表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚無双~現代日本に転生したが、異世界が関わってきやがるので無双してやる~  作者: ぢたま
第08話 宇宙英雄伝説02 ソーグ帝国政争編
416/550

第08話 宇宙英雄伝説02 ソーグ帝国政争編 - 25 - 無声器

第08話 宇宙英雄伝説02 ソーグ帝国政争編 - 25 - 無声器


 もっとも、そのために俺がナジュにびったりと張り付いて、対応していくつもりなのであるが。

 とは言っても予定は予定にしか過ぎないので、不測の事態も想定しておかなくてはならなかった。

 その時のために、俺はナジュに保険をかけておくことにする。

 予め手配をかけていた通り、シートの上に置かれていた小さな袋を取り出すと、中から丸く小さなシールのような物をつまみ出す。


「右を向いてみろ」


 ナジュに向かって言うと、何なんだという顔はしたが結構素直に従った。

 俺は取り出したシールをナジュの耳の後ろに貼り付ける。

 続いて俺も同じように自分の耳の後ろにシールを貼り付けた。

 その上で、俺は自分の声帯を使わず話してみる。

 ようするに、声を出さずに話したのだ。


『こっちを向いてみろ』


 すると、ナジュは指示通りにこっちを向いた。

 ちゃんと聞こえているようである。


「『えっ? なんか、声がおかしくない?』」


 ナジュが俺に向かって言ってきたのだが、二つの声が重なって聞こえている。

 もちろん、俺は音声としての言葉を聞いているわけではないので、まったく問題はない。

 ただ、こんな使い方ではこの装置を使う意味がなくなる。


『声は出さずに話してみろ』


 俺が指示を出すと、


『こうか?』


 今度はまともに聞こえてきた。


『こいつは、声を出すことなく話せる通話端末だ。帝宮では、さすがにこれまでのように、全て俺だけが貴族連中と応対するというわけにはいかない。俺の助けが必要になったら今のように使うといい。もちろん必要な場面では俺の方からもどんどん指示を出していく』


 俺は簡単な説明をしておいた。


「『わかった、まーかせて』」


 ナジュは普通に声を出して答えてきた。

 本当に分かっているのかどうにも怪しい。

 とは言え、これにばかり時間を取られるわけにはいかない。

 とりあえず、ナジュのことはこのくらいにして、俺はあちこちと連絡をとった。

 もちろん、これから帝宮に赴くための準備のためだ。

 その中には、ナールス伯爵夫人もいた。

 その他にもファーイースト・コーポレートの役員となった貴族の中から二人に話しをつける。

 宮廷におけるナジュ、すなわちレーゼン男爵夫人の護衛は実質的に彼女らの役割である。

 どんなに戦闘力を極めようと、優秀な軍人であろうと、帝宮においてはなんの意味もない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ