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源光(みなもとひかり)物語  作者: 西村 圭
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十七、絵合

六条の人の息子と冷泉の縁組について、藤壺の人はなにかにつけて、気を配っていました。私も表立っては動きづらいのですが、なにかと手助けをしました。異父姉の朱雀も祝ってくれました。私は改めて感謝しました。また、六条の人のことを思い出しました。


冷泉は心踊らせているようです。彼女には、六条の人の息子以外にも付き合いのあった相手がいましたが、縁がなかったようです。


朱雀は、六条の人に心を寄せていた時期があったようですが、叶わず、私としては、二人のことを思うにつけ、自分の振る舞いを思い出していました。


冷泉も六条の人の息子も、絵を描くことを趣味としていて、より一層心を通わせていました。自分の息子が冷泉と付き合いのあった葵の姉らは、珍しい絵の観賞を口実に、もう一度冷泉の関心をかおうとしているようです。


私も、所有しているものの中から冷泉の喜びそうな絵を選ぶことにしました。紫も手伝ってくれました。


須磨にいた頃のものなどもでてきたので、つらい時期を思い出しました。明石の人のことも思い出され、気がかりなことです。


物語絵などが集まりました。藤壺の人もやってきて、みな思い思いに感想を言い合いました。


やがて、冷泉の前で、という話になり、風雅なことに定評のある私の妹の蛍が判定者をつとめる、品評会が行われることになりました。


多くの絵が誉め称えられましたが、思いのほか、私が須磨の地で描いた絵がみなの心をとらえました。


私は、母を思い出し、蛍と語り合いました。また、蛍らとともに音楽を楽しみました。


冷泉はますます頼もしく、私はそろそろ一線を退くことを考えはじめていました。

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