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召喚無双~現代日本に転生したが、異世界が関わってきやがるので無双してやる~  作者: ぢたま
第00話 死闘、ハイパー宇宙神!
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第00話 死闘、ハイパー宇宙神!

とにかく、俺最強な作品です。

俺最強に対してアレルギーがある方の購読はご注意ください。

第00話 死闘、ハイパー宇宙神!


 俺が放った渾身のケリが宙を切った。

 その衝撃で地球の百倍以上ある惑星の、十分の一ほどが宇宙空間に放り出される。

 だが、そんなことを気にしているような余裕はない。

 ハイパー宇宙神の光速を遥かに超える速度を持った気弾による連続攻撃が、上空から襲ってきたからだ。

 そのほとんどを、宇宙空間に向かってはじき返したが、その中の一つを完全にははじき返し切れずに、避けてしまった。

 当然気弾は惑星を直撃してこれを吹き飛ばしてしまう。

 俺の周囲には惑星の破片が飛び散り、崩壊時の衝撃に包まれる。

 長さ数千キロに及ぶ惑星の破片が宇宙空間に広がり、俺の方にもぶつかってくるが、それ自体はなんら問題はない。

 一瞬ではあるが、俺の気が散ってしまい真後ろに瞬間移動したハイパー宇宙神への対応が遅れてしまう。

 ハイパー宇宙神の放つ右の拳が、突き上げるように俺の腹部にまともに決まる。

 衝撃を受け止めきれずに、数千キロの地殻を粉砕しながら俺の体が吹き飛ばされると、ハイパー宇宙神はその先に回りこんで俺の頭に向けて蹴りを放ってきた。

 さすがにそれは、左手で受け止めるがハイパー宇宙神による連続攻撃は止まらない。

 連脚による蹴り、受け止めた所への左ストレート。

 俺がそれを弾き飛ばすと間合いを開けての、超強力な気砲が放たれる。


「ここまで良くやったぞ、人間! だが、ここまでだ。これで消えてしまえ! ハッ!!」


 物理現象など完全に無視した攻撃は、一瞬で宇宙の端から端まで突き抜ける速度を持っている。

 直撃すれば、銀河の塊である銀河団が纏めていくつも消滅する。

 そんな攻撃を至近距離からくらったのだ、気を全開にして受け止める他ない。


「ぬおっ!!」


 両手を突き出し体内の気を最大にして、文字通り宇宙最強の力を受け止めようとするが、明らかに押されている。

 あまりに巨大な力が集中しているので、俺達の周囲にあった惑星の破片は素粒子レベルに至るまで一瞬のうちに消滅した。


「ちぃっ。しぶといヤツめ! これで沈め!」


 ハイパー宇宙神は気砲のパワーをさらに上げてこようとする。だが、さすがに限界までパワーを上げていた攻撃に、さらにパワーを上乗せしようとすればそれ以外の力が疎かになってしまうことになる。

 俺はその一瞬を待っていた。

 あれほどまでにパワーも技も圧倒的であったハイパー宇宙神に生じた一瞬の隙である。

 ハイパー宇宙神の背後に瞬間転移して、その首筋に全力の蹴りを叩き込む。

 俺の倍くらいのサイズになっているハイパー宇宙神の体が吹き飛ぶが、追撃はせずに気を限界まで上げる。


「これで決める!」


 俺は叫びながら、溜まった気を気砲として放った。

 正真正銘のマックス最大、ありったけの力を振り絞った。


「ならば!」


 ハイパー宇宙神もまた俺の気砲に対して、気砲をぶつけてくる。

 あまりに強大な二つの力が正面からぶつかり合い、宇宙全体に衝撃が走る。

 この瞬間、宇宙に住んでいるすべての生命体は、間違いなくとてつもない何かが起ころうとしていることを感じ取ったことであろう。


「バカめ! このままだとビッグバンが発生して、今のこの宇宙そのものが吹き飛ぶぞ!」


 俺もすでに己の限界を超えていたが、ハイパー宇宙神もまた限界を超えている。

 文字通り最高の美しさを持った顔を、苦渋に歪めながら俺に対して脅しをかけてくる。

 むろん、そんな言葉で気を緩めることができるはずがない。

 だが、このままでは相打ちになることは間違いなかった。

 そうなれば、大きなダメージは残るだろうが、結局復活の出来るハイパー宇宙神の勝利となる。


「てめぇが作った、進化というシステム。俺はそれに掛ける!」


 とっくに限界など超えていたが、俺はそれでも気を上昇させ続けようとする。


「この宇宙がどうなってもいいなら、好きにするがいい。だが、進化などというものは無限にできるものではない。とっくに限界を超えているはずだ。余は復活した後、貴様の消えた宇宙で新たな創造するだけのこと、ハハハ。余の勝ちだ、人間!」


 勝ち誇ったように言うハイパー宇宙神は、間違いなく勝利を確信していたはずだ。

 だが。


「うおぉぉぉっ!!」


 俺は更に気を高めるのをやめない。

 限界などとっくに超えていることは承知している。

 目の前には明らかに巨大な壁がある。だが、これまでだってそうだった。

 常に、巨大な壁が立ちふさがり、それをぶちこわしてきた。

 そうしたら、前よりさらに巨大な壁が立ち塞がっていた。

 今度だって同じはず。

 声を出してあがく。

 正真正銘、これが最強にして最後の敵だ。

 ピークに達したパワーを、俺は更に前へと踏み込んで強引に叩き込む。


「はあぁぁっ!!」


 パワーにさらなる気合を込めた瞬間、俺は自分の気が一気に膨れ上がるのを感じた。


「バ、バカなぁ!! こ、こんなことがあってたまるか! こ、こんな、こんなぁ!!!!」


 ハイパー宇宙神は驚愕の表情と共に、断末魔の叫び声を上げる。

 そして、俺の放つ気に飲み込まれ消滅した。

 俺は勝利した。正真正銘、宇宙最強の存在を斃したのだ。

 だが……。


「はやり、そうなるか……」


 ハイパー宇宙神を飲み込んだ気は消滅したりはせず、そのまま一つの点になる。

 そして、それは一気に広がった。

 新たな宇宙の誕生だった。

 古い宇宙は消滅するだろう。

 俺はビッグバンを発生させてしまったのだ。

 俺の意識はここで、途絶えた。


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