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2-13.終わり


 

 「……諷。」

 

 遠慮がちな輔の声に諷は振り返る。

 けれど何から言えばいいのか分からず言葉が出てこない。

 

 「…諷、多分、俺は断片的だったけど諷と同じ物を見たよ。それでなんとなく理解した。俺は諷の“真名”を元に作られたんだな。」

 

 諷は固く目を閉じながら答えた。

 

 「…そうだね。輔君は元は私の一部だったよ。…私が持つ使者の力は生まれたばかりではあまりにも大きすぎるから…もう守護者を置くだけでは守りきれないと判断されたの。だから、“真名”を切り離して別の存在を新たに創りだした。」

 

 こうやって言葉にするとなんて身勝手な話なんだろうと思ってしまう。

 

 「それで、今は全く違う存在なんだな。俺は俺だし、諷は諷で、同一人物ではない。」

 

 納得した様子で輔は頷いている。

 

 「嫌、とか思わないの?」

 

 「なにが?」

 

 「勝手に決められて。勝手に創られて勝手に運命を…役割を決められて。」

 

 「諷は嫌なのか?」

 

 「嫌、というよりも勝手だと思ってしまうから。」

 

 諷は俯く。思えば守護者達だってそうだ。勝手に魂の一部を取り上げて、勝手に運命を決めてしまう。彼等はよくしてくれるけど、それは自身の魂を人質にされているのだから当然とも言える。しかも、反発心を持たないように操作もされて。

 

 「まぁ、守護者ならそうなんだろうけど、どっちかって言うと俺は自分でこの立場を決めたって自覚があるからなぁ。」

 

 「自分で決めたの?」

 

 初めて聞く事に諷は驚く。

 

 「そうだよ。俺は諷の役に立ちたかった。諷だってあの方の力になるって最初に決めたろ?」

 

 そう、その通りで諷は体を与えられた時に地上で代行者と呼ばれる神の役に立つ事を誓っている。

 ただ、残念な事に地上で体を得てから『祈りの祠』に辿り着くまではその事を思い出せないのだ。

 

 「知っていたの?」

 

 「俺の場合も、そういうことを思い出すのはここに来たから、ってなるな。…俺は最初から諷の事しか考えてないから、諷が望むからこの世界の維持に力を貸す。別にあの方の為じゃない。これは俺が最初に決めた事だから、諷にだって変えられないよ。諷が何を言われてもこの世界を修復しようと考えるのと同じだ。…ま、言わば同志って事になるのかな?」

 

 「そう、なんだ。」

 

 輔に言われて諷は少し肩の力が抜けてしまう。1度決めてしまった事を覆すのが難しい事はよく分かる。

 

 「で、ここからどうする?」

 

 輔は諷に問いかける。答えなんて分かっているだろうに。

 

 「世界を修復して、維持させる。それが私の存在する意味だから。輔君、力を貸して欲しい。」

 

 諷が迷いなく答えると、輔は眩しい物を見るように目を細め、不敵な笑みを浮かべた。

 

 「もちろん。どこまでもお供します。」

 

 「ちょっとかしこまりすぎじゃない?」

 

 諷が眉を寄せて言えば、輔はおどけたように肩をすくめる。

 

 「あ、やっぱりそう思った?」

 

 そのまま2人で吹き出してしまう。

 再会直後からは考えられないほど輔は自然になっていた。それは諷にとってはとても嬉しくて心地良かった。

 

 「その前に、もっと大切で辛いけどやらなきゃいけないことがあるの。」

 

 笑顔を引き締めて決然とした諷を輔は心配そうに見た。

 輔には諷が何をしようとしているのか分かっていた。

 

 「本当にいいのか?…守護者達の解放なんてして。」

 

 「むしろしなきゃダメなんだと思う。…ずっと考えてた。ミチ君もディーフェもオベールも私に必死で取り入ろうとしてるのが分かるの。」

 

 「それでも、大事な人達なんだろ?」

 

 「大事だよ。でも、それよりもあの人達らしさみたいなのを私が潰してるみたいで…それが辛いの。」

 

 「大事だからこそ、か。」

 

 諷が頷くと同時に白い光が薄れていく。

 そうして光が薄れるとトトや道護達が見えてきた。

 

 「すっごいな!優しい光がぱぁって広がったぞ!」

 

 トトは今見たことを興奮気味に話してはしゃいでいた。

 守護者達はただ呆然としている。

 

 「ミチ君、ディーフェ、オベール。」

 

 諷が3人に声をかけると3人はびくりと体を震わせる。理由はどうあれ3人共諷を一時的にでも隷属させていたのだから、後ろめたいのだろう。

 

 「私ね、守護者を解放しようと思うの。」

 

 「それは、どういう事?」

 

 道護が掠れた声で問いかけた。

 

 「そのままの意味だよ。皆の魂の一部を返すの。」

 

 3人は愕然としたように固まる。

 

 「ま、待って、そんな事したらふうちゃんを守る人がいなくなっちゃうんだよ。」

 

 「大丈夫だ。これからは俺もいるし、諷自身だって身の守り方は覚えたからさ。」

 

 道護の抗議に輔が答える。そんな輔を道護が忌々し気に睨み付ける。

 

 「…お前、何者だ?さっきからふうちゃんに馴れ馴れしくないか?」

 

 「ミチ君、この人は輔君。…私の大切な人だよ。」

 

 諷の言葉に道護は声を震わせつつも反論しようとする。

 

 「ふうちゃん、使者を守るのは僕ら守護者の使命なんだ。そいつは守護者じゃないから、守るのは無理だよ。」

 

 「まぁ、確かに守護者ほどの力は無いけど、その辺のヤツよりは力はあるよ。」

 

 輔は静かにそう答えた。それに諷も付け足す。

 

 「それに、次に生まれてもある程度育つまでは私に危害を加えられないように書き換えるつもりだから、大丈夫。…長い事縛り付けてしまっていた事が今は辛いの。」

 

 「ふうちゃんに縛り付けられているなんて思った事は…」

 

 「ミチ君、本当に無いって言えるの?」

 

 道護の話を遮った諷が真っ直ぐに道護を見据えて訊ねれば道護の目が少し泳ぐ。

 

 「そ、れは…でも、僕らはそれが喜びに繋がっていたし、それが生きる意味で…」

 

 「本当に?ディーフェとオベールはどう思う?…あなた達は私に隠せてるつもりだったかもしれないけど、2人は恋人みたいな関係なんじゃない?」

 

 話の矛先を向けられ2人もびくりと肩を震わせる。

 

 「知って、いたのですか?」

 

 答えたのはディーフェだった。

 

 「気付いたの。2人はいつだって苦しそうだった。…最初は長い事私と会えなかったからって言うのを信じてた。けど、それは理由の1つだよね?2人は想い合っているのに、それ以上に私に惹き付けられて混乱していたんじゃない?」

 

 ディーフェは意を決したのか、地面に膝をつき、右手を胸に当て諷を真っ直ぐと見返しながら口を開く。

 

 「……言われた通りです。俺はオベールを愛しています。けれど、貴女の事はそれ以上に思えてしまう。絶対に貴女からは返ってこない想いを抱えていました。ですが、それは同時にオベールもそうでした。愛しているはずなのに、その人を恋敵のように感じてしまいます。時には疎ましいとも。ですが、本心では俺は貴女ではなくオベールを求めています。」

 

 「…ディーフェっ」

 

 オベールが咎めるように声を出す。

 それもそのはずで本来の守護者は使者の事だけを優先し使者の事だけを敬愛し続ける。他へ意識が向くことは殆ど無いはずなのだ。

 けれど、今回は違った。

 諷は違う世界へと行ってしまいその間取り残された2人は仕えるべき相手が、想い続ける相手が不在となってしまった。

 残された2人がその間に仲間以上の感情を育てていても不思議ではなかった。

 

 「オベール、私は責めている訳じゃないの。2人のお互いを想う気持ちは自然だと思う。…だからこそ、私を想う気持ちは不自然なんじゃないかって思うの。2人は私に縛られていると感じているんじゃないの?」

 

 「そ、れは…で、ですが、私は貴女を何よりも大切にしたい。それは本当なんです!」

 

 「ありがとう。私も3人とも大切だよ。家族、みたいに。」

 

 家族という言葉を強調して言うと、道護の顔は驚愕と絶望に染まったように青を通り越し白くすらなっていた。

 

 「ふ、うちゃん…」

 

 「ミチ君が私に長い時間を使って掛けてた呪縛は解けちゃった。だからもう全部分かっちゃったんだよね。…ね、お兄ちゃん?」

 

 諷は少しおどけたようにそう言えば、道護も肩から力を抜いて諦めた表情になった。

 

 「僕…俺がしたこと分かっちゃったか…こんな日が来ないで欲しいと思ってたよ。」

 

 「私は本当の事を教えてくれたら良かったのにって思ってるよ。」

 

 その言葉に道護から表情が抜け落ち、諷を見た。…見てはいた。けれどそこに今の諷は写ってはいない。遠い過去へその目が向けられていた。

 

 「ふうちゃん、僕は兄妹は嫌だったんだ。そんな事は起こらないって分かってはいても、僕はずっと、…最初に守護者になった時から今でも、敬愛なんて言葉じゃ表せないとてもドロドロとした感情を持っているんだ。誰の想いも届かないなら、いつまでも永遠に傍にいたいんだ。…俺は解放なんて望まない。…だから、今回も次の時に守護者にして欲しい。できれば兄妹はやめて欲しい。」

 

 守護者と使者は長い間切っても切れない縁を持っていた。その間に何回も守護者となりたいと望む者も沢山いたが、最初から今まで変わらずにそれを望むのは道護1人となっている。つまり、応えてもらえない想いを持ち続ける事は並大抵の苦しさではないということだ。現に脱落した者達は疲弊しきって心のみならず、魂すら蝕んでしまった。彼等は傷が癒えるまで輪廻の輪から外れ休眠している。

 

 「ごめんなさい。ミチ君のその望みはもう叶えられない。守護者のシステムを辞めるから。…だから、もうその呪縛からミチ君を解放したい。」

 

 「身勝手だね。…今のふうちゃんなら俺がそれを望んでない事だって分かっているだろう?」

 

 「…思考を縛って閉じ込める、それがミチ君の望んだ使者との…私との関係だったの?」

 

 「そうだよ。力を持たせず、どこにも行かせない。何よりも大切にして、世界中が使者の事を忘れるまでずっと傍に居たかった。誰にも奪わせたくなかった。この世界の誰の目にも晒させたくはなかったんだ。」

 

 「それは、執着って言うんだと思うぞ。」

 

 輔が言うが、道護は鼻で笑った。

 

 「そんなの、気付いてるさ。それでも、守護者は使者から離れられない。」

 

 「…どこまでも平行線だね。ミチ君、私の意見はもう変わらない。本当に…長い間ありがとう。」

 

 諷がそう言って退くと道護は恐れるように震えた。

 

 「フレデリカ様!!やめてくれっ!」

 

 咄嗟に道護が叫んだフレデリカは過去の諷が常に名乗っていた名前だ。

 それが全ての答えということなのだろう。

 

 「…さよなら。」

 

 諷の掌に現れた3つの光は、それぞれの片割れへと引き寄せられディーフェ、オベール、道護へと呆気なく吸い込まれていく。

 3人は驚いた顔のまま固まり、その目から同じように涙がこぼれていた。

 ディーフェとオベールは泣きながら抱き合い互いに言葉を交わしあう。

 けれど、道護の方は固まったまま目を強く閉じてしまった。

 

 欠けた魂というのは不安定で支えが無ければ立つこともままならなくなることだ。今まではその欠けた部分を使者の力で無理矢理埋めていた。だから、彼等は無意識で何よりも使者を求め、守護しようとするのだ。

 取り上げられた魂を求めるように…

 

 「これで、お別れです。」

 

 今までの支えにそう告げられるのは残酷だとは諷も承知していた。

 けれど彼等を解放すると決めてしまったからには一緒に居続けるのもおかしな話になってしまう。

 

 ディーフェとオベールはその言葉に神妙に頷いてみせた。記憶が無くなるわけではないから複雑なのだろうと思う。

 道護は絶望の顔色になっていた。

 

 「側に置いてほしいと願ってもいけないのですか?」

 

 砕けた優しい兄としての言葉遣いはもうない。一抹の寂しさはあるが、それがこの世界での使者への正しい態度でもあった。もう1つの世界で生活した記憶が無ければこの先も当たり前として諷も受け入れていたはずだ。

 

 ここ数百年、何もかもがイレギュラーだった。

 使者を遣わす制度そのものが古いのかもしれない。それを決めるのは使者である諷ではなかったけれど。

 

 「うん。ミチ君、長い間のお務め本当にありがとう。…本当の幸せを見つけてほしいと思ってるよ。」

 

 「まるで偽物だっみたいに言うんですね。」

 

 道護は今まで諷に見せた事のない皮肉気な表情で言う。

 諷は少し悲しそうにして答えた。

 

 「でも、偽物だったでしょう?」

 

 「………」

 

 道護は顔を歪めて黙ってしまう。否定したいけれど、今までが嘘のように諷に対して感情が沸いてこない事に戸惑ってしまっていた。今までは諷を見るだけで執着心でおかしくなりそうだったのに。

 

 「…いつか会えることもあるかもしれない。本当に今までありがとう。」

 

 諷はそれだけ言うと踵を返し再び結界の中へと足を踏み入れた。

 そして膝から崩れ落ちぼろぼろと涙をこぼす。

 

 「……ふぅ…ぐっ……」

 

 輔はいつの間にか隣にきて静かに諷の隣に座り、何も言わずに優しく頭を撫でた。

 そうやって諷のすすり泣きだけが暫く結界内に響いていた。

 

 どれくらい経ったのか分からなくなった頃、諷はようやく顔をあげた。

 

 「…輔君ありがとう。」

 

 「うん。大丈夫か?」

 

 「ちょっとまだ大丈夫ではない、かも…」

 

 諷は微笑もうとしたけれど、失敗していた。

 

 「それもそうか…でもま、飯を食おう。」

 

 そう言うと輔は調理道具の準備を始める。

 

 「…食欲もあんまりないんだけど…」

 

 「無理に、とは言わないけど食わないと泣く元気もなくなるぞ?」

 

 手早く薪を組むと火を付けながら輔は言った。

 

 「…なにそれ…」

 

 「本当は笑ってほしいけどさ。でも、今はさすがに無理だろ?それだけ大事にしてきたんだろ。」

 

 「……私ね、守護者達にずっと酷いことしてきたと思う。…でもね、そんな風に今までは考えたことも無かったの。だって何に生まれても私は直ぐに特別な扱いを受けていたし、変な影響受けないようにもされてたし。…今回がね、初めてだったの。…人と同じ目線で生きたのは。」

 

 「そうみたいだな。」

 

 輔は諷の話を聞きながらも保存食のいくつかを火で炙りはじめた。

 

 「今までだってみんな、本当に尽くしてきてくれたんだよ?なのに、私は彼等に何も返さなかった…」

 

 「そうかもしれない。けどさ、それって諷だけのせいでもないだろ?」

 

 輔の言うことは分かった。この世界の人達の言う代行者。本人すらそう思っている節があるが実質は既に神。その方の意思の元で諷と輔は存在している。

 

 「あの方にはそんな感覚はないよ…」

 

 「だからって諷が全部背負う必要もないと思うけどな。俺は今回生まれたばっかだからさ、諷が何度も繰り返して来た生に対してとやかく言えないけどさ。」

 

 輔は諷と同じであの方に作られた。根本が守護者達とは違う。けれど巻き込んでしまったという感覚は強い。

 

 「……今度は輔君を巻き込んで…つくづく1人じゃ何もできないって思い知らされる。」

 

 世界を変革できるだけの力を与えられ、そして守り続ける役割を振られた。それなのに常に誰かに守ってもらいつづけなければならない。

 

 「1人じゃ何もできねぇだろ。それは普通だよ。」

 

 輔が諷を真っ直ぐと見る。

 

 「だから支える為に守護者を作ったのかな、って思ったんだよ。…守護者の代わりに別の役目を俺に付けてわざわざ諷とは別の存在にしたのも、長い孤独に耐えられないって考えたんじゃないかって思ってさ。」

 

 「そこまで考えたのかな、あの方は。」

 

 そうなのだろうか。あの方はいつも冷めた目をしていて何を考えているのか少しも分からない。分かろうとはしなかった。ただ畏怖の対象だ。

 

 「俺がこう言うのは多分ダメなんだろうけどさ、寂しかったんじゃないかなって。1人で待つには長すぎるだろ。そんなに長いこと放っておいたらきっと世界はもっと早く崩壊してただろ?だから諷を作って世界を内側から修復させて、寂しいのを紛らわせるためにシュシュを近くに置いてるんじゃないかって思ったんだよ。」

 

 そういえばシュシュは神の御前に行った時にそのまま置いてきてしまった。シュシュは神獣で行き来は自由だったりするから何かあればまた来てくれるだろうが、次に会うのが自分が役目を終えて帰る時だったりしたら随分先の話になってしまう。

 

 「諷、俺が、ただの執着の塊になってしまったらさ、今度は2人共作り直して貰おうぜ。それくらいできるだろ。」

 

 「…あの方に何か願うなんて考えたことも無かった…」

 

 「諷はそういう風に作られてるけど、俺はかなり自由な発言と行動認められてるみたいなんだよな。ま、あの方も長く世界を見てその方がいいかもしれないって思ったんだろうな。あっちの世界の影響ももしかしたら少しは取り入れたかったのかもな。」

 

 輔の発想は斬新で諷は驚いてしまう。今までの長い時間がいかに淡々としたものであったか思い知る。

 

 「輔君、巻き込んでしまったけれど、こうなったらとことん付き合ってもらえますか?」

 

 「喜んで!」

 

 

 

 

 その後、諷は輔の白蛇の番として体を作り替え、結界を張り直し、世界で乱れ始めていた秩序を整え、1つの種族だけが恩恵を受けないように調節し直し、それを地上に降りたまま数百年見守り、白蛇の寿命で輔と共に天に還った。

 そして、次の役割を与えられるまでの束の間の休息についたのだった。

 

 

 

 

 

 

 ここまで読んでくださりありがとうございます。


 この話を書き始めたのは既に何年か前になってしまいました。時には次の話が書けず1年近く放置したこともありました。行き詰まり、最初に考えたプロットからも掛け離れ、何度も再構成を試みてはみました。最初の設定とずれてしまった為におかしくなっている所もあります。けれど、どんなに指摘されてももう一度手を加えて大幅に直す事はしないと思います。そして、再び公開設定にするつもりも無いです。

 なので、ここまで読んで頂いた方はブックマークか、閲覧履歴から来て頂いた方かな、と思っています。

 

 最後に、この話を完結させようともう一度決心したのは、公開設定を外しても必ず1人は毎日訪問して頂けていたからです。なので、その人の為にも完結させようと考えました。納得頂けるような終わり方ではなかったと思いますが、この話に対する私の精一杯でした。それでも完結できてほっとしています。

 本当にありがとうございました。

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