【11話】雷◾️アリの家族
◾️◾️サンダー視点◾️◾️
【ルナ】
「んっ・・・ん~・・・・うきょきょ!?」
いきなり奇声を発しながら慌てて起き上がる女
【ルナ】
「ごっごめん!私寝ちゃった!?」
慌てた様子で離れた木の下に座って居た俺に駆け寄って来た
【サンダー】
「・・・デカイ口あけて豪快なイビキをかきながら寝てたぞ?」
【ルナ】
「・・・っひっやぁーーー!!!」
叫び声を上げ頭を抱え込み地べたに塞ぎ込んだ
・・・いちいちうるさい奴だ
【サンダー】
「頼むから起きてる時くらい静かにしてくれるか?」
【ルナ】
「っ!?うそ!嘘よね!?私、イビキなんてかかない!」
俺の言葉に耳まで赤くして必死に詰め寄って来る
【サンダー】
「そんなくだらない嘘を俺が言うと思うか?」
そんな女に真顔で返してやった
【ルナ】
「・・・思わない・・・うぅ!恥ずかしいぃぃ!ごめん!!忘れてーっ!!!」
また塞ぎ込んで絶叫
・・・まぁ、嘘だけど
【サンダー】
「・・・起きたならさっさと行くぞ」
うな垂れる女を無視して立ち上がった
【ルナ】
「っえ!?待ってよ~・・・喉乾いたしリンゴも食べたいんだけど・・・」
【サンダー】
「それくらい歩きながら食え、何時間寝てたと思ってんだ」
女のくだらない希望をあしらい歩き出した
【ルナ】
「っちょっと待って!置いて行かないでーっ!」
瓶に入った水だけ慌てて飲み、バタバタ後ろから走って追いかけて来て
【ルナ】
「ねぇねぇ」
俺に追い着き少し上がった息で早速口を動かし出した
【サンダー】
「・・・リンゴは食わないのか?」
その女を横目で睨みつけてやる
【ルナ】
「歩きながら食べれないよ~道悪くて危ないし・・・」
【サンダー】
「それは残念だ、しばらく口が塞がると思ったのになぁ?」
落ち込んでいる女に鼻で笑いながら言ってやる
【ルナ】
「・・・はぁ・・・ねぇ、サンダーは寝てないの?」
少し呆れた様にため息をつき尋ねて来た
【サンダー】
「お前のイビキから、耳を必死に守り、辛うじて寝たぞ?」
【ルナ】
「っうわぁーーっ!聞くんじゃなかったーっ!」
真顔で告げた言葉に女は頭を抱えて絶叫した
その後しばらく女は大人しくなった
・
・
・
・・・あれからどのくらい歩いただろうか?
太陽の位置的に昼前後と言った所だろうが日差しが少し弱い気がする
『グイ!グイ!グイ!グイ!グイ!グイ!グイ!』
【サンダー】
「あ~!うっおうし!何なんだお前は!?」
さっきから服の裾を引っ張ってくる後ろの女を振り返りざまに怒鳴りつけた
【サンダー】
「用があるなら手じゃなく口を動かせ!」
【ルナ】
「・・・・・・・・ど」
小声で何か言ったようだが全然聞き取ることが出来ない
【サンダー】
「・・・殴られたいのか?」
そのウザイ態度に苛立ちを押さえながら脅してやる
【ルナ】
「・・・っ私!トイレに行きたいんだけど!?」
なんともくだらない事を顔を真っ赤にしたまま大声で叫んできた
【サンダー】
「・・・・・・・さっさと行け」
呆れる言葉にため息混じりに返してやる
【ルナ】
「ドッドコニ!?」
が、女は驚いたように声を上げた
【サンダー】
「・・・まさか目の前でする気か?簡便してくれ」
【ルナ】
「ちっ違うよ!!トイレは何処にあるの!?」
【サンダー】
「こんな森の中にトイレがある訳無いだろうが、その辺でして来い」
【ルナ】
「っ・・・・!!」
俺の言葉に何かを考えるように頭を抱えた
【ルナ】
「・・・我慢するなんて無理だよ・・・爆発しちゃう・・・でも、こんなとこにトイレなんてある訳ないし・・・そうだよね・・・あるわけない」
頭を抱えたまま1人でボソボソ呟き
【ルナ】
「・・・・・・・・っ恥ずかしい!けど頑張れ!!仕方ないんだから!!」
そう言いながら気合をこめるように両手で頬を叩き
【ルナ】
「この事、絶対人に言わないでね!!」
気合を込めた言葉で命令してきた
【サンダー】
「分かったからさっさと行け」
もう面倒なので言われた言葉にうなづいた
【ルナ】
「・・・ダイジョ~ブ・・ダイジョ~ブ・・」
ブツブツ呟きながら俺の視線に入らないように、背後の森の中へと入って行った
・・・あ~めんどくせ
【サンダー】
「・・・・・」
空を見上げたると少し曇っているように見えた
『グイ・・グイ・・・』
服を引っ張られため息混じりに振り向くと
視線を落とした女は鼻まで赤くなっていた
【ルナ】
「・・・・・・・・・・・おとな」
【サンダー】
「あ~?」
【ルナ】
「大人なのにアリの家族達を大洪水で流しちゃうなんて!!もう恥ずかしくて死んじゃうよ!!うああぁーッ!!」
大声で馬鹿な事を叫び崩れ落ちた
・・・つーかコイツは
男の前でアリの水攻めを大声で叫ぶ事は恥ずかしくないのだろうか?
【サンダー】
「・・・あ~・・・アホらしい」
泣き叫ぶ女を置いてさっさと歩き出した
・・・逃げ場を探さないとな
・・・そろそろ降ってきそうだ




