第08話 宇宙英雄伝説03 民主主義とバリアブル戦闘機編 - 33 - ライジンVSラートラ軍主力戦闘機
第08話 宇宙英雄伝説03 民主主義とバリアブル戦闘機編 - 33 - ライジンVSラートラ軍主力戦闘機
性能諸元を見てみるとみごとにバランスが取れていて、ライジンの戦闘機形態に比べると際立った特徴はないものの、総合的に使いやすくなっている。
軍が正規採用した機体なのだから当然だろう。
これなら量産しても、パイロットの養成が問題なくできるだろう。
俺としてはとても厄介なことである。
できれば相手をせずに、戦艦を撃沈させたいところだが、ほうっておけば確実にラポが潰されてしまう。
一機残らず先に叩いておくしかない。
ライジンが俺にとって優れた機体であったとしても、さすがに一対十では勝ち目はない。
だったら、そうならなないように戦う必要がある。
俺は射程外でライジンを変形させると、何もない空間に向かってガンポッドの弾を全弾発射する。
全弾発射した後、ガンポッドを放棄して戦闘機形態に変形するとんぐに全力での加速を再開させる。
軌道を変更して正面から突っ込むような軌道を回り込むように変化させる。
すると、10機のうち3機がライジンの動きに対応して軌道を変更してきた。
3機釣ることがでたのなら、まずまずといった所だろう。
軌道を修正しながら減速と加速を調整していく。
もちろんそれは、発射したバレットの弾道を3機の軌道と一致させるための調整だ。
細かい計算はAIがやってくれるので、俺はそれに合わせて調整する。
もちろんこんなものが命中するかどうかなど博打そのものである。
ライジンが敵機の射程内に入った時だ、三機のフォーメーションが崩れる。敵機のうちの一機が被弾したのだ。
まったく予測しない方向から攻撃を受けた敵機は混乱している。
そこに向かって最大加速で突っ込み、ゼロ距離で変形するとすれ違いざま剣でジェネレーターを破壊する。
その機体は放置したまま、一番近くにいた敵機との距離を詰め、ジェネレーターを切断する。
三機目は被弾した機体で、半壊していてまともに動けなかったが、ビームによる攻撃をしかけてきた。
俺はそれをなんなく交わすと同時に、ジェネレーターを切り捨てる。
同時にその機体に搭載していたガンポッドを切り離すと、それをキャリアーにセットする。
機体は異なっていても武器には汎用性が持たされており、共通の物が使えるようになっているおかげだった。
新たな武器を手に入れた俺は、宇宙空間に行動不能に陥った敵機を放置して他の機体へと向かう。
さすがに次は同じ手は使えない。
残り7機は正面から落とす必要があるだろう。




