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第06話 異世界ウォーズ 後編 - 51 - 勝利

第06話 異世界ウォーズ 後編 - 51 - 勝利


 さっき気合で敵の攻撃を消した時の応用とも言える。

 レーザーは地上まで届かず消滅した。

 最後の攻撃まで出し尽くしたことで、エネルギーの切れたメタルマンは完全に動作が停止してしまっていた。

 さすがにこの状況を狙っていたというわけではないが、俺は近づくと胸部から露出されたままになっているコアを力づくで毟り取った。

 これで、メタルマンが動き出すことは二度とない。

 俺はメタルマンを鹵獲すると、魔王ゼグルスの待つ地上へと戻る。

 戻る途中で、フェイズ0のノーマル状態へと移行しておいた。

 地上でフェイズ4は危険すぎる。


「まだ生きてるか?」


 おれが魔王ゼグルスに尋ねると。


「おそらくな。我は死んでもかまわんが、それだとまたお前に負担を掛けることになるからな。死んでも死なんことににした」


 まるで禅問答のような答えが帰ってきた。

 ただ死にかけているのは間違いないので、魔王ゼグルスも俺が抱えて魔王城に連れ帰ることにする。

 メタルマンという荷物も一緒だから、結構たいへんだったが、それでもどうにか帰り着いた。

 円盤がまだいたら大変だろうなと思っていたが、空中に静止したまま動かなくなっていた。

 切り札の超兵器を鹵獲されたことで、今後の対応を検討しているといったところだろう。


「主様、よくぞご無事で!」


 真っ先に出てきたのはレヴンであった。


「俺は無事だが、お前の親父が死にかけている。治療してやれ」


 俺の三倍もある魔王ゼグルスの様子が見えないはずはないのだが、レヴンが触れなかったので俺が代わりに指摘してやる。


「あら、お父様もご無事で。お部屋にお連れしますので、ごゆっくり養生なさってください」


 レヴンはそういうと、一番近くにいたトロールに魔王ゼグルスを連れて行くように命じる。


「お前は付き添わなくていいのか?」


 俺が指摘すると。


「主様はまた行かれるのでしょう? さすがに戦いにはご同行できませんが、それ以外にはしっかりご一緒させていただきます」


 どうやら見抜かれているようだ。俺の性格が把握されてしまっているのだろう。困ったことである。


「わかった。それより、治療だけはしっかりやってくれよ? 俺だっていつまでもこの世界に関わっていたくはないからな」


 ここまで深入りしたあげく、レヴンと主従関係になってしまったのはすべて成り行きだった。


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