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第6話
雨宮先生と横島の一件があってから、うちのクラスは格段に授業態度、それだけではなく生活態度全般が劇的に改善されていった。
授業が始まってもなかなか静まらなかったざわざわが、先生たちが入室してくるとすっと収まるようになった。
先生たちの間でどのような話がされているのかわからないけれど、少なくとも雨宮先生がうちのクラスに一石を投じたのは間違いない。
そして私は雨宮先生と少しでも仲良くなれるように、授業の終わりごとに話しかけに行く。
今は、その授業の内容の復習じみた内容がほとんどだけど、本当は先生自身のことをいっぱい聞きたい。
でも一歩踏み込むのが怖くて、結局いつも授業の復習になっちゃう。
もっと自然に先生とお話したいのにな。
でも、たとえ内容が授業の復習だったとしても、雨宮先生と近くでお話しできるだけでも私は幸せ。
雨宮先生は図書委員会の担当で、図書室にもよくいる。
委員会は前期後期で変わるので、後期は絶対に図書委員になるんだ!
そうしたら、図書室でもっと先生とお話出来るはずだから!