幻術
「なんでこんなことを?」
「簡単です。勧誘するためですよ……私達と一緒に本当の力のみの国を作りません
か?」
一定の距離をとり、周りを歩きながらそう言う
「今のこの国は力主義をうたっているだけの、そこらの国と変わらない、力を失った貴族が落ちず、長くはびこり、権威のみを振り回す、そんな奴らが貴族社会の3割を占めている、だからそんな国を塗り替えるんです。私がトップになってね」
「で、本当の理由はなんだ?」
「さすがですね。やっぱりあなたを仲間にするのは無理そうですね」
俺の正面で立ち止まり、思いっきり踏み込み目の前まで飛んできて、右下から斜め上に剣を振る、それに対しおれは上から剣を振り下ろし防ぐ
「ここは私が作った幻術の世界です。勝てませんよ?」
そう言うと地面から出てきた無数の手がものすごい力で俺を掴み、身動きが取れないようにする
「それじゃあ、また現実世界で」
剣を振り、首をはねようとしたその時、突然世界が崩れはじめ、無数の手もヘマ達も消えていく
「残念だったな」
「やはり侮れませんね、それじゃあまた後で」
悲しそうな笑顔を浮かべながらアリスが消えていった
目の前には真っ白な見覚えの無い綺麗な天井が見えた
「ヘマにぃ、大丈夫?」
俺が起きたのが分かったのか上から顔を除きそう声をかける
「ロラ、アリスは?」
「それが、終業式が終わったころからいなくなってて、しばらくしても帰ってこないからみんなで探してるんだ」
「そうか……ロラ、アリス以外のみんなを集めてくれ」
「……わかった」
何も聞かずにそう言ってみんなに連絡を始めた
ああ、まだ信じられないな、まさかアリスが殺人事件の犯人だったとは、完全に無意識に犯人候補から外してた
それから少しして、保健室にいつものみんなと使用人たちが集まった




