部屋に到着
その後はとりあえず寮に向かって馬車に乗り向かった
城のように立派にそびえたつ校舎、そしてその両隣にある、貴族の家並にデカい寮と学校の後ろにあるのが見える、寮よりもデカい教会と体育館と闘技場、敷地の4分の1を占める運動場、試験の時に来てたけど、やっぱりすごいねー、流石この国、いや世界一の育成施設と呼ばれる場所、平民が貴族にまで成り上がったという伝説がある学校だ
とりあえず入るか・・・
「部屋ってどこだっけ?」
「うん?ああ、そういえばどこなんでしょうか」
レインがアホみたいな顔をこちらに向けそう返し、自分のことを棚に上げながら
「お前って時々ポンコツだよな」と突っ込みを入れる
「まあ、誰かさんのせいで仕事が多いですからねえ」
そんなその誰かさんに聞かれたらとても失礼なことを言うがまあ心あたりがないので無視してロらとリビアンに聞く
「で、部屋ってどこだっけ」
「あそこだよ、あの塔のところ」
とロラが指を指して教えてくれた
ああ、校舎にある36個の塔の手前から三番目、左側のやつか
「よく覚えてたな」
「逆に義兄様はなんで忘れてるの?」
「・・・なんでだろ」
「まあいいけどさ、昔からダメダメだし」
とてもえっ・・・ごほんごほん、とても魅力的な、目にハートとか浮かんでそうな笑顔に頬に手を当てこちらを見てそういった、うーーん、かわいい
・・・そういやロラの部屋ってどこなんだ、近くだと安心だが・・・よし、聞いてみるか
「ロラ、ロラの部屋はどこなんだ?」
部屋に向かって手をつないで階段を上っている途中、ロラに聞くと笑顔で
「義兄様と一緒だよ」と返してくれた
一緒なら安心だな・・・いやまて、おかしいぞ、確か手紙に書かれていた部屋は別々だったはず、多分・・・まあロラのことだし同じ部屋にしてもらえるよう手紙でも出してたんだろ
「それなら安心だけど、いつの間にやってたんだ?」
「手紙が来た日だよ」
「さすがロラ、行動力あるねぇ」
「義兄様もさすが、理解力あるねぇ」
そう笑顔でほめあいもともと狭かった間をさらに埋める
部屋に続く階段、思ってたよりも長いな、疲れたし風魔法で飛んでいくか?そしたらたぶん数十秒でつくよな
そう思いロラにのほうを見ると、一瞬不思議そうな顔をしたあと最高にかわいい笑顔を向けてきた
ああもうさいこうかよ、飛行魔法なんて使ってやるもんかもっとこの状況を楽しみたいんだよ俺は
その結果かなり時間はかかったがかわいさの力により疲れなく部屋につけた
さて、部屋はどんな感じなのか、そとから見た感じだとそこまで広くなさそうだったけどどうなっているのか、各学年のトップ12人が入れる部屋なんだから、快適であってくれ
そう願いながら扉を開けると、外観の何倍も広く、四角い部屋、そしてふかふかのキングサイズのベッドとソファー、そして数枚の窓と、おそらく寝室以外の部屋に続くドアが4つ
「このドア開けてみよ、ヘマにぃ」
早くヘマタイトと一緒に開けて中を見たいのだろう、今すぐにでも開けたいという思いを抑え、ヘマタイトが近くに来るのを足踏みして一番手前の扉の前でロラが待つ
「お風呂かキッチンとかかな」
にやけを抑えきれないほどわくわくしながらレバー状のドアノブをロラの手の上から握り、一緒に開ける
「おお~、すごいよ、キッチンになってる、しかも冷蔵、冷凍庫と窯もあるよ」
「おお、便利だな」
たまにロラがやるメイドコスプレをしての料理やいつものピンク色のスレンダーなドレスにかわいいエプロンを想像しにやけるヘマタイトと
料理をしている途中にヘマタイトに後ろから抱き着かれるのを想像してにやけるロラ
まあ、兄弟仲良しでいいね
次は手前から二つ目をさっきと同じく手を重ね2人でドアを開ける
中には、洗面台、そしてその奥にシャワーと湯舟
つまりここは、お風呂だ
「充実してるねえ」
「ねえ」
はい次!
うん?2人がさっきよりもにやけてる理由?そんなん知らねえよ、どうせ2人一緒に入る妄想とか未成年には見せられない妄想でもしてるんじゃないですかねえ
そういってとろけそうなくらいのにやけ顔をしながら一番奥にある最後のドアを開けに行く
一体このドアの先には何があるのか、未知の世界なのか
洋式の便座と大量の紙
トイレだ、えっ待って、トイレって今まであった中で一番重要じゃん、すっかり忘れてたけどめっちゃ大事じゃん、あってよかった・・・これはある意味道の扉なのでは?・・・・・・よし開けないほうがいいな
「そういや忘れてたけど、トイレって重要だよな」
「ね、私も忘れてたよ」
なぜかとても気まずそうに2人が感想を言った
その後はとりあえず荷物とか置いて、部屋を整えた後、校舎の後ろにある教会に向かった