第8話
夏休みが明けて2学期が始まった。
生徒会役員と各種委員会は前期後期で再編され、その後期は10月から、もうすぐ始まる。
図書委員になれるかなあ!?
図書委員の定員は男女各一人ずつ。
もう一人図書委員に立候補してきた子がいる!
私は絶対に譲れない! 向こうも譲れないみたい! そうなったら公平にジャンケン! さあさあ! 私の運命やいかに!
ジャンケン、ポン!
! 勝った!! 勝った!!! やった!!!!
図書委員だ!! 雨宮先生と一緒だ!!
図書委員会が始まって、当番の曜日はお昼休みと放課後に図書室で貸し出しと返却を行う。
お昼休みは、雨宮先生がいてくれる日もある。その日が当番の私は嬉しくてはりきっちゃう。
自分が当番じゃない日でもとりあえず図書室に行く。
そしてカウンターの中に雨宮先生がいると、しれっとカウンターに入っていって、
「茶山さんは当番じゃないでしょう。だから入っちゃ駄目よ。」
とたしなめられる。
雨宮先生のそばにいたいから、カウンターに入りたい。
なんて言えるわけもないから、他の貸し出し手続きをする生徒の邪魔にならない位置でカウンターの前に陣取る。
たとえガラスで隔てられていて、当番の子の方を雨宮先生が向いていたとしても、私はそれで十分だから。