「ほーりぃ☆パルすいーつ危機一髪! 魔法少女がばれちゃった!?」
ちょいと不具合出したので修正投稿いたします! 内容自体に変更は有りません。
……マジカル☆対物ライフルをステッキに戻して伏射から立ち上がった瞬間、起き上がってメガネを掛け直したヨシオさんとバッチリ眼が合っちゃった!!
「一美っ!? どうしたんだ……その格好は!?」
「よ、ヨシオさん!! こ、これは……」
魔法少女スタイルの私をガッチリと視野に入れながら、私に向かって呟くヨシオは……あうぅ、見られちゃってるよね……確実に!!
私は何となくステッキを背中に隠しながら、俯いて視線を逸らして誤魔化していると……和子が脇に並んで背伸びしながら語り掛けてきた。
(おねえちゃん……ここはひとつ、他人の振りをするしかないよ!!)
(うむぅ……それしかないか……)
でも、和子の言う通りだよね……こうなったら……ま、【マジカル☆さんぐらす】っ!!(きらきら~☆)
仕方ないから、魔導パワー全開で闇の権化を顕す【マジカル☆さんぐらす】を召喚するしか手はないようね……。
ちゃきっ!!
「……か、かずみって一体誰の事かね? 君はメガネを拭いてよーく見てみた方がよろしいぞ?」
「……はぁ? サングラス?……あ、あれ? 一美じゃない……のか?」
「あっはっはぁ~♪ ……君、最近髪切った?」
「いえ、まだ散髪には早いんで……それじゃ、あなたは誰ですか?」
……いよっしぁ~ッ!!何となく誤魔化せたわっ!! でも……あなた、ゴメンナサイ……
(……和子、今よっ!!)
(……合点承知っ!!)
「……あなたに恨みはござんせんが……暫し、おやすみなさい♪(がごっ!!)」
「あがっ!? ……ぐぅ……」
ふう……間一髪だったわ……ぴゅあ☆ラフレシア姿の和子が背後から手刀一閃! ヨシオさんの意識を刈り取ってくれたわ……でも、ガッツリぶん殴ってたけど……大丈夫かしら?
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「……って事が有ったんだよ……いてて……」
「そうだったんですか……それで会社を早退したんですね……」
一目散に自宅のマンションに戻った私は、夕方前に帰宅したヨシオさんを出迎えると、まだ痛む首筋を撫でながら今日起こった事を教えてくれたけど……うん、全部知ってるよ!
「でも、魔法少女に会うなんて、なかなか無い事じゃない? 写メ撮ったりしたの?」
「いや、それがそんな暇はなかったんだけど……その後、何故か警察の人に事情聴取された時に、スマホの情報開示するよう言われてさ……」
「え~っ!? まるでヨシオさんが犯人扱いじゃない!!」
「そうなんだけど……魔法少女絡みの際はそういう対応なんだってさ」
……ごめんなさい、ヨシオさん……あなたの妻は、その魔法少女なの……それもアラサーで!
「はぁ……何だか疲れたよ……」
「んもぅ!! ヨシオさんったらまだ若いんだから、そーゆーオジジみたいな言い方しちゃイヤだよ?」
「ハハ……カズミさんにそう言われたら……イテッ!!」
「むぅ~! 年上扱いしないって約束だよ!? もぅ……」
軽くつねってたしなめて……はー、年上女房だからって、そーゆー言い方は……嫌いだよ?
「ご飯、いりますか?」
「もちろん!!」
ニコッと笑いながら、上着を脱ぐヨシオさん。はぁ……やっぱりカッコいいなぁ……うん♪
それから早めにご飯にして、二人でお風呂入らない?ってウキウキしながら訊ねたら、顔を真っ赤にしてゴメンされた~うむぅ、まだ初々しいぞ? ヨシオさんってそーゆー所がカワイイんだよね♪
そんな流れだから、一緒にお布団入ってワクテカしてたのに、【妻としての夜のお務め】は無ぁ~し!! はぅ……でも、頭をぶん殴られて気絶した日の夜に、ハッスル出来るような人もある意味イヤだけど……でもイヤじゃないんだけど……まーいーや! 寝よう!!
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(……山田君、警察の方々はもう帰ったかね?)
(……あ、部長!! 色々とご迷惑をお掛け致しました……)
(気にする事はないさ、事故みたいなモノだからな……まぁ、それはいいとして……潜入捜査官としては失敗続きだな?)
(……申し訳有りません……)
(……まぁ、仕方ない。だが、折角誘き出した【カイジン】を魔法少女に横取りされるとは……)
(……返す言葉も御座いません……)
(……宇宙刑事の補佐役としての潜入捜査官の役割を、こうして会社勤めで兼任する大変さは、上司として理解はしているつもりだがね)
(……はい、有り難う御座います……)
(だが、それはそれだ。失態続きだと君を買っている私の立場も危うくなる……それは判って欲しい)
(……はい。)
(……次は、間違いの無いよう頑張ってくれ、『ヨシオ』君。)
(判っています、『お父さん』。)
(……うむぅ、やはりまだこそばゆいな! 言われ慣れないんだよ、その呼び方は……カズミもカズコもパパ呼びだったからな)
……はぁ。
……カズミさん……僕は、会社員としてはともかく、《宇宙刑事》見習いとしては、落ちこぼれかもしれないんだよ、たぶん……絶対に言えないけど。
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「……何か悪い夢でも見てるのかなぁ……ヨシオさん、さっきから《うつーけーじ》とか《おとーさん》とか言ってるけど……」
私は呻くヨシオさんに布団を掛けながら、照明のスイッチを切った。真っ暗な中、寝返りしながら呟く彼の頭をそっと抱くと、安心の溜め息を吐きながら頭をスリスリしてくるぅ……はう、幸せ……♪
……くぅ……
次回はまじかる☆コメディとして、バッチリやりますよ?ではまた!!