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召喚無双~現代日本に転生したが、異世界が関わってきやがるので無双してやる~  作者: ぢたま
第08話 宇宙英雄伝説01 クレアル海回廊会戦
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第08話 宇宙英雄伝説01 クレアル海回廊会戦 - 64 - 金の話し

第08話 宇宙英雄伝説01 クレアル海回廊会戦 - 64 - 金の話し


「まず最初に、金や白金の希少金属を取り出す方法だが、もちろん直接潜るわけではない。いくら俺でも超重力の(コア)の中で元素を選り分けるなんて作業は不可能だ。そこで何をするかというと、俺が単独で近づいて(コア)を気砲で撃ち抜く。反対側から飛び出してきた(コア)の残骸を拾ってくるから、そこからが君の出番だ。残骸をバルベル号で精錬所まで引っ張っていって、そこで希少金属を精錬する」


 俺が言うと、ナジュはまるで目眩がしたかのように頭を振りながら、言ってくる。


「そんなんで、本当に金とか白金とか手に入るのかよ? 第一、そんな手間かけてどのくらいになるってのさ?」


 完全にナジュは疑っていた。


「今現在宇宙に存在する全ての金や白金は超新星爆発の時に、宇宙に散らばった物だ。だが、それはほんの一部で、大部分はパルサーの(コア)となって残っている。おそらく、俺がパルサーの(コア)から持ってきた残骸を全て精錬することができたら、どんなに少なく見積もってもソーグ帝国とラートラ共和国に現存している金や白金の全ての量を合わせたものの数千倍にはなるだろう」


 俺は概算を口にした。

 すると、ナジュはまるで時間が止まったかのように固まった。

 俺はしばらく黙って様子を見ていると、まるで錆びついたロボットが動きだすような動きで俺の方を見る。


「ま、ま、まぢかよ……」


 最初の言葉は、それが精一杯だったようで、後が続かない。


「ああ、少なく見積もっての概算だがな」


 俺は短く答える。


「そ、そ、それじゃ、あたいら宇宙一の大金持ちになれるってことなん?」


 少し正気に戻ってきたら、そんな流れに頭の中が傾いたようである。


「いや、さすがにそんなに単純な話しではない。これほどの量のきんが一度に市場に流れ込めば、価格の大暴落が起こる。そうなれば、いくら沢山(きん)を持っていたところで、買い手がつかなくなるだろう。売れなければ(きん)を通貨に変えることはできない」


 俺は簡単に市場メカニズムを説明してやる。

 基礎の基礎だが、欲に目がくらんでいる女には必要なことだ。


「そ、そんなもんなの……で、でも大金持ちにはなれるよね?」


 やはり欲に目がくらんでいるナジュはそんなことを言ってきた。

 ちなみに俺は欲があることが悪いなどと思ったことはこれまで一度もない。

 欲に目がくらむのがまずいだけだ。見るべきものが見えなくなる。

 結果的に目標が達成できなくなる原因になるからだ。


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