7.第一変身
本人?本スライムは夢だと思っていますが、残念ながら現実です…。
ゴミ掃除を終え、一息つくと緑色で半透明だった体がかなり濁っていた。
ゴミが吸収されるまでは濁ってるのかね。
多少食べ過ぎた感はある。そして、その濁りのせいで新たな悩みが発生した。
外が見えない。
敵が近づいてきても見えないからわからない…
俺のバカアー!
とにかく急いで半透明に戻すか何かしないと、死ぬ!
慌てて体の中に浮かんでいるゴミを分別する。
骨や鉱石の結晶は、核を守るように配分。目の邪魔にならないようにマブタの様に並べよう。
錆びた武器の素材は体を傷つけないように砂鉄や粒子状にして、体表面へ合体。
その他の肉や水分は自分の体の一部にしてっと。
要らないものや、余った素材は皮膚からギュッと排泄。
体を作りかえ、この理不尽な夢の中で生きているように。
ドラゴンとか、ドラゴンとか、ドラゴンが出てきても殺されない様に。
体を強く再構築していった。
再構築すること5日間、ようやく異形のスライムは動き出す。
桶にはいるほどの大きさだったスライムは直径3mほどの半球体に。
体は薄い半透明の緑色から、鎧みたいなものに覆われた濃い緑色に。
核は一つ目の形をして、スライムの体内から外を見る。
この世界に存在しえないスライム種の誕生であった。
スライム種 : 新種 :
命名: 鎧めだま
ドラゴンは怖い。