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「とにかくやっつけよう!!」

お待たせいたしました!! バトルスタート?



 「……あれ、【カイジョ】だよ!!」


 ぴゅあ☆ラフレシアの姿の和子に言われなくても、私にだって判るよ!!



 青空の一点に薄く滲むようなモヤモヤが見えて、そのモヤモヤの両端に『ヒトの手』が掛かってて……でも、その大きさは……いや、遠近感が狂ってるかもしれないけど、確かに……



 そう思った次の瞬間、ヌメッとした真っ黒い頭がモヤモヤから突き出されて、左右にブンブンと振ってる。どっか引っ掛かってるのかな? ……じゃない!!

 「和子っ! 今直ぐに他の【魔法少女】を呼んできてッ!!」

 「おねーちゃん!! だから無茶しちゃダメだってッ!!」

 「いーから早くッ!! ()()()()()()()()()()()()()()()()()


 すぐに私はステッキを握り締めて、自分に出来る最善の方法を……直ぐにやる!!


 「だから早くっ!! 【壱にして全、全にして壱の精霊に乞う】……魔導兵器招来!!」


 ……うんしょ!! えーっと、このレバーを握り締めて……


 《………… !!  マ ホ ウ シ ョ ウ ジ ョ …… イ タ ァ ! !》


 うえぇ……ヌメヌメの黒い頭がハラリと分かれて、真ん中から真っ赤なドレスを着た【カイジョ】が出てきながら、すっごく気持ち悪い言い方してるぅ!!


 「……私はぜぇーったいに、アンタなんかに……喰われないんだからっ!!」


 先っぽを向けたら、グリップのトリガーを引くっ!!



  ヴッ、ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴバァンッ!!!!!


 あはははは……さ、さすがに魔法少女補正のまじかる☆マッスル状態でも、コレを構えて射つのはしんどいよ!!


 私の秘密へ……まじかる☆ウェポンその①【マジカル☆20㍉多連装(ガトリング)砲】の先端から、ホースで放水するみたいな感じで射出された灼熱の弾頭が、狙い外さず【カイジョ】の全身にクリーンヒット♪


 《ァ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ ッ !?》


 「おりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃあぁ~ッ!!! 消し飛んで忘却(リンボ)の彼方まで飛んでいけぇ~ッ!!!」


 ……むぅ、当たっているし、何だか左右に全身を振るわせて着弾の勢いに翻弄されてるけど、全ッ然効いてる感じがしない!!



 (……パルすいーつサン、もしも……【カイジョ】に出会ったら、絶対に一人で戦おうなんてしちゃダメだからね! 最低でも四人、魔法少女が揃うまでは……距離を離して、時間稼ぎでも何でも良いから、兎に角生き抜いて!)


 じゃむキャット先輩の言葉を反芻しながら、私は時間稼ぎの策を練る……【カイジョ】って、【カイジン】と違って、自分が有利に戦える【絶界領域(ホームグラウンド)】って結界を張って、魔法少女を取り込んでネチネチと(いじ)めて魔力を吸い取るらしいのよ……あー、ホント嫌な奴ら!


 だから、そんな【絶界領域(ホームグラウンド)】に一人で引き込まれたら、きっとネチョネチョでグログロな感じで配信停止になっちゃうわよね。



 ……あっ!! 【ヨーチューブ】撮影隊の皆さんがキチンと待機してるか唐突に気になったんだけど!?


 「皆さ~ん!! 『魔法少女☆生チャンネル♪』っ、はっじまるよぉ~♪」


 ……そんな何時もの明るく吹っ切れた感じに叫ぶと、どこからともなくワラワラとやって来た撮影隊が、一番綺麗に撮影出来る場所に陣取って、ほーりぃ☆ぱるスイーツタイムを演出~♪ こりゃ、頑張んなきゃね!!



 ……って、言ってる場合じゃないか? 私は足元に魔導陣を翻しながら、一歩一歩踏み出して上空に舞い上がり、肩に多連装砲を担いで……胸元(どこから出したとか言わないの!)から小さなブローチを出して、ステッキの時みたいに変形させる。


 ……すうううううぅ~、    ……ッ!!!


 『 緊 急 警 報 で っ す !! 【 カ イ ジ ョ 】 出 現 !! 避 難 し て く だ さ ー い ッ!!!! 』


 手にしたブローチをおっきな拡声器に変えて、有らん限りの大声で叫ぶっ!!



 ……あ、近いビルの窓が吹き飛んじゃった……てへ♪



✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



 「……さて、やるべき事はやったけど……向こうはどう出てくるかしら?」


 私は拡声器をもったまま、【カイジョ】の方を見ると……意外な事に、耳を塞いで頭をプルプルさせてた。……あれ? 大声は苦手なタイプ?


 (……【カイジョ】って弱点あるんだ……心のノートに書き込んでおこっと!)


 そう思っていると、急に頭を上げた【カイジョ】とバッチリ眼が合っちゃった……


 《 …… ウ ル サ イ …… コ ム ス メ …… ッ ! ! 》


 ……あー、ゴメンね、私……小娘って年じゃないんだよね、実は。


 「 こ の 世 に 【 カ イ ジ ン 】【 カ イ ジ ョ 】 が 居 る 限 り ~ ぃ ! !  正 邪 の 別 無 く 【 ほ ー り ぃ ☆ パ ル す い ー つ 】 は 現 れ る の よ ッ ! ! 」


 拡声器を振り上げて、再度大声で叫ぶと、【カイジョ】はへなへなになりながら耳を塞いで身悶えしてる!! これはもしかして……チャンス!?


 ……と、思って調子に乗っていました……ハイ。


 【カイジョ】さんは私の大声に心底怒っちゃったみたいで、大きな下半身(黒いヌメヌメの先端にソイツが飛び出してる感じ?)からビュルって帯みたいな何かが飛んできた!!


 「うっわ!! 何コレっ!?」


 私は拡声器を縮めて仕舞い、即座に肩の多連装砲を構えて発射!!


 帯みたいなのにビュンビュン当たって破片が飛び散るけれど、次々と伸びてきて少しづつ私に迫って来る……ッ!?


 「イタッ!! くぅ……な、何コレ……こっ……コンブ!?」


 私の頬に破片がぶつかる距離まで到達(空を走りながら撃つとか無理!!)しちゃってて、必死になってた私の顔に……何故かコンブが張り付いてる?




 《 …… ヤ ッ ト 、 ツ カ マ エ タ …… ♪ 》


 ……あー、これって……フラグよね? どー考えても……。


 バシバシって物凄い音がして、私の周りに水晶みたいな壁が出来て……あっ!? やっぱり足元から冷たい水が上がってくる……ッ!!


 《 …… 【 ほ ー む ぐ ら う ん ど 】 …… テ ン カ  イ ! ! 》



 ヤバッ!! わ、私だけ捕まっちゃうのぉ!?






良い所で次回へ続く! ブクマや評価、宜しくお願い致します!

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