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【初心者作家向け】パクリのすゝめ【テンプレ】

前回同様、商業デビューなどを考えている方は全く参考にならないのでブラウザバックを。

「パクリじゃあああ!パクリじゃ!パクリじゃ!パクリじゃ!パクリじゃあああ!!!」(by木苺爺さん)


 ドーモ。エッセイ読者さん。ドリフターズ7巻を心待ちにしている毛の生えた底辺作家デス!アイエエエ!


 エンディングを歌っていた黒崎真音さんが倒れたということで心配です。2か月の絶対安静とか。無事に復帰されることを祈っています。


『法律家伯爵令嬢は婚約破棄されました。』『婚約破棄される悪役令嬢の取り巻きの取り巻きになりました。』が2作連続で日間総合ランキング入りしてまた調子に乗っているところです。もっとも今回はプチヒットという感じでランキング入りした割には伸びずに終わってしまいました。一部カテの住人に嫌われたことと作品に今一力がなかったことが理由かなと思っています。


 法律家は掲載当初すなわちスコップちゃん達の評価が極めて悪かった。まあ恋愛カテの方は糖質ジャンキーの糖尿病患者みたいな人が多いのかと思ってたりします。私の作品は王道恋愛マンガ20ページの片隅に掲載されている2ページの4コマギャグマンガみたいなものなので箸休めとか口直しというような感覚で読んでもらえればいいんですけどね。我ながらニッチな作品です。


 でも風変りなのかそこそこマニア受けはしているようです。やっていることは刀剣の品評会に胴田貫を持って行ったりチャーハンやピラフの料理教室でジャンバラヤ作ってたりするようなことですからね。でも最近のスーパーはチャーハンと同じくらいのジャンバラヤ弁当を置いているんですよ。チャーハンは家庭料理になったので今更わざわざ弁当を買わなくてもという感じでしょうか?私の場合は圧倒的にジャンバラヤのほうを買いますが、だからと言ってチャーハンは週に3日くらいは食べられてもジャンバラヤは2週に1回でいいやと思います。


 まああれですよ。コメに飢えている転生日本人にジャンバラヤを出すようなものです。きっと反応はこうなるでしょう。


「いや食べるよ。うまいけれどもそうじゃねーよ。」


 話を戻して法律家伯爵令嬢はファンタジーですが法律関係ということで対象年齢も少し高めですしね。ちょっと話がマニアックだったかもしれません。でもこっちのほうがPVは伸びました。


 もう一方の取り巻きの取り巻きのほうが話はよくできたと思っていますが、小ネタの3割が後書き部分ということで下手したら読み飛ばされている可能性があります。本文だけだと物足りないでしょうしね。あとはタイトルの差だろうと思います。評価率や平均評価はこっちのほうが高いですがPVは法律家の6割どまりです。私も斜め読みというか鍵かっこの中だけ追っているときもありますしそういう発想がないというのは私の手落ちですね。


 ランキング入りしたのに伸びなかった理由としては作品の力が弱い一方で逆に常連さんに引き上げてもらったからという考え方もできます。逆お気に入りユーザー様も79名まで増えましたからね。いつも済まないねぇと言いながらお茶をするる日々です。本当にありがとうございます。m(__)m



 さて本題です。まず最初に断っておきますがパクリといっても丸パクリを勧めているわけではありません。それは盗作といって犯罪行為であって創作でもなんでもない話です。私が勧めているのは


 少年よ。要素をパクれ!


 という話です。どっかのクランクさんですね。イートマン懐かしい。



 冒頭に戻りますが、これはドリフターズの木苺爺さんことハンニバルがスキピオにむかって言っているセリフです。ハンニバルは歴史や戦術論に興味のある方は間違いなく知っている人物で、新戦術を用いてカンナエでほぼ同数のローマ軍を包囲殲滅した天才戦術家です。ゾウさんと一緒にアルプス超えてローマを恐怖のどん底に突き落とした人物です。一方スキピオはハンニバルの戦術をパクッて本家本元のハンニバルを包囲殲滅したローマの将軍です。世界一有名なパクリストです。まあ負けたといっても政治体制やもともとの国力の差というものもありますからそれでハンニバルの名声が地に落ちたわけではありませんけどね。ローマの主力を3度撃滅しても揺るがなかったローマと、ハンニバルが敗れたら降伏したカルタゴという差はいかんともしがたかったとか、制海権がなかったから戦略的には必敗であったとかイタリア半島でハンニバルを抑えている間にイベリア半島や包囲戦術に必要不可欠だった騎兵の供給源であったヌミディアを抑えられてしまったからという理由もあります。


 最終的にはカルタゴ滅ぶべしのカルタゴスレイヤーことカトーさんに二人ともやられてしまうんですけどね。アイエエエエ!さすがは飛び加藤。忍者最強!(オイオイ)


 ところでこのスキピオさんですが学習の天才といわれています。ハンニバルの戦術に遭遇し理解し磨き上げそれを使って本家を倒したわけです。


 天才とは99%のパクリと1%の豪運だ!


 なんていうではありませんか。無責任艦長タイラーだと指揮官に最も必要な能力は運だと言っていますし、日本海海戦の東郷平八郎は豪運のエピソードに事欠かない司令官ですからね。さもありなんという感じです。


 え?勝手なことを言うなって?運はわかるがパクリはどこから来たって?


 習うという言葉は「ならう」と読みますがこの言葉別の漢字で倣うと書くんですよ。前へ倣えというあれですね。漢字で書くとわかりますが模倣というのでおなじみでしょう。要するに習うということは先駆者がやったことを真似ているということです。パクっているわけです。


 俺はパクリなんてしねぇ。オリジナルを目指すんだ!っていう高尚な思いを持つ方もいるとは思いますがそのアイディアは多分どこかで使われています。学術論文なんかを見ればわかると思います。たいてい後ろのほうに膨大な量の参考文献がありますから。新しい概念といったって先人の知恵のその少し先に自分の作品を添えさせていただいているようなものなのです。


 人間などというものはそもそも経験によって自己が成り立っている存在です。五感によって分析された情報を過去の経験によって理解しさらに分析を行って一定の概念に仕分けて分類し、再度総合することでより深く理解しそれをもとに吐き出したものが創作物になるわけです。リンゴが落ちるのを見て引力を発見するのだって過去の経験と事象の分析を結合(総合)した結果なわけです。


 なので誰かのアイディアと別の誰かのアイディアを結合して作品を作ればそれは新しいアイディアといっても過言ではありません。青だって発光ダイオードだって概念はあったのに、青い色という発光ダイオードを作ることができればノーベル賞をもらうこともできますし、チャーハンに飽きたらケチャップで味をつけることで別の料理になるわけです。そもそも文章という枠内から発想を取らない場合、自然界や前人未到の世界から概念を取得することになるわけですが、そういう経験をできる下地がある人間自体ほとんどいないのです。「翼よあれがパリの火だ」と言って様になるのは初飛行だったからだし、「地球は青かった」と言えるのは宇宙飛行士だからです。そんな特殊な人間がどれほどいるというのでしょう?


 魁男塾は傑作として認知されていますが、北斗の拳の影響を受けています。作品内にそんなセリフが出てきていますからね。その北斗の拳だって世界観はマッドマックスでしょう。ガンダムだってロボット+15少年漂流記だと言った友人もいました。そこから思想の争いのZガンダムが生まれコメディ要素を取り入れたZZでこけました。名作といったってそんなものなんですよ。



 さてここで出てくるのがテンプレです。「人気だからテンプレになりテンプレだから人気になる。」もう落としてしまった過去のエッセイで書いたことがあります。ガンダムのころはロボットアニメ全盛だったわけです。ボトムズ、エルガイム、ダンバイン、レイズナー、ダグラム、ドラグナーetc。要するにロボットアニメがテンプレだったわけです。


 この辺は需給の問題でもあります。ロボットアニメが難解になりファミコンの登場でプラモや超合金玩具が売れなくなったとか外部要因もあると思います。同じように需要が強い内容の作品を持っていけばそれだけ読んでもらえます。砂漠で水を売るようなものです。日本でポリタンクに水道水を入れていっても売れませんが砂漠のど真ん中で乾いた人がいれば高値で売れるでしょう。まあそこに人がいなければ売れませんけどね。そういう話と同じでテンプレを研究しそれに沿った話を書けば売れるのです。だからこそ似たような内容ばかりになると文句を言う人もいるわけですが、需要のない話を書いても読まれません。


 実際に私は7作品ほどランキング入りしていますがすべて「婚約破棄」というキーワードが入っています。だからと言ってテンプレ婚約破棄がメインの話はないんですけどね。この辺が私のひねくれた性格が出ているところです。NOといえるや武闘派令嬢はそもそも婚約自体していませんし。


 よくもまあ婚約破棄ばっかりそんなに書くよなというかもしれませんが、これは婚約破棄という要素を2割くらいにしているからです。囮広告みたいなものです。


 100年ざまあ 馬ネタと友情

 武闘派令嬢 中世貴族の在り方とボールクラッシャーと時代劇

 ヅライ妹 ヅラとガンダムと野球選手

 断罪される前 ヅラと姉妹トリック

 NOと言える 禿と繁殖

 法律家 法律ネタ

 取り巻きの取り巻き 仲人さん


 こんな感じで別要素を入れて、話の内容としてはそちらがメインになっています。


 ではなんでこんなことをやっていてこんなエッセイを書いているのかというと、面白いネタがあれば拾って行って利用してくれていいのよという話です。


 私にははっきり言って文才はありません。目指しているのは小ネタ職人です。これは私の人生の経験の結果ですが、年齢的にも美しい文章や表現を書くことは不可能でしょう。なのでもっと面白い作品が世に出てくるのであれば発想の供給というものだけでも良いかと思う部分があります。私自身書き手4対読み手6の感覚で小説投稿サイトを利用していますからね。


 そういう観点からみると私の作品というのは駄作なのです。だから盗作すなわち丸パクリというのは全く許されない行為になるわけです。駄作を広めてどうするよと。一方で発想を取り込んで自分の言葉で別要素を取り込んで新作を書いてもらうというのはとてもありがたいことです。美しい作品ならなおさらです。もちろん駄作は評価しませんけどね。


 ということでテンプレというのはヒットの近道だし、オリジナリティを出そうと思うなら違う要素を組み込んでいけばいいというのは簡単で分かりやすい話だと思います。A作品から20%Bから30、Cから20、テンプレから20とってきて10%を調理人の腕で仕上げるだけで十分新作料理になります。



 それとは別に関係ありませんが「トラック」のPVが2000を超えました。550ポイントの評価で平均4.3です。テンプレを完全に外した作品で発表1週間でのPVは200でした。ほぼマイページからの流入でよくここまで育ったなと思います。感想も3件つきました。ダメな子ほどかわいいというか私自身は気に入っている作品なのですがとにかく読まれない。ちなみに次週にかいた「断罪される前」はユニークPV38700で平均評価4です。


 完全オリジナル作品を書くというのはこういうことです。それはそれで書いていた楽しいですが売れる(読まれる)作品にはなかなかならないよねということは認識しておく必要があると思います。



 さらに別の話になりますが私はノイタミナでやっていた『C』というアニメが大好きです。タツノコファンといこともありドストライクのアニメでしたし、豪華声優陣を起用していましたが営業成績は振るいませんでした。見ているときからこれは売れないだろうと思ってみていました。ちなみに1時間枠で残りの半分でやっていたのが『あの花』でこちらは爆売れしました。


 何が悪かったって見る人を選ぶ内容だったからという一点に尽きます。経済学というニッチな内容のさらに経済思想というさらにマニア向けでは理解できる人がいないと思いました。大学生の10人に一人が理解できれば御の字の内容だったと思います。


 ちなみに私がVIPPERだったころバズっていた「まおゆう」はそこそこ売れたみたいです。経済学や経済史の入門みたいな要素でしたからね。一部高校生の学習分野。結果的にあれがなろう歴史系分野の先駆けっぽい話になった気もしますし、要素の取り込みといっても選ぶ要素は大切だと思います。


 そんな感じでヒット作はどうするのが近道かというヒントになればと思います。口コミや広告方法などの概念は前回書きましたが、読まれる作品を作るというのはどういうことかという前提を忘れていると少なくとも凡人やそれに毛が生えた人間は芽が出ないことになると思います。


 特に初心者のうちはパクリ要素満載でも書いて反応を見るというのは良いことだと思います。叩かれても気にしない精神力も必要ですけどね。私なんかもアイディアが浮かばずに書けないときなんかに無理に書いているとなんとなく書けてしまうこともありますし、逆に筆を止めて気分転換するとアイディアを拾う時もあります。


 必ず成功するとは言えませんが、やり続ける意志だけ持っていれば開かれる道もあるのではないでしょうか?何もしないよりはやってみるのが経験になり新たな分析ツールになると思いますよ。


 最後に要素をパクるのはいいですが言葉をパクるのはダメですよ。ロボットを出すのは良くてもガンダムやモビルスーツを出してはいけません。この辺は当然理解して書いてくださいね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても素晴らしいエッセイですね~。たしかに躊躇されているように見受けられる方結構いらっしゃいますから~。 文学だけでなく、神話や宗教だってそうですしね~。
[一言] 絵をかじってたりすると、パクリというか模倣、模写の重要性は分かるんですよね。 模写をせん事には上手くならんのです。 稀に小学校の美術の時間さえ触れてこなかった野生のアーティストも居なくはない…
[一言] パクって書いたなと思うといざというときになにもできず自信がなくなりますが、 にたものがあるとしても自分自身で考えたな、という根拠があればその方が自信がつくのでおすすめですよ。
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