好き嫌い
今日もまた
君の長い髪の毛が
僕の腕に絡みつく
僕はひとつ
君に聞こえるように願って
大きく大きく
ため息を
つく
どうしてそんなに邪魔するんだい
そう君に聞こえるように
どうして相手ができないんだい
そう僕に聞こえるように
自分の住む世界なんて
ひとりで維持はできなくて
君の住む世界なんて
僕は必要なんてなくて
一本一本の髪の毛は
とてもとても柔らかくて
一本一本の髪の毛は
優しく優しく
突き刺さって
読み終わらない本を閉じて
君の髪の毛を一本つまんで
僕は排水溝めがけて
投げ入れる
ありがとうございました。