第08話 宇宙英雄伝説01 クレアル海回廊会戦 - 08 - ルール
第08話 宇宙英雄伝説01 クレアル海回廊会戦 - 08 - ルール
方法は一切問わないと言われても、これがゲームであると過程するならなんらかのルールが存在しているはずである。
「あるよ」
白ハクはしれっと言ってきた。
必要なことがあったとしても、聞かれなければ応えないということだ。
ようするに、俺達の世界でよく言われる言葉。ググレカスということである。
「禁止事項を全て教えろ」
何が禁止されているのか分からないのだから、まずはこう尋ねるしかない。
「分かった、教えるね」
そう言って、白ハクが話してくれた禁止事項をまとめるとこういうことになる。
禁止事項は全部で十六個。俺が想像していたよりもだいぶ多い。
ただ、その中でも重要となる禁止事項が四つある。
違反すると直ちに英雄失格となりゲームオーバーとなる禁止事項だ。
当面の間はその四つのことを念頭において行動する必要があるだろう。
まずひとつ目は、他の英雄に対する直接攻撃。直接攻撃が実行されたことが確認されると英雄失格となる。
二つ目は最初に仲間として認められた英雄以外との共闘。これは当然で、こんなことが認められたら最初に仲間を決めてスタートする意味がなくなる。
三つ目は犯罪行為。飛ばされた世界における法律において、重罪となるような行為を犯した場合直ちに英雄失格となる。
最後の重要項目四つ目は、離脱行為である。一定期間闘いに関係のない行動を取り続けると闘いからの離脱とみなされて、英雄失格となる。
この四つの禁止事項において共通しているのは、英雄失格という罰則規定が明示されているということだ。
他の禁止事項も聞いたが、罰則規定が存在ているのはこの四つだけだった。しかも、その罰則はみな英雄失格というものである。
そこで俺としては、当然確認せざるを得ない。
「英雄失格というのはなんだ?」
禁止事項を聞き終えた俺は、まず最初にこの追加質問を投げかける。
「君たちはすでに存在そのものが英雄なんだ。だから英雄でなくなるってことは、存在がなくなるっていうことと同じことなんだよ」
白ハクはしれっとそんなことを言った。
まぁ、俺の予想どおりの答えだったのだが。
それを聞いたとたん、それまで黙って聞いていたナジュが話しに割り込んでくる。
「ちょっ、ちょっ、ちょっと待った! 存在がなくなるって、どーゆーことなんだよ! 聞いてないよー! 死ぬの? 死んじゃうの?」