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第02話 VSヴァンパイア!-16 - ヴァンパイア戦3

 投げつけられた魔剣の方は指ではなく掌で受けた。俺の気に耐え切れずに残り半分の魔剣もまた原子にまで崩壊した後消え去った。

 その直後に俺に向かってナルシス・ヴァンパイアの右の拳がたたきつけられてくる。魔剣を投げつけたことで、俺に隙ができることを期待した攻撃だろうが、浅はかとしか言いようがない。今起こった一連の流れの中から推察すれば、そんなことをすれば何が起こるのかたやすく判断がついたであろうに。案の定ナルシス・ヴァンパイアの右の拳は俺の体に触れる以前に、肘から先が消滅する。

 せめて、気を乗せていれば肉塊くらいにはなったかもしれないが、消滅まではしなかったかもしれない。ただそれは、あくまで可能性の問題であって、実際の所は気の強さによるだろうが。

 俺としてはどちらでもいい事なのだが、ただこのまま放置しておくというわけにはいかなかった。

 ヴァンパイアがアンデッドだということは知っているが、全身が元素の状態にまで分解されてしまってなお、復活できるなどということはさすがに考えづらいからだ。

 それに前の宇宙ではおそらく思いつく限り最強のアンデッドであろう、物質的な肉体を持たないエネルギー生命体と闘ったことがある。恒星を次々と喰らい尽くしていた危険極まりないやつだったが、俺がその時使えた最大フェイズの気をぶつけることで消滅させることが出来た。

 つまり、いかなるアンデッドといえども、気によって消滅させられたら二度と復活することは不可能なのだ。このナルシス・ヴァンパイアが例外だとは思えない。

 こいつがシリンに刻み込んだ召喚陣がまだ解除されてない以上、このまま消滅してもらっては困る。もしも、フェンリルを超える強さを持った何かを召喚した場合に備えて、フェーズ2のままでいたがそろそろここらが限界だろう。

 ナルシス・ヴァンパイアが繰り出した右足のケリが届く前に俺はフェーズを一つ落とした。これで、もうフェーズ2には戻ることはできなくなった。そんなことをすれば半径数キロに渡って、俺自身を除く物すべてが消滅することになる。


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