


残念そうな声を向けてくる


【サンダー】

「・・・うるさいんだよ」


【ルナ】

「雨の音凄いもんね~」


・・・お前もだよ


【ルナ】

「でもさ~」


どうやらまだ話を続ける気らしい

・・・空気の読めない奴だ


【ルナ】

「私、多分忙しそうじゃなくても頼んでないかも?頼んだとしてもサンダーみたいにしつこく誘ってなかな~?」


少し笑ったような声がで言ってくる


【サンダー】

「・・・自分がしつこくて、うざがられて、キモがられてる認識あったんだな?」


【ルナ】

「・・・そこまで言ってないです」


【サンダー】

「・・・俺よりそいつの方が強いはずだろ?」


少しだけ気になった

・・・なんで俺なのかを


【ルナ】

「ん~正直、私魔力とか感じないから強さは解らないんだよね~」


・・・まぁ、魔力を持ってない奴は他人の魔力を感じられないって話しだしな


【サンダー】

「・・・俺の方が親切に見える様な奴だったのか?」


【ルナ】

「それはないな~、良い人っぽかったし」


・・・コイツは俺が良い人に見えないと言いたいのだろうか?


【ルナ】

「実はさ!サンダーを初めて見た時ビリビリ!って来たんだよね~!」


嬉しそうに声を上げているが

・・・初めて見た時って


【サンダー】

「・・・そりゃ、お前の腕を掴んでた奴に当てた電流が流れただけだ」


ほんと呆れるほど馬鹿だな


【ルナ】

「いやいや!違うって!その後お店で話して確信したの!この人しかいないって!運命を感じたの!」


必死に自分の想いを伝えて来た


【サンダー】

「・・・それでストーカーか・・・悪いが俺はお前みたいな女、好きになれそうにない・・諦めてくれ」


が、きっぱり断ってやる


【ルナ】

「って!なんで振られてるの!?違う!違う!一目ぼれとかじゃないって!」


【サンダー】

「・・・つまりは直感って事か、馬鹿なお前にはお似合いだな」


【ルナ】

「それだけじゃない!性格!性格大事!」


必死に説明しようとして来るが

こんな奴に大した理由なんてあるはずない


・・・めんどくさくなって来た


【サンダー】

「もういい、寝る」


そう言って女に背を向けるように横を向いた


【ルナ】

「え~!待ってよ!せっかくだからちゃんと最後まで話聞いてよ!」


【サンダー】

「勝手に喋ってろ、起きてたら聞いといてやる」


目をつぶって寝る準備に入る


【ルナ】

「・・・それって独り言みたいじゃない?」


【サンダー】

「・・・・・・」


もう面倒なので無視する事にした


【ルナ】

「・・・ちゃんと聞いててよ?」


仕方ないといった様子で独り言を始めた


【ルナ】

「サンダーを誘った一番の理由は性格なんだよ、冷たい感じが良かったの、それに・・・独りぼっちみたいだったし」


・・・俺は馬鹿にされてるのだろうか?


【ルナ】

「私は始めから独りぼっちだから良いけど、私のわがままで誰か大切な人と離れたりしたら嫌だから・・・」


・・・俺はそんなに孤独に見えるのだろうか?


【ルナ】

「あと、例えば凄く強い魔物が現れて、ヤバイ!死んじゃう!逃げなきゃ!ってなったとするでしょ?そんな時、私はきっと足手まといになる・・・だから、その時は私を置いて一人で逃げてほしいなって思って」


【サンダー】

「・・・・・」


【ルナ】

「凄く優しい人なら、きっと私を置いて一人で逃げるなんてしてくれないでしょ?でもサンダーなら平気で私を置いて行くかなって・・・」


・・・まぁ、その考えに間違いないな


【ルナ】

「・・・そう思ったんだけど・・・もしかしたらサンダーは・・・逃げてくれないかもしれないね」


そう言う声は悲しげな声だった


【ルナ】

「・・・もしサンダーが危なくなったら私を置いて逃げてほしいかな?」


そして問いかけるように言った


【サンダー】

「・・・無論だ」


背を向けたまま声だけで返してやった


【ルナ】

「ありがとう・・・まぁ、サンダーが危なくなったら私が絶対守ってあげるよ!」


・・・守る?


【サンダー】

「お前、何も持ってないだろ?」


・・・何もできないくせに


【ルナ】

「そんな事ないよ〜ちゃんと持ってるよ」


【サンダー】

「っ!お前やっぱり何か持ってるのか!?」


寝ていた体を起こし女に詰め寄った


【ルナ】

「っわ!いきなり起き上がらないでよ~ビックリする」


【サンダー】

「お前は何を持ってるんだ?」


女の声を無視して再び問い詰める


【ルナ】

「命だよ?」


俺の目を真っ直ぐ見つめながら答えた


【サンダー】

「・・・あ?」


【ルナ】

「命を持ってるの!」


どうだっと言わんばかりに胸を張った


【サンダー】

「・・・・だからなんだ?」


【ルナ】

「だから~もしサンダーが危なくなったら、私が命を張って守てあげるって事」


ニコッと笑顔で馬鹿げた事を言って来る


【サンダー】

「・・・言ってる事が矛盾しまくりだな、守って欲しいから俺に付いてるんだろ?」


呆れながら言葉を返し、女から離れた位置に座った


【ルナ】

「それはそうだけど~だからって死んでまで守って欲しいなんて思ってないよ?っというか~サンダーが死ぬんなら私が死ぬよ」


・・・何言ってんだコイツは?


【サンダー】

「・・・意味分かんねぇぞ?」


【ルナ】

「ん~つまり、私は生きてルルーカまで行きたい、だからサンダーに連れて行って貰ってる、けどそのせいでサンダーが死んじゃうのは嫌だ、だから私が命を懸けて守るって事」


・・・命を懸けるなんて


【サンダー】

「・・・俺が負ける様な相手にお前が勝てる別けないだろ」


【ルナ】

「勝とうなんて思ってないよ?サンダーを助けるだけ」


・・・簡単に言いやがって


【サンダー】

「・・・イラつくんだよ」


【ルナ】

「ん?」


【サンダー】

「簡単に命を懸けるとか言ってんじゃねえよ!」


馬鹿な女に向かって怒鳴り声を上げた


・・・誰かの為に命を懸ける

・・・その言葉は一番嫌いだ


【ルナ】

「簡単じゃないよ!」


真剣な目で俺を見つめて怒鳴り返す様に声を上げた


【ルナ】

「だって私、絶対生きてルルーカに行きたいから!」


【サンダー】

「だったら!俺を犠牲にしてでも目的を果たせよ!」


お互い怒鳴り合うように言葉をぶつけた


【ルナ】

「そんなの絶対に嫌!」


【サンダー】

「なんでだよ!?」


【ルナ】

「サンダーに死んでほしくないから!」


【サンダー】

「だから!なんでそう思うのかって聞いてんだよ!」


【ルナ】

「だってサンダー良い人だから!」


・・・ダメだ

・・・やっぱ話しにならね


【サンダー】

「・・・もういい」


ため息をつき自分を落ち着かせた

・・・コイツにムキなるのは馬鹿らしい


【ルナ】

「・・・・・・・」


女は見るからに落ち込んでいる様だ


【ルナ】

「・・・・ごめん」


そして辛そうにうつむきつぶやいた


【サンダー】

「・・なんで謝るんだよ?」


【ルナ】

「・・・・だってサンダーの顔・・・辛そうだから・・・」


【サンダー】

「・・・・・」


・・・これだから雨の日は嫌いなんだ


・・・気分が滅入る


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