< The Fragments of Magic > _ spellLibrary[2]
(おまけ)
(前章と番外編に出てくる魔法の簡易説明&フレーバーテキスト集2)
(前線部隊その2)
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『自動』
怠惰のための勤勉を。動かざるものに命じて動かす。人のための形に、世界を舞台とした大いなる劇の幕を上げる。
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<自動命令>
意識無き者を、有るが如く動かす。自ずから考えて振舞うように、魔力を与えて行動を付与する。行動条件は厳密にすることも曖昧にすることも可能。
<自律遂行>
与えられた命令を遂行するため、魔力が尽きるまで術者の意思を離れて行動する。命令を離れることはないが、命令の解釈が術者の意図通りになるとは限らない。
『加速』
風より速く。光のように早く。音を置き去りに最速で、辿り着くべき場所へと駆けつける。
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<瞬間加速>
速さは強さ。瞬間的に速度を上げる。その速度は音の壁をも越えるが、魔力現象としての加速であるため使用者に物理的な抵抗を与えることはない。また、意識すれば周囲への物理的な影響も及ぼさないようにできる。
<神速行動>
動作は思考に先立つ。意識せずとも行動が速く、また、思考自体も早い。ただし、それが正しい考えとは限らないし、そもそも考えるより先に動いている。
『構築』
異なるものが重なり合う。意味が変わり、意味が生まれ、この世に新しい価値を作る。
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<結合構築>
あらゆるものは組み合わせの妙技。複数を組み合わせて新たな一つを作る。本質は発明であり、基本的には建築、工作系の魔法。魔力現象的な結合効力なので、死ぬ気で頑張れば原子的な結合により錬金術的な構築も可能だが、あまりにも割に合わない。
<構成解読>
物質同士が組み合わさる前の姿を理解する。構築の一助となるが、わかったからといって既に結合したものを分解できるわけではない。
『反射』
映るは常に汝の姿。鏡の答えは残酷なまでに美しく、醜悪なまでに純粋無垢。
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<干渉反射>
一切の影響を受けることのない絶対的な拒絶。あらゆる干渉をそのまま返す。反射対象が通ることは決して有り得ない。
<反転供与>
術者の望みのみを受け入れ、望まぬもののみを返して与える。その選別は、意識ではなく無意識を基に自動で行われる。
『誘惑』
心を曲げる。思いを変える。望みは全て恣意の導き。その声に本心は無く、ただ誘われるがままの答え。
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<魅了誘惑>
存在自体が好意を導く。どれほど酷い振る舞いをしても、内心で嫌われることは決して無い。
<蠱惑扇動>
呼び声が人々を左右する。興味を操り、望む行動に導く。思考の指向性を変え、一つの存在に集中させることも、無視させることもできる。
『衝撃』
暴力的な力こそが、望む答えを押し通す。否定する意見を潰して消し去る。
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<衝撃鉄腕>
触れたものに強大な衝撃を与える。拳で殴れば全身急所扱いと化す一撃。手加減は難しい。というより不可能。大体やりすぎる。
<追撃鉄槌>
物体を介して衝撃を伝播させる。物で殴れば二重の衝撃。あらゆる武器での攻撃に打撃の追加効果を付与する。実質二回攻撃。
『貫通』
貫くは己が魂。突き抜けるは心の一撃。無法は天に通じ、全ての壁を無意味にする。
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<穿孔貫通>
貫く意思と共に突けば、必ず突き抜ける。勢いのみで、どんな障害にさえ罷り通る。直接攻撃にも魔力弾にも適用され、あらゆる防御を貫通する。
<愚直貫徹>
放たれる魔力は一直線であり、曲げられない。不可能ではないが困難。魔力操作もほぼできない。
『振動』
悴むように動く。恐れるように震える。自己を中心に、世界を揺るがす。
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<物質振動>
物に触れれば震え上がる。大地全体を震わせて地震を起こすことも可能。ただし魔力が圧倒的に足りないのでそれほどの規模にはならない。
<大気鳴動>
声を上げれば大気は震える。大気の震えとは音。大雑把に爆音で攻撃することが主で細かい調整は難しいが、やろうと思えば声色を変えることなどもできる。
『発火』
焼き尽くす火種。揺るがぬ心を芯として、魂は熱を持ち、世界諸共灰と化す。
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<勇猛発火>
勇気は燃え上がるように。意思を形に、心の熱を炎に変える。強い意思と魔力さえあれば、発火規模に上限は無い。
<千変猛火>
燃え盛る炎は形に捉われない。熱を自在に操り、炎を統べる。術者の練度にも左右されるがその自由度はかなり高く、まるで違う魔法を再現するかのように形態を変えることもできる。
『浮遊』
重さを失い軽やかに。世界は境界無き水面に。ただ静かに揺蕩うのみ。
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<浮遊奇術>
種も仕掛けもなく物体を浮かせる。浮かせるという概念の付与であり、実際に重さが減るわけではない。
<浮上体質>
落下の否定。中心に近づくほどに物体は軽くなる。それ故に最も軽いものは、自分自身。意識しなければ、空気よりも軽くなり浮き上がる。眠ると空に落ちてしまうため野営はできない。
『浄化』
正しさに過ちは無い。あるべきものをあるべき姿へ。何もかもを清め払い、全ては美しき世界のために。
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<規律浄化>
混沌を秩序に導く。乱れたものに触れ、整然と変える。その力は毒を無毒に、汚水を浄水に変えるほか、魔物の魔力を力なき無垢な魔力へと変える。
<清浄空間>
その身は世界を清める存在。何もせずともその周囲は清浄な空気と化す。生きた空気清浄器。
『汚染』
在るがままの厄災。穢らわしき実害。何もかもを塗り潰し、全ては汚れた世界の中へ。
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<撹拌汚染>
混沌が秩序を乱す。触れた存在を汚し掻き乱して上書きする。魔力の触腕は自在に蠢き、決して獲物を逃さない。
<汚濁領域>
その身は世界を汚す存在。何もせずともその周囲は汚染された大地と化す。歩く公害発生源。




