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「魔法少女の宴」

コメディってこんな感じかな? 手探りで執筆してます!



 ……だんっ!! と力を籠めて踏みしめる足が、しっかりと地面を捉えて右手のピースを顔の前で構えた瞬間……私は力強く宣言!!


 「……ほーりぃ☆パルすいーつ、爆☆誕!!」


 とりあえずビルの谷間で人目に付かぬよう、コッソリと変身し(メタモっ)たけれど、目の前の先に変身してたぴゅあ☆ラフレシア(和子)が、賞味期限見切りの安売り肉を見るみたいな眼でチラ見してから、


 「……ねー、変身長くない? サクッと【まじかる☆ecoモード】でチェンジすると三秒で変われるよ?」


 だって!! ししししし知ってるわよ、そんなこと!!


 「いーのよ! こうして準備段取りを組んでばっちり変身するからこその魔法少女なんだから!!」

 「……それは判ったけど、これから何処に行くのかって話なんだけど……」

 「大丈夫よ! 支払いは私に任せてちょーだいな! いもーとちゃん!!」

 


✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳




 ……沸々と揺らめく真珠みたいなちっちゃな泡が立ち上ぼり、キラキラと輝く水滴が反射して……私を誘うの!!


 ゆっくりと桃色の唇に近付けて……静かに傾けていくと、滑るようにお口の中を満たしていって……スルリと喉を滑り落ちていくわ~♪




 ……んごきゅ、んごきゅ、ごきゅ…………ッ!!



 「ぷふあああああぁ~♪ 和子でかしたぁ!!」

 「おねえちゃん!! だからこの姿の時は……もうっ!!」


 ぷくっと頬を膨らませながら、ぴゅあ☆ラフレシアの格好で怒る(かずこ)ちゃん。可愛いんだから、もう~~♪


 「それにしても……よーく見つけたわね……『コスプレ女性は千円ポッキリ!』なんてビヤガーデン!!」

 「……まー、確かに私もネットで見つけた時は(絶対に浴衣の間違いじゃないの?)って疑ったけれど、ねぇ?」



 私達二人は、勿論《魔法少女》の格好で、この某聖地の片隅に在る、ビル屋上のビアガーデンにやって来たのです!!


 ……まー、当たり前だけど……お客の七割は濃ゆい男性ばっかで、ゴスい衣装やゆるふわなコスチュームに身を包んだ女性がチラホラ……あ、あそこに【同業者】はっけ~ん!!


 「おっすぅ~♪ もっり揚がってまっすかぁ~ッ!?」

 「ふみゃあっ!? ……って、ぱるスイーツ!!」


 真っ赤なショートヘアーにサイドネコ耳、おっきなタレ目と首の鈴がトレードマークの【らぶりー☆じゃむキャット】師匠でっす!! ……ちなみに私より二つ年上のアラサー突破した()()【魔法少女】で~す。


 今日は先輩もオフみたいで、首から下はラフなオシャレ系ジャージ……あー、見方によってはランニング後に誘惑に勝てず、フラフラっと来ちゃったみたいに見えるよね? ……まさか、ねぇ?


 「あなたったら……いくらお酒が好きだからって、何もメタモってまで来るとこじゃないわよ……」

 「えへへ~♪ だって、【魔法少女】の姿だと翌朝二日酔いしないじゃないですか~? お得だし楽だし~!」

 「確かにそうだけど……あ、私はキチンとコスプレして来てますから一緒にしないで頂戴……あら? そちらはぴゅあ☆ラフレシアちゃんじゃないの?」

 「ハイ! この前の駐屯地襲撃犯撃退戦の時はお世話になりました!!」


 ぴゅあ☆ラフレシアと二人で話し出すじゃむキャット先輩。うん……三人揃ってると、周囲の視線がナチュラルに刺さって来るね、ホント。



 私と二人は丸いテーブルを囲みながら、周囲のざわめきを極力無視して新しいジョッキをガチョンッ!!と当てて乾杯しました!



✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



 「あ、おねえちゃん!! そのチョリソーちょーだい!!」

 「え~っ!? あと一本しかないのにぃ~?」

 「あげちゃいなさいよ! 私が新しいの取って来るからさ~♪」


 きゃはははははは~♪ って笑いながら、お互いビュッフェで貰ってきた獲物をシェアしつつ、ビールをパカパカと空にしていく……あー、さすがに酔ってきたかも……?


 「ゴメン!! ちょっと新しいおしぼり取って来るぅ!!」

 「えっ!? こっちに有るけど……」

 「あ、フランクフルトおいひ~♪」


 二人に声を掛けてから、ビアガーデンの厨房脇に小走りで向かい、そのまま周囲の喧騒と別れてお手洗いに入った……




 「……あー、飲んだなぁ~♪……ヒック! ……それにしても、なーにやってんだろう、私って……」


 個室でしゃっくりしつつ、用を足しながら……何となく賢者モード?


 ……いくら飲んでもほとんど酔わないって事は、何の為に飲んでるんだろう……とか、周りの男性からの視線が、最初は羨望とか何だかえっちぃな感じだったのに、だんだん妖怪でも見るみたいな感じになっていって…………あ! そーいえば、


 「……和子、あの見た目でよく入場出来たなぁ……ビアガーデンに子供料金なんてあったかな?」


 私は並んでいた料理に子供向けのモノが有ったか思い出そうとして、何となく有ったような無いような……まー、いっか!!


 んしょ、と立ち上がりパニエとパンツを引き上げて、水を流して戻ることに……でも、何だか外が騒がしい……?


 「まっ! まさか和子が間違われて補導騒ぎとかッ!? お巡りさぁ~ん! その人ってばガチで無職だけど今年で25才の立派なオトナなんですぅ~っ!!」


 私は和子への希望的な未来予測を諦めて、先にお縄ちょーだい前提で言い訳しながら席に戻ろうと走り出したけど……





 ……あらやだ! テーブルが並ぶど真ん中に仁王立ちしてるのは……見間違えようの無いじゃむキャット先輩!! と……その前に立ち塞がるのは……


 「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」


 ……ぜ、全身グレーのタイツに身を包んだ、澄んだ表情が似合いそうな美人さん……なんだけど、こ、股間に……


 「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」


 ……ぞ、ゾウの頭みたいなのが付いてるよぉ~ッ!?


 「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」


 キャハハハハハハハハハハハハハハハ~!!!! ま、マジでコスプレ要員なの!? このヒト、ガチなのッ!?


 「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」


 ヒィーッ?! わ、笑うなってのが……む、無理ぃ……無表情の美人さんが……こ、股間に……


 「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」


 ……し、死ぬぅ! 笑い死ぬぅ……上の顔が、吼える度に……下のゾウさんのお鼻がピンッて立ち上がるのよ、ピンッて……ひひひ、ひぐぅ……♪


 「あなたねぇ……いきなり出てきて何で大爆笑してんのよ!」

 「ひ、ひぐぅ……わらい、じぬぅ……「ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」キャハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 「あー、パルすいーつって、昔から一旦火が着いたら笑い止まらなくなるタイプだったわ……えいっ!!」

 「がふぅ!? こら和子!! 転がる私の背中を893キックするの止めなさい!!」

 「……あ、止まった」

 「ね? こーすると止まるのよ」


 ヒトを壊れたテレビみたいに扱うな!! でも、このヒト……いや、魔法少女って……


 「あー、パルすいーつ、目覚めた?」

 「目覚めるも何も……あの、此方はどなた?」

 「見た目はアレだけど……自分は魔法少女の【なちゅらる☆エレファント】だって。」

 「えっ!? 全身グレーなタイツに……こ……ゾウの顔が付いてるのに……魔法少女なんですか?」

 「いや、私も驚いているけど……あ、とりあえず座ろっか?」


 じゃむキャット先輩が着席を促すと、軽く会釈してからテーブル横の華奢な椅子にちょこんと座るエレファントさん。


 「……とりあえずビールでいい?」


 か、和子ったら……初対面の魔法少女に躊躇なくジョッキを出すんかいっ!?


 「……いただきます!!」


 しゃ、しゃべった!? しかも丁寧に手を合わせてからジョッキを取って……両手持ちで!?


 「……ぱおおおおおおおおぉ~~んッ!!」

 「ぶふぉっ!!」


 ひ、ヒトがジョッキに口を付けた瞬間に吼えないで下さいッ!!


 目の前に居たじゃむキャット先輩をおしぼりで拭き清めながら見ていると、ちゃんとお鼻の先でフォーク掴んで、器用にチョリソー食べてる。便利だなぁ……それ。



 ……こうして、一風変わった魔法少女【なちゅらる☆エレファント】さんと私達はお友達になりました。もちろん……ナンパとかは、されませんでした……。




さー、書き貯め終了!今夜からながら投下になりますが、ブクマご評価お待ちしております!


※……と、ここでお知らせ。皆様の魔法少女キャラはどんなもんでしょうか? 宜しければ「見た目(年齢)と能力」等を教えていただければ幸いです! 気分的にはキン肉マン超人募集って感じですが、宜しくお願い致します!

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