1-0 目覚めたら…
俺、村上達哉は、どこにでもいるような学生だった。
学力も中の下、運動もそこそこできるくらい。趣味は、読書とかアニメ鑑賞とか。そして今、というか前から一番ハマってることはゲームで、特にスマホゲームでは、天才的な才能を持っているわけではないが、努力して、一回とあるバトルロイヤルゲームで「凄絶の悪夢」というなんとも厨二くさい二つ名をつけられ、一目置かれていたこともあったし、一応可愛い彼女はいるが、むしろそれだけに運を使い果たしてしまったくらい平凡だ。
そんな俺にも特技ではないが、良い所はある。
それは、「人一倍の好奇心の強さ」である。
いっけん「そんな大したことないじゃないか。」と思うかもしれないこの良い所。実はこのおかげで今までの、そしてこれからの人生が上手くいったといっても過言ではないのだ。
そしてこの良い所が後に俺を「最強の○○」に育てるわけだが…まあ、その話はまた今度話すことにして、物語を続けるとしよう。
ん?物語?
あれ、ところで俺はいったいなんでこんなことを喋っているんだろう…?というより、まず、誰に向かってこんな自分語りなんてしているんだ…?
あれ?あレ?アレ?アr------___________________________________________________________
(あ、そうか…、俺、昨日ゲームやってていつの間にか寝落ちしたんだっけ…。だからあんな「物語」とか変な自分語りをしてしまってたのか…。)
(流石、深夜テンション。)
最近ハマっていたスマホゲームのイベントが昨日までだったことと、今日が土曜日で、休日だったことから、昨日は夜遅くまでゲームをしていた。しかし、普段は深夜勢では無いため、慣れない夜更かしのせいでいつの間にか寝落ちしてしまうという失態を犯してしまった。
(イベントの順位、毎日コツコツ頑張ってたから結構上位だったのに…。最後の最後で越されるなんてよくあることだから、今夜は絶対寝ないって決めてたのに…。)
後悔してもし足りないくらい悔しい気持ちでいっぱいだったが、今はとりあえず順位を確認せねば、と手元にあるスマホを取り…
「スマホがないッ!?」
寝相の悪さでベッドの下に落としてしまったか、と急いで起き上がり探そうと周りを見た時、俺はスマホなんてどうでもよくなってしまうくらいに驚いたのだった。
そう、俺の視界に広がっていたのは勉強机の大半を占領しているパソコンや、必要最低限のものしか置いてない、無機質な自分の部屋…ではなく、無限に広がっていそうな荒野だった。




