おまけ
「それにしてもあの大人しそうな梨花ちゃんが田中君と付き合ってたなんでびっくりだよー」
「あはは、色々ありましてね」
「ねえねえ、なんて告白されたの? それともしたの? もうチューとかした? 親になんて言われた?」
「ひ・み・つ♪」
「くそー、かわいいなー、こんちくしょー!」
健康診断前の更衣室で私は質問攻めにあっていた。JK恋バナ大好きすぎませんか?
「はぁ、それにしても梨花ちゃんってほんと綺麗な黒髪しているよね! ほんとに地毛?」
「⋯⋯どういう意味?」
「えー、なんか染めたんかな? って思うくらいの綺麗な髪だったからね、あ、別に染めたって疑ってるわけじゃないよ!」
「⋯⋯ふーん、まぁ、ちゃ、ちゃんと地毛だからね、羨ましいでしょ?」
「羨ましいぞ、こんちくしょー!」
夏川さんを筆頭にわちゃわちゃじゃれついてくる。
ちょっと鬱陶しいけど、こう言うのも⋯⋯楽しいな。
「あ、時間やばい! 早く着替えないと遅れちゃう!」
その誰かの言葉にわたしは解放される。私も早く着替えよう。
「あれ、梨花ちゃんその体操服もしかして⋯⋯」
「うん、卓也の」
「彼じゃー! 素敵、尊い⋯⋯きゃぁぁぁぁ!」
「結衣、血圧、血圧! 健康診断でとんでもない結果出ちゃうよ!」
⋯⋯結衣ちゃんが残念美人すぎる。
「おい、卓也、安芸山さんのジャージ、田中って書いてあるけど! なんかぶかぶかなんだけど!」
「僕のなんだから当たり前だろ」
「当たり前! 当たり前とおっしゃいましたか! 彼女に自分のジャージを着せてリア充自慢するのが当たり前と!」
「そう言う意味じゃねえよ⋯⋯てかうるさすぎだぞ、洋介」
「この状況で黙っていられますか!?」
「だからまじでうるさいって! ここの担当はあの⋯⋯」
そこまで言ったところでガシッと肩を掴まれた。恐る恐る振り返るとそこにはここの担当で先輩方から鬼軍曹と呼ばれている鬼塚巌体育教諭(48)が。
「おまえら、ちょっとこっちこい」
『⋯⋯ひゃい』
その後どうなったかはご想像にお任せします。
ただ僕たちが真っ白な死んだ顔でできた事だけはつたえておこう。
☆
「ねえ、安芸山さん、体は普通に健康なんだけど⋯⋯なんで腕に包帯巻いているの? それに身体にも傷が多いし⋯⋯」
「い、いやー、色々ありまして⋯⋯やんちゃしてまして⋯⋯ははは⋯⋯」
多分次から2章的なのに入ります
忙しいんでいつになるかは不明です
追伸 5話改めて読んだらめちゃくちゃすぎて笑えないよね笑笑