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第06話 異世界ウォーズ 前編 - 32 - 魔王と謁見

第06話 異世界ウォーズ 前編 - 32 - 魔王と謁見


「俺は鳴瀬和美、あんたから見て左手にいるのはチロで右手にいるのがルーファだ。共に日本からきたばかりだ」


 俺は、余計なことは一切説明せずに、自己紹介のみに留める。


「ナルセか……アレとはどういった関係だ?」


 すると魔王ゼグルスが真っ先にしてきた質問がそれだった。俺が余計な説明をしなかった理由はこれを確認しておきたかったからだ。魔王ゼグルスが何を気にしているのか知りたかった。

 もちろん、俺に隠す理由などないので素直に答える。


「敵を追ってきた。円形の皿状のやつだ。知っているか?」


 俺の質問に、魔王ゼグルスは苦い表情を浮かべる。


「むろん、知っている。我が魔界に侵攻してきた連中を支援している連中が持ち込んだものだ」


 やはりというか、当然というか円盤を送り込んできた連中がちょっかいをかけてきたのは俺のいる世界だけではなかったようだ。しかも、他の異世界から経由して日本上空へ送り込み、魔法兵器(マジック・ウエポン)の実戦試験を行おうとしていた。おそらく、目的は日本の兵器と実戦を行いそのデータを持ち帰ることだったのだろうが、俺がそれを阻止してうまくいっていなかった。

 今回俺が修復した円盤が持ち帰ったデータは、俺との戦闘データのみなのでまず役にはたたないだろう。ただ、円盤捕獲に関してはなんらかの対応がされることが予想されるので、同じ手は使えなくなるだろうと思われる。


「侵攻ということは、戦争状態にあるわけか?」


 俺の問に、


「現在ルワースからの侵攻受けている。以前からマドゥフとルワースの間に幾つかのゲートが存在していたが、通ることが出来るのは人や魔物が数名程度のもので、本格的な侵攻は不可能だった。だが、連中が現れて事情が変わった。連中はルワースに対して軍勢を丸ごと転移することを可能にする兵器を売り込みルワースがそれを買った。そして、ルワースは大軍をマドゥフに送り込んできたのだ」


 その説明を聞いて、おおよその現状が予想できる。


「なるほど。それでは、ルワースにゲートを売った連中は、マドゥフにもなんらかの兵器を買わないかと持ちかけて来ているのではないか?」


 俺の問に対して魔王ゼグルスは少し驚いたように答える。


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