8話ーアノル海の難民問題と魔法界の一般界侵攻計画。
世栄玲奈は斗南華から頼まれた10台のラジオを直して、斗南華へと電話する。
斗南華は昼頃には取りに来ると言った。
流石の世栄玲奈でも全台、状態の悪いラジオだったので直すのには手こずったようで、正規の値段だと127,900リベルの大修理だった。
昔からの付き合いである斗南華であるから、127000リベルにする予定だ。
斗南華は昼頃にお店に来た。
「あぁ~疲れた…」と斗南華は言う。
世栄玲奈はコーヒーを斗南華の座ったカウンターに置いた。
「ありがとう」と言い斗南華それを飲んだ。
世栄玲奈は「10台、全部直ったよ…」と言って請求書を出した。
斗南華は財布から、127000リベルを出して言う。「良かった直って…」
世栄玲奈は聞いてみる。「このラジオにそんなに思い入れがあったの?」
斗南華は「人員が増えたから、ラジオ支給しないとダメなんだけど…、ラジオを買う予算が足りなくて私が持っているデットストックを提供しないとダメになってね…」と答えた。
世栄玲奈は「華も色々大変ね…」と言った。
斗南華は「そうねぇ…」と言って10台のラジオを紙袋にしまってお店を後にした。
続いて、入ってきたのは一般界の軍人である在川浩二だった。
世栄玲奈は言う。「在川さんお久しぶりです」と言う。
在川浩二は「今日はノートPCの修理を頼みたくてね」と言った。
世栄玲奈は「ノートPCは直らない場合もあるけど…」と答えた。
在川浩二は言う。「頼めるかな…?」
世栄玲奈は「えぇ」と答えた。
世栄玲奈は修理依頼契約書(PC用)を出してきて「そういえば東花海とは、どう?上手くいってる?」と聞いてみた。
在川浩二は言う。「おかげさまで、とても上手くいっていますよ」と答えた。
世栄玲奈は「それなら良かった」と言った。
世栄玲奈は在川浩二のノートPCを直すために預かった。
症状的に「電源が入らない」らしい。
世栄玲奈はACアダプターを挿して、電源ボタンを押してみる。
普通に立ち上がってしまって拍子抜けだった。
在川浩二はまだお店にいたので、世栄玲奈は「在川さん!」と在川浩二を呼んだ。
在川浩二は「どうしました?」と言いカウンターまで来た。
世栄玲奈は言う。「普通に起動しましたけど…」
在川浩二は「家に置いていたときは、全く起動しなかったのに…」と言った。
世栄玲奈はバッテリーの残量に注目した。
「もしかしたら、ACが断線してる可能性があります」と言い世栄玲奈はACアダプターのケーブルをくねくねするが、断線している様子は無かった。
世栄玲奈は「アレ…、断線はして無さそうなので、コンセント側に電気が来てないかもしれないので、電気工事の業者を呼んだ方が良いかもしれないですね…」と言った。
在川浩二は「そうなんですね…、今度呼んでみます。お代は?」と言う。
世栄玲奈は「何も修理していないので、お代は大丈夫です」と言った。
在川浩二は「なんか、すみませんでした」と言いお店を後にした。
しばらくして、見慣れない顔の女性がお店に入ってきた。
世栄玲奈は「いらっしゃい」と言う。
その女性は「斗南華は居ますか?」と聞いてきた。
世栄玲奈は「斗南華は朝には来たけど、たぶん今日はもう来ないんじゃ無いかな?」と答えた。
その女性は「斗南華は次はいつ来ますか?」と尋ねる。
世栄玲奈は「それは分からないねぇ…」と言う。
その女性は言う。「世栄さん、本当は次いつ斗南中将が来るから知ってますよね?」
世栄玲奈は「知りませんが…」とうそ偽りなく言う。
世栄玲奈はその女性がさっきまで隠していた、魔法界訛りに気づいた。
世栄玲奈は「あなた、魔法界の人間ですよね?」と聞いてみた。
その女性は「私は、一般界の住人ですよ?」と言う。
明らかに動揺していた。
世栄玲奈は「長いこと、魔法界で暮らしていたので僕。魔法界訛りには敏感なんですよ…」と言う。
その女性は拳銃を出して「斗南華を呼べ!!!」と言う。
世栄玲奈は「それが脅しになるとでも?」と言い魔法で拳銃から銃口から花を咲かした。
その女性は「くっっそ」と言い世栄玲奈の工房から出て行った。
その頃、斗南華は軍籍がある影響で魔法界のアノル海地域からの大量に押し寄せる難民の言語を通訳をしていた。
世栄玲奈は魔法を使って、遠隔地に居る斗南華に直接話しかけた。
「命狙われる危険あり」と。
海岸を経由して、魔法界を密に抜け出し一般界へと命がけの航海をする難民の多くは着の身着のままであった。
斗南華は魔法界のやり方に心を痛めながら、アノル海地域からの難民を積極的に受け入れるように一般界政府へと進言した。
魔法界では魔法の使えない人が陸続きの魔法界と一般界の国境にたどり着くのは、大変難しい事である上に国境検問を基本的に通してもらえず、元いた地域への強制送還が多かった。
なので、アノル海地域の魔法が使えない人は、内陸部にあるアノル海から沿岸部の街まで出て、海を経由して一般界へと渡る方法を取っていた。
漁船を何度も乗り継いで、一般界へと密に渡る方法は命がけではあったが、生きるためには手段を選べない人は、こうやって命からがら一般界へと来ていた。
漁民に賄賂を渡せたり、協力的な漁民が見つかった人はまだ良い方だ。
賄賂を持ち逃げする漁民や賄賂を渡すほどのお金を持っていなければ、そのままアノル海地域に残るほかない人も多かった。
斗南華は避難民から、そういう話を聞いたのだった。
斗南華は再び一般界政府に魔法界への一般界プロパガンダ放送の強化を進言する。
費用の掛かる、魔法暗号放送設備への投資に一般界は及び腰だった。
斗南華はひるまずに政府の要人に言う。「今、投資しないと!!!!魔法界に居る同胞の犠牲が更に増えます!!!」
政府の要人は「君の言いたいことは分かった。しかし、君だって魔法を使える側の人間では無いか…、それなのに我等一般人に肩入れのするかね…。その理由が知りたい…」と言った。
まるで斗南華をよそ者扱いしているかのように…。
斗南華は「私は、この世界には二つの国があって、幼少期は魔法界で育ちました。でも、魔法界では一般界に文明など無いと言われ続けていました。私がまだ魔法界に籍を置いていた頃、一般界は発展をしていて、一般界には一般界の生活があって…。優しい人も沢山居て…。私はそんな一般界。そして、この世界に住む人が好きだから…。だから助けたいんです!!!」
一般界の政府の要人は「それは例えば、君の父親である斗南清二の王朝が倒れて、斗南清二が殺される事になっても、一般界を愛すと言えるか…」と言う。
斗南華は「えぇ!!私は一般界に忠誠を尽くす以上、父であろうとも同胞に殺すモノには容赦いたしません!!」と答えた。
一般界の政府の要人は「君の決意は固いようだな。この件、私から直々に話を付けておこう」と笑顔を見せた。
斗南華は帰り道。
魔法界の新聞を不意に手に入れて、記事を読んだ。
魔法が使える人間の為に書かれた方の記事だった。
「アノル海は灌漑農業の為に潰すと書いてあって、それを一般人へと口外するな!!!」という記事だった。
斗南華は「だから、突然アノル海の水位が下がって、いきなり避難民がこっちに押し寄せたのね…」と空に呟いた。
???「お目にかかれて、光栄です。斗南中将」
斗南華は身構える。
気配的に世栄玲奈ではない。
斗南華は新聞を畳み、前へと目をやる。
そこには若い女性が立っていた。
軍人では無さそうであった。
斗南華は「あなたは誰ですか…?」と尋ねる。
その女性は「申し遅れました。わたくし、島原レミと言います」
斗南華は「あなた。私になんの用?」とぶっきらぼうに返す。
島原レミは「後々は川島さんが、あなた方を監視しますが、それまでは私が監視する事になって居ます」と言った。
斗南華は言う。「川島って、あの川島なつみか!!!」
島原レミは「どうやら、こっちで悪魔の子が生まれたことをご存じのようで、それなら話は早いですわ」と言った。
しばくして、世栄玲奈が来た。
島原レミは言う。「ちょうど二人共揃って、監視の手間が省けますわ」
斗南華は「何のつもり?私は魔法界に籍はもう無いはずよ!!!なんで監視されなきゃ…」と言う。
島原レミは「数々の魔法界への裏切り敵対行為。あなたのお父様が許されるとでも?」と言い、Tablet端末で斗南清二が「華を討ってこい」と叫んでる動画を見せた。
世栄玲奈は斗南華に魔法で直接語りかける。「島原レミは魔法の使えない一般人だから、魔力で圧倒すれば簡単に勝てる」
斗南華は言う。「あなた、どういう経緯で王朝側についたか知らないけど…、私のお父様は魔法の使えない人間は嫌いで、私が悪魔の子だと分かった時に斗南家は安泰だと、すごく喜んだのよ?だから、あなたが魔法の使えない人だと分かったら。それを一般界から魔法界へとラジオで流したら…」
島原レミは「それ以上はやめろ!!!!」と言う。
世栄玲奈は「流石にいじめすぎじゃ無い?華さん?」と言いながら大ウケしていた。
斗南華は「一般界や私の大切な人を守るためには手段なんて選んでられない…」と真面目な顔して言う。
世栄玲奈は真面目な顔になり「華。君の決意は固いようだね…。僕ももっと一般界へと貢献しなきゃだね…」と言った。
世栄玲奈は急に後ろに魔力の気配を感じる。
しかし、後ろにはさっきまでは魔力の気配を感じなかった島原レミしかいない。
世栄玲奈は嫌な予感がした…。
幼い頃、魔力の気配を隠して世栄玲奈に勝負を挑んで、負けそうになったら魔法を使った一人の女性。
斗南華は「どうしたの?玲奈?大丈夫?」と聞いてきた。
世栄玲奈は「魔力の気配を隠すことの出来る人間がこの世に居る!!!」と言う。
「魔力の気配を隠せるって何バカなことを言ってるの?」斗南華は半信半疑で後ろを見た。
後ろに居たのは、殺気を放つ島原レミだった。
そこに感じたかすかな魔力の気配を。
斗南華は臨戦態勢へと移る。
「あなたがどういうつもりで、私たちに戦いを挑むか知らないけど…、そっちがその気なら私は応じましょう…」と島原レミは言って魔法で氷の矢を作り斗南華の方へと飛ばした。
斗南華はそれを魔法の火で溶かした。
島原レミは「私は南国の生まれですが、氷魔法の扱いは得意なのですわ」と言う。
世栄玲奈は魔法で時間を止めた。
そして、島原レミが作った氷の矢を島原レミの方へと向きを変えた。
世栄玲奈は時の流れを元に戻した。
島原レミの脚に突き刺さる氷の矢。
斗南華も島原レミも何が起きたか分からない。
島原レミは「何で私が…」と言いながら瞬間移動した。
斗南華は「あっ!!!」と言った。
世栄玲奈は言う。「取り逃がしてしまいましたね…」
斗南華は「そうね…」と答えた。
???「島原レミがやられて帰ってきたわ、次こそ私が行くべきね…」
??「まだ、お若いでしょう。私が行きます」
???「あなただって、年齢はそんなに変わらないでしょう?」
??「悪魔の子がいきなり一般界へと行くとなると、色々大変なので私が視察に行きましょう」
???「そうね、お願いするわ」
世栄玲奈は目覚ましで目が覚める。
昨日は沢山魔法を使ったので、疲れて何が起きたかあんまり覚えていないが…。
おぼろげな記憶で時を止めたことは覚えていた。
世栄玲奈は家を出て、ラジオを直す自分の工房へと向かった。
工房に着いた。
いつも通り鍵を開けて、中に入る。
いつも通り誰もいない。
そして、お店のシャッターを開ける。
世栄玲奈は鞄からPCを取りだした。
すると、1枚の紙が床に落ちた。
それは一般界が巨大魔法石を使って、魔法界に向けて魔法で暗号化された放送されたラジオ放送を開始するという内容が書かれた書類であった。
復号は魔法石に込められた魔力で行う。
いわゆる、世栄玲奈がいつも修理をしている魔法ラジオでないと受信が出来ないラジオ放送を一般界が魔法界向けに始めると言うモノであった。
世栄玲奈は斗南華に電話を掛ける。
斗南華は「もしもし?玲奈?どうしたの?」と答える。
世栄玲奈は「なんか、華が渡した機密文書が入っているから取りに来て!!!」と言う。
斗南華は「声が大きいよ?それに昨日、喫茶店で書類を渡したの覚えてないの?玲奈の協力も欲しかったしね?」と言う。
世栄玲奈は「ごめんなさい…、忘れてました…」と答えた。
斗南華は「思い出したなら、いいわ。用事はそれだけ?私は忙しいから用がないなら切るけれど…」と言う。
世栄玲奈は「えぇ、問題は無い」と言うと、電話が切れた。
世栄玲奈はお客が来る前に紙を鞄に入れたクリアファイルへとしまった。
その頃、魔法界では魔法界の書記官である花立ミカは国王、斗南清二との食事に招かれていた。
斗南清二は「唯一の跡取りであった存在がああいう状況だ」と言う。
花立ミカは「それで私にどうして欲しいと?」
斗南清二は「再びこちらの世界に運が巡ってきたのは言うまでも無いだろう…川島なつみを使って、斗南華の首を討ち取らねばならない。一般界の野蛮人がいくら犠牲になっても構わない」と言う。
花立ミカは「しかし、それだと一般界が再び魔法世界への攻撃を仕掛ける大義名分が出来てしまいます。なので、挑発を重ねて相手が手を出して時にこちらからも攻撃をし、混乱のさなかで斗南華を討ち取るのが正しいやり方かと」と答えた。
花立ミカは「相手が意地でも手を出さざるを得ない状況を作るのが先決かと」と言う。
斗南清二は言う。「花立ミカが優秀な書記官で良かったよ…。これで私の計画通りに進めば、一般界は地上から無くなる」
花立ミカは「それはどうでしょうか?」と言う。
斗南清二は言う。「私の考えに欠陥があるとでもいうのか?」
花立ミカは「一般界はしぶといので、早期決着からの早期講和が望ましいかと…少なくとも泥沼化するよりはマシです」と言う。
斗南清二は「君はそういう考えなんだな。憎き一般界を叩き潰したいとは思わないかね…」と言う。
花立ミカは「それは私も同じです。しかし、無理に圧政を敷いて再び独立戦争が起きて国内が疲弊するくらいなら、別けてでも住まわした方が理には適っています」と水を飲み干して言う。
斗南清二は「どこまでも、魔法世界への利益を第一に考える。君のような人間が味方で良かったよ」と言った。
花立ミカ「ははっ。光栄なお言葉」と言い食べ終えていたので、作戦をより深いところまで立案し、魔法界の軍へと通達した。
花立ミカは家に帰る。
???「ミカおねーちゃんただいま!!!!」
「あんた、起きてたの?あれだけ寝なさいって言ったのに…」花立ミカはうれしさ半分と呆れ半分であった。
花立ミカには妹が居た。
花立くくりという名の。
一方、一般界では魔法界へ向けて魔法暗号放送するための巨大アンテナの建設が始まっていた。
陣頭指揮を取っていたのは、紛れもない斗南華だった。
世栄玲奈もラジオ修理工として技術指導に当たっていた。
国境地帯ということもあって、魔法界側の偵察機や偵察人員が何度も空を通過していった。
そのたびに一般界のジェット戦闘機はスクランブルを掛けて警告を発信した。
しかし、裏で情報を仕入れていた一般界は「警告でも射撃を行うな!」を戦闘機パイロットに徹底させた。
世栄玲奈は「ここは一般界の領土だというのに、魔法界側の偵察人員がよく来ますね…」
斗南華は「ここはあくまで国境付近の緩衝地帯だから、魔法界側も良く飛んでくる地域なのよ…」と答えた。
世栄玲奈は言う。「うるさいですし、撃ち落としたいです…」
斗南華は「それをすると、魔法界が一般界に軍事侵攻をする口実を作ってしまうから、やめてね?」と言う。
世栄玲奈は「知ってるけど…うるさい…」と言った。
しばらくしてラジオのアンテナは完成した。
あとは送信や受信機での受信が出来るかを確認しないとダメだった。
斗南華はコントロールセンターに入って試験電波を送出する。
それが受信できるかを確認する世栄玲奈。
受信は無事に出来たので、世栄玲奈はコントロールセンターへと連絡して斗南華に伝えた。
斗南華はとてもうれしそうだった。
次の日、いつも通りに店を開ける世栄玲奈。
開店と同時に清音ミナが店に入ってきた。
魔法能力の高さから斗南家に信頼されて、川島家の護衛に付いてる家庭だった。
世栄玲奈はぶっきらぼうに「なんのようですか?」と言う。
清音ミナは言う。「世栄玲奈。あなたを魔法界へと強制送還する」
すぐに慌てた様子で斗南華が入ってきた。
斗南華は言う。「玲奈!!!清音ミナの言っていることを信じてはダメだわ!!!」
世栄玲奈は「信じるつもりなんて無い!!!」
清音ミナは「これは二人が揃ってくれたので、分けて送る手間が省けましたわ」と言う。
斗南華は魔法界政府側の人間に手を出して、戦争になるリスクは重々理解をしていた。
しかし、緊急事態ではあった。
一般界の軍人でも魔法の使える相手には分が悪い。
呼んだところでと言った状態であった。
斗南華は「何故、私たちが強制送還されるって話なんですか?これは一般界側は容認してないはずです」と言う。
清音ミナは「いいえ、一般界も容認しています」と言った。
世栄玲奈は気づく。
一般界は容認していない。
清音ミナは嘘をついたと。
世栄玲奈は言う。「魔法界の役人は相変わらず嘘ばっかりですね…」
清音ミナは「はぁ?」と喧嘩腰だ。
世栄玲奈は「一般界は僕たちの強制送還を容認してません。今、僕は魔法でどの言葉が嘘で、どの言葉が本当か見極めていました。魔法界は昔からそうですよね…。簡単に嘘を吐く」と呆れた。
清音ミナは「お前も魔法界の元役人で高位の職に就いていたくせになんだその態度!!!」と言う。
世栄玲奈は「高位の職であった。そして没落して亡命したからこそ分かることだってあるんですよ…」と言った。
清音ミナは「没落した存在で偉そうなことを…」と言う。
その時であった、魔法を使わずに清音ミナを物理で斗南華が取り押さえた。
そして、一時的に清音ミナが魔法を放てない様に呪文を唱えたのであった。
清音ミナは「何のつもりだ!!!」と激昂するが斗南華は「一般界の入国管理所に引き渡します」と言い清音ミナを縛った。
清音ミナはそのまま対魔法用の結界が張られたトラックに載せられて、入国管理所へ連れて行かれた。
世栄玲奈は「ありがとう…。華のおかげで僕、助かったよ…」と言う。
斗南華は「仲間を助けるのは当たり前の事だから、お礼はいらないよ…」と答えた。