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第02話 VSヴァンパイア!-15 - ヴァンパイア戦2

 ナルシス・ヴァンパイアから感じられる力よりも、より大きな力を感じられる所を見ると、魔剣とか神剣とかそういう類の剣なのだと思う。

 まぁ、俺にとってはどうでもいいようなことであるが。

 必至の形相で向かってくるナルシス・ヴァンパイアが呪文を呟くと、それに反応するように大剣は青白い光を放ち始める。それを、間合いまで踏み込んで来たのと同時に正面上段から真下に向かって振り下ろす。その剣を俺はその場で受ける。

 伸ばした左手の人差し指で受けたわけだが、フェーズ2の状態で受けたのだ、それだけですむはずがない。ナルシス・ヴァンパイアが振るった剣の半ばくらいから先が粉砕されて、まるで粉雪のように宙に舞った。

 それを見て、ナルシス・ヴァンパイアはあからさまに苦悶の表情を浮かべて一言、


「ロキが鍛えし魔剣レーヴァテインを砕いた……こ、この化け物め!」


 などというセリフを吐く。

 このセリフに関しては想定内であったものの、ナルシス・モンスターに言われていい気持ちがしないことも確かである。


「どうやら、こんな辺鄙な所に住んでいる変態モンスターともなると、鏡の持ち合わせもないらしい。だから、化け物の言葉の意味が理解できていないのだな」


 こいつが鏡に映らないことを承知で俺は言ってやる。当然、鏡も持ってはいないだろう。もちろんこれは、ナルシス・ヴァンパイアから化け物呼ばわりされたことへの報復的な言葉であって、それ以外に意味はない。


「き、きさま。どこまでこの私を愚弄すれば!」


 漫画の背景なら『ぐぬぬ』などと書き込まれそうな表情を浮かべてナルシス・ヴァンパイアが言った。


「はて、今度は愚弄の意味を知りたいのかな? 希望するなら、説明するにやぶさかではないが……」


 さらに追い打ちをかけるように俺が言ってやると、


「ちっ」


 ナルシス・ヴァンパイアは舌打ちをして俺に半分になった魔剣レーヴァテインを投げつけてきた。舌打ちに関してはさっき俺もやったので、とりあえず黙認する。


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