表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/550

第03話 ドラゴン・オリジンズ - 07 - エンシェント・ドラゴン探索01

第03話 ドラゴン・オリジンズ - 07 - エンシェント・ドラゴン探索01



「はいっ。ご主人さまっ!!」


 チロはさらに元気に答える。うーん、これでは不安が一層増しただけのような気もするが……。

 いつまでも疑っていたのでは、事態が好転するわけはないのでここは決断を下すしかないだろう。

「それではルーファ、召喚ゲートを開いてくれ」

 俺が命じると、ルーファは神妙な面持ちで召喚陣が書かれたシートを床の上に広げ、魔力を注ぎ込みながら呪文を唱える。

 すぐに召喚陣が輝き始めた。

 召喚ゲートが開かれたのである。


「よし、いくぞ、チロ」


「はいっ、ご主人さまっ!」


 俺が無造作に召喚陣の中に足を踏み入れると、チロも召喚陣の中へと飛び込んできた。

 そして、例によって世界が変わる。

 とりあえず、手に持っていた靴を履き、周囲の様子をさぐる。

 俺が立っているのは、鬱蒼と茂った森の中であった。

 人工物のような者は見当たらない。周囲の気を探ると、かなりの数の気を感じることができたが、普通の森なら感じられる程度のものでしかない。

 チロは俺の横にひっついてハァハァしている。

 弱りきっているチロであったが、俺が感じている気の中ではこいつの気が一番でかい。

 どうやら、近くにドラゴンはいないようである。

 さすがにそこまでは都合よくことは運ばない。

 俺は、横にいるチロの腰を掴んで引き寄せる。

 すると、チロは中性的な美しい顔を俺に向けて喜んでいた。

 けっこう可愛い。

 どうやら、ヴァンパイアという存在はペットに向いているようである。

 少なくとも、エルフよりは遥かに。


「飛ぶぞ」


 俺はチロを両手で抱え直して上向かって跳ね、そのまま飛空術を使い上空にとどまった。

 チロは俺の首に両手を絡ませて、俺の顔を凝視してハァハァしている。

 よほど嬉しいらしいが、このままでは目的が果たせない。


「おい、チロ。俺ではなく、地上を見ろ。どのあたりにエンシェント・ドラゴンがいるのか、おおよそでいいから俺に教えるんだ」


 言いながら俺は、この惑星全体の気を探っている。だが、これと言って大きな気は見つからない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ