表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚無双~現代日本に転生したが、異世界が関わってきやがるので無双してやる~  作者: ぢたま
第07話 異世界アイドル選手権 後編
304/550

第07話 異世界アイドル選手権 後編 - 54 - リミィの判断

第07話 異世界アイドル選手権 後編 - 54 - リミィの判断


「マッサージは、いいんですか?」


 俺が聞くと、


「ああ、マッサージはされる方も案外体力使うからね。コジマとサリィには今は無理だし、アイカとレヴンはそもそも必要ない。シリンはあたしに触られることを嫌がるから、やってあげられるのはイチリアだけだったのさ」


 言われて俺も納得した。

 トレーナーと言っても、ここまでくれば部外者とそれほど大差ないということか。


「それで?」


 俺はさっそく本題に入る。

 ここに連れて来られた理由の説明を求めたのだ。


「たぶんわかってると思うけど、コジマはもう限界を超えてる」


 まったく歯に絹を着せることなく、リミィは切り込んできた。


「確かに」


 俺は答える。小島を見た瞬間に察したが、さっき話した時そのことを確信した。


「でも、コジマは止まらないだろう。はっきり言って、このまま続けたら命に関わりかねない。だから、マジで危険になったらあたしは試合を止めるよ。その時はプロデューサーとして覚悟しといてくれ」


 きっぱりと言い切った。

 俺に止める止めないの判断を求めるわけではなくそうきたか。

 俺は少しうれしくなった。

 だが、もちろん表情は引き締めて答える。


「リミィ、貴女の判断を信じて、試合のことはすべて任せます」


 それは、当然のことだった。

 この中で最もメンバー全員の体調のことを知っているのは間違いなくリミィだ。

 メンバー本人より体調のことはわかっている。

 そんなリミィがダメだと判断したならダメなのだ。

 その時はリミィが判断の判断に従って試合を中止さぜるを得ない。

 少なくとも、俺の判断基準にはそれ以外の道は存在していなかった。


「たすかる」


 リミィが右手を差し出してくる。


「当然のことです」


 俺がリミィの右手を握り返しながら言うと、リミィはやたらと可愛い顔で笑った。

 見た目幼女そのものだが、こんな笑顔をされると本気で好きになってしまいそうだ。

 ひょっとするとカージは、この笑顔にやられたのかも知れない。

 その時俺は、激しく行き交うスタッフが通る通路の向こう側から、じっと俺の方を見ている人影の存在に気付いた。

 心当たりのある人物だ。

 というよりは、この会場にいる誰もが知っている人物であった。


「そろそろ試合の時間が近い、私はこのまま中には戻らずに観客席に向かいますから、貴女は彼女たちについていてください」


 俺はそう言ってリミィを控室に戻すと、俺を見ている人物の下へと歩いていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ