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「話せば判るのは誰でも同じ!」

宇宙刑事さんがやって来ました。



 《……取り敢えず、今回の件に関して、君達【魔法少女】に非はない。それは認めるとしよう》


 空になったジョッキをテーブルに置いた【宇宙刑事】さんは、そう言うと私達四人を見回しながら、語り出した。



 《【カイジョ】に対しての対応は迅速且つ必要性に駆られた結果であり、自らの危険を省みない献身的な行動は……称賛に値する。()()()()()()見倣うべきだ》

 「そうですか? まぁ、確かに……そうですか!」


 じゃむキャット先輩はそう言うと、照れ臭そうに鼻の頭を掻きながらビールに口を付けてから、


 「……私達は【魔法少女】、【カイジン】【カイジョ】を倒す為にスカウトされた者ですから……当然と言えば当然です……ねぇ?」

 「ハイッ!! 私も、もー少し強くなって、早く皆様のお役に立てるように頑張りますッ!」


 その言葉に相槌を打ちながら、ぴゅあ☆ラフレシア姿の和子が手を差し挙げて力強く宣言してる。うーむ、我が妹ながら調子いいんだから……もぅ!


 「私は【魔法少女】として、フェルデナントと共に職務を全うする所存です。……まだ若輩者と自覚はしていますが。」

 「ぱおおぉん!!」


 エレさんとフェルデナントくん、双方共にやる気を見せてます!


 「……私は、ただ皆と共に頑張るだけです。まぁ、状況次第ですが!」

 《頼もしいな、まだ()()なのに……まぁ、よいか》


 ……? 何か言いたげだったような?




✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



 宇宙刑事サンはそれだけ言うと、一万円札をどこからか取り出して、


 《少ないが会計の足しにしてくれ。……次に会う時も穏やかに済む事を祈っている……ではまた会おう》


 それだけ言うと、立ち上がりそのまま姿を消しました……って、えええぇ!?


 「みみみみ見ましたかッ!? 何か急に消えちゃいましたよっ!!」

 「そんな事、当たり前じゃないの? だって【宇宙刑事】なんですもの……」


 じゃむキャット先輩は当然の様に答えるけれど……まぁ、自分達は魔法少女なんだし、普通なのかな……?


 「さーて……それじゃ、今回は解散しましょーか? ひとまず【カイジョ】は退けた訳だし……えっと、ヨーチューブの取れ高もまずまずみたいだったし!」


 私はスマホを弄りながら、閲覧者数と登録数を眺めて、ざっくりと今回の売り上げを計算して……あ! そろそろ確定申告しとかないといけないや!!


 「カズちゃん! あなたも今度私と一緒に確定申告しに行かないとダメだかんね?」

 「え~!? おねぇちゃんやっといてよ~、そーゆーの面倒だし……」


 もうすっかり、ぴゅあ☆ラフレシアの皮は脱いだ和子はそう言いながらビールをチビッと飲むけど……ダメでしょ、本人じゃなきゃ!



 「……それに、【本人】じゃないと申告出来ないから、この姿で税務所に行くんだよ? ……流石にキツいと言うか、何と言うか……」

 「もー! グダグダ言わないの! そりゃ私だって中身がアラサーだから恥ずかしいわよ!? でも、まぁ……一応、義務だし……一応、身バレはしない訳だし……」


 そんなやり取りをほっこり視線で、じゃむキャット先輩とエレさんが見てくれてます。ふふふ……悲しいけど、これが身を晒すアラサー魔法少女の宿命なのよね……。


 「……まぁ、私は一応、表の顔はそれなりの稼ぎが有るから、魔法少女活動に経済性は求めてないけど……」

 「私は【魔法少女控除】を申請していますから、飼育員の収入だけで充分ですし」


 ……あ、そうよね……私と和子は二人とも定職は無いから、魔法少女活動を収入源にしちゃってるけど、そっちのお二人は定職持ちだもんな……(じゃむキャット先輩の表の仕事は知らないけど)。



 そんな訳で、お二人と別れた私と和子は、ビアガーデンが在るビルのお手洗いで魔法少女状態を解除して、各々の家に……帰るつもりだったんだけど……


 ……ヨシオさん、居ないから帰りたくないな……あ、そーだ!


 「ねぇ、カズちゃん! 今夜お泊まりしていい? ヨシオさん出張中だから居なくて寂しいんだもん……」

 「えぇ~!? お姉ちゃん、二十八にもなって《寂しいんだもん……》は無いでしょ~!?」

 「別に言ったっていいでしょ!? いいから泊めなさいよ! 帰りにコンビニで好きなだけスイーツ買ってあげるから!!」

 「……しょーがないなぁー、しかたがないなー、スイーツか~♪」


 ……ふっ、チョロいわね♪ カズちゃんは昔からコンビニのプリンとチーズケーキが有れば大体話が済むなのよ……まぁ、姉として若干の不安があるけど……ホイホイとスイーツで釣られる二十四才って……。


 「……あ、思い出した。ねぇ、そう言えば……」

 「……ん? どーしたの?」


 突然、何かを閃いたカズちゃんはそう言いながら、魔法少女状態とは全然違う大人の女性らしい口調に戻しながら、


 「さっきの宇宙刑事サン、お姉ちゃんの事知ってたのかもね? 案外ヨーチューブに登録してたりして!」

 「え~っ!? って、どうしてそう思うの?」


 そうやり取りしながらコンビニの自動ドアを開けて中に入っていき、レジ前の冷蔵棚からなめらかクリームプリンとベイクド半生チーズケーキを、カゴにホイホイと入れる手を止めないで、


 「だって、お姉ちゃんの事、【新婚】だって言ってたわよ? 自分でお姉ちゃんは既婚者だとは言ったけど、新婚だとは言ってなかったじゃない?」


 ……ふむ、そう言えばそうかも……でも、宇宙刑事に知り合いは居ないし……今度会った時に聞いてみるかな?





宇宙刑事さんが帰りました! 次回も宜しくお願い致します! ブクマと評価もお願いします!

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