第05話Puls 異能者達のディスコード14 - 能力者達の集団戦
第05話Puls 異能者達のディスコード14 - 能力者達の集団戦
残った能力者達による一斉攻撃が始まったが、俺は意図的にゆっくりと行動する。
様々な攻撃方法を使って、俺を攻撃するがもちろんまったく通じない。
俺は地下広場の真ん中に立って腕を組む。
すべての攻撃は俺の気に阻まれて届く攻撃はひとつもなかった。
「ぬるいな」
俺は、明らかに焦りを持って攻撃を続けている連中に向かって言ってやる。
中にはキチガイじみた力を振り絞って攻撃を続けている者もいるが、俺にとってまったく意味が無い。
「なによ、あんた一体なにものなのよ!」
ノラが叫ぶように言っている。
「名前は教えてやっただろ。それに、俺にダメージを与えたければ、この惑星ごと消滅させるつもりでこないと不可能だぞ。むろん、そんな真似はさせないがな」
俺はきっぱりと言ってやる。
「惑星ってなによ? ふざけるのもたいがいにしなさいよ!」
半ば悲鳴のようにノラが言っている。
どうやら、現状認識ができていないのか、現状を理解したくないのかのどちらかだろう。
「攻撃がぬるいと言ったんだ。この程度の攻撃しかできないようなら、そろそろ終わりにしていいか?」
種類は多いが、ここまで微妙な攻撃が続くようならさすがに退屈なだけだ。
俺は最後通牒を提示してやる。
「お、終わりって……。あんたら、何ちんたらやってんのよ。全力でやつを始末すんのよ!」
能力者達を必死にたきつけるが、あんまり意味はない。
それどころか、力を出しきって勝手に力尽きる者がそこかしこに出始めた。
馬鹿すぎる展開に、俺もさすがに呆れる。
「こうなったら、あたしもやるわ! これならどうよ! レイ・ザ・ルンバル!」
3つの魔力ゲートを開き、そこから魔力の補充を行いながら放つ攻撃魔法である。
シリンの使う最強魔法に似ているが、あれよりだいぶ集約されており、威力はその分高い。
避けても良かったのだが、それだと地下へのダメージが大きくなりすぎる。
なので、俺は右手でその攻撃を受け止める。
「なによ、なによ、なによぅ!」
ノラは大声を上げながら、さらに二つの魔力ゲートを追加してきた。
さらに攻撃魔法は威力を増してきたが、フェイズ2に移行している俺にとってあまり意味をなさない。
俺は普通に歩いてノラに近づいていく。




