結局は俺次第なんだよな
まぁ、俺のスマホはキッカに魔改造されてるから、情報漏洩の心配はないから別にいいけど。
剣聖と別れて、もらった連絡先をスマホに登録しておいた。
組織を辞めた本当の理由は気になるけど、今それを考えるのは意味はない。
「新しいプログラムが持ち込まれて忙しいとか、ITの仕事って俺はよく分からないけど、充実してそうで良かったな。
剣聖はまだ25~28歳くらいに見えたのに、しっかりしてるよ」
『マスターよりもしっかりしてそうなのは間違いないですね。
しかし、ウノハナですか‥‥、本当に世間は狭いですね』
「スケさんはウノハナって知ってるんだ、色んな情報を集めてるもんな、今ガラスゴーレムが何体いるのか俺はもう知らないし」
『ワタシ1人では処理処理が追いつかなかったんですが、兎達が情報処理を手伝ってくれるので、今は12500体です。
ゴーレムもキッカの魔改造と、オウカのネットワークで情報の伝達がスムーズになって助かっています』
「1万体以上いれば色んな情報が手に入るのも当たり前か、魔改造技術と電脳ネットワークって凄いんだな」
『ユニークスキルですからね、それを自力で取得するなんて兎達は凄いですね』
「ユニークスキルってやっぱり凄いんだ、なんか感覚が麻痺してるかも」
『普通は種族的な特徴がないと取得出来ないものだったり、レアスキルの進化スキルや統合スキルだったり、自力で取得するにしても才能と長い年月かかり、ポイントで取得するにしても最低でも10000ポイントなので、1つでも持っていれば凄いんです。
しかも魔改造技術や電脳ネットワークは、ワタシの記憶にないスキルなので、兎達がこの世界で生み出した完全なオリジナルです』
まさにユニークスキルって事だな、兎達が凄くて召喚主として自信を失くしそうだ。
「そういうのも管理機構のミスなのか?」
『ユニークスキルが新しく生まれるのは、珍しい事ですが管理機構も認めています。
マスターが管理機構のミスの塊なので、疑うのは分かりますけど、本来はミスなんてしないんですよ』
「確かに世界を管理してるのところがミスだらけじゃ、すぐに世界が崩壊しちゃうよな」
そんな会話をしながら管理機構の最初のミス、ダンジョンに転移される。
別の世界同士が繋がるのは実は珍しくないけど、ほんの一瞬繋がるだけですぐに離れてしまうし、同じ世界ともう1度繋がる事はなかなかない。
長時間繋がる時はどちらかの世界が消滅するか、混ざり合うかして、世界が変わる時だけらしい。
俺が死んだらダンジョンがこっちの世界でスタンピートを起こすのも、俺との繋がりが強くなっているのが原因としてある。
29階層の巨人達が徘徊する島で、中心にあるだろう30階層の出入口を探す。
兎達は森の中を駆け回り、小さな身体と隠密を上手く使って、木や草の影から先制攻撃で巨人達を転ばせると、起き上がる隙を与えずに攻撃を集中させて倒していく。
街とは違う森の視界の悪さも、スケさんや兎達には関係なくどんどんと巨人達を光に変えていた。
トロールも、スケさんのフォローと2羽かかりの攻撃は回復速度を上回り、時間はかかっていたけど倒す事が出来ていた。
俺は前の階層のメテオ擬きを反省して、力業なのは一緒だけど大剣の大きさを変えて、森の木をなぎ倒しながら、巨人達を探して見つけ次第、大剣をさらに大きくして巨人達を真っ二つにしてやった。
横に真っ二つにはしても再生して近づこうして来た時は、巨人達の生命力の強さに驚いたけど、頭を割ると絶命したので、巨人を確実に仕留めるなら頭か心臓を確実に破壊する事を気をつけた。
だいたい島の中心に着くと、台形の建造物が建っていて、巨人には入れない大きさの入口があった。
中に入るとゴーレムとは少し違う、オートマータが動き回っていた。
オートマータは1つ目の3面と6本の腕が特徴で、それぞれの腕に色々な武器を持っていた。
武器の調達を出来る階層があるのは助かる、主力の大剣の魔剣が丈夫なので消費は少なくなったけど、俺の投擲スキルを生かす為に消費出来る武器は必要不可欠だ。
槍や斧、ハンマーや鎌なんかは出来るだけ回収をして、弓矢は矢だけだけを回収する。
少し期待した魔剣とかではなかったけど、魔力を含んだ鉄を使った十分に強力な武器だった。
今までの武器と入れ換えるつもりで、どんどん投擲をして、オートマータの動きを止めて武器を回収したら大剣でトドメを刺すのを繰り返して、いつの間にか建物の一番奥にある出入口に着いていた。
「たくさん武器も手に入ったし、今日はこの辺で帰ろうか」
『そうですね、だいぶガタがきていた武器もあったので、ワタシも武器が新調出来て良かったです』
兎達は武器を使わないけど、オートマータから何かしらの部品を手に入れて嬉しそうに跳び跳ねていた。
兎達を帰還させて部屋で汗を流して横になった、30階層に進んだら、今度の階層ボスはなんだろうと考えていたら、眠ってしまったようで朝になっていた。
30階層に行く前に数日は29階層の建物内でオートマータ狩りをして、忙しいと言っていた剣聖を呼び出して相手をしていたら、ついに明日が娘の遊びに行く日になっていた。
「お前、こんなのどこで手にいれてるんだよ」
「『それは秘密だ、詮索しないなら何本か譲ってやる』」
「それは助かる、どっかの誰かさんの相手をしてるせいで、俺の剣がボロボロになってきてたからな。
武器なんて、そこら辺では手に入れるのも大変だし、俺は剣無しの戦いは苦手だし。
組織で貰った剣が失くなったらどうしようかと思っていたんだよ」
「『それは悪かったな、剣聖も収納系の能力はあるんだろ、何本か渡しておくよ』」
「あれも頭の魔道具なんだよ、組織を抜ける時に返したから今は収納する場所がないんだ。
1本くらいなら、鞄に入れて持ち歩けるけど、何本も貰っても困る」
「『本当に便利な能力だな、じゃあ1本だけ渡しておく、ボロボロの方はどうする?』」
「適当に処分してくれるなら助かるな、そろそろ帰らないとだな、また新しいプログラムをウノハナが送って来たから、企画もバタバタしてるんだよ。
前のプログラムと合わせて、上手くいけばなかなか画期的なものになると思ってる」
「『楽しそうだな』」
「戦うのは嫌いじゃないし、調子にのった馬鹿を切るのも悪くなかったが、好きで選んだ仕事だからな、楽しいのは間違いないぜ」
「『やっぱり剣聖が何で裏組織にいたのかが分からないな』」
「お前が全部話すって言うなら、俺の事も話してやっていいぜ」
「『それは遠慮しとく、俺の名前は兎ってだけ覚えてくれれば十分だ』」
「そのまんまじゃねぇか、まぁいい、何かあったら俺からも連絡する。
その格好じゃ飲みにとかは行けねぇけどな、またな兎」
剣聖が笑いながら手を振って去って行った、俺は顔も見せていないのに普通に話してくれる、剣聖の言う通り飲みに行けないのは俺の格好のはせいだもんな。
悪い奴じャなさそうだし、顔くらい見せてもいいのかもしれない。
権田にしろ、野々原にしろ、顔も見せずに勝手なお願いとかして申し訳ないな。
「スケさんはどう思う?」
『いきなり主語のない質問されても困りますよ。
だいたい何を考えてたかは分かりますけど、マスターの好きにすればいいんじゃないですか、ワタシはマスターを助けるのが仕事ですから』
「ありがとう」
結局は俺次第なんだよな。




