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14話ー日常

世栄玲奈は久しぶりに強い魔法を使った。

その所為で寝坊してしまった。

電車もいつもより3本も後の電車に乗っていた。

そして、15分遅れで工房を開けた。


お店に誰かが来た様子は無かったので世栄玲奈は安心した。


世栄玲奈は寝坊したとはいえ、まだすごく眠くて昨日の疲れは取れてなかった。


しばらくしてお店のドアが開いた。

世栄玲奈は内心、今日くらいは誰も来なくて良いのに…と思いながら、「いらっしゃいませ」と言った。


男性のお客さんだった。


「このお店って魔法ラジオは直せますか?」

世栄玲奈は「僕に直せないラジオはないので…」と言う。

男性は「すごく疲れた様子みたいですけど…大丈夫ですか?」と言う。

世栄玲奈は「大丈夫です…、ただ昨日強い魔法を使う羽目になったから、魔法石への魔法チャージは3日後で良いなら直せます」と言う。

その男性は「明後日聞きたいラジオがあるので…、早めに直して欲しいけど頼めない?」と言う。

世栄玲奈は「出来なくは無いけど、割り増し料金を取るけど良いかな?」と言う。

男性は少し悩んでいる様子だった。

世栄玲奈は「三日寝かした方が魔法が長持ちするし、僕的には今日明日で急いでやるのはオススメできないね?」と言う。

男性は言う。「魔法石が生きていた場合は?」

世栄玲奈は「同調回路をハンダで交換するだけだから、今日明日で出せます」と言う。

男性は「魔法石の故障だったときは連絡をくれないかな?」と言う。

世栄玲奈は「かしこまりました。同調回路の故障だった場合はすぐ直るので、待ってて頂いて…、あと修理依頼契約書をよく読んでサインしてください」と言う。


その男性はサインをした。


世栄玲奈は同調回路の方を重点的に見た。

おかしな挙動を示したので、壊れた同調回路をハンダごてでハンダを溶かして取る。

そして新しい同調回路をハンダ付けし、フラックス洗浄液を基板に掛けた。

そしてそれを拭き取り、仮組みして魔法ラジオが聞こえるのか試してみた。

感度も良く音もクリアに聞こえたので、世栄玲奈はお店のカウンターに戻ってサインをした設楽英俊に言う。「直りましたよ。同調回路の故障でした。それなので3000リベルです」設楽英俊は「ありがとう。3000リベルね?」と言い財布から1000リベル紙幣を3枚取り出した。

世栄玲奈は「ちょうど頂きます」と言い、そのお金をレジにしまった。

設楽英俊は「ありがとう、また壊れたら頼むよ」と言った。

世栄玲奈は「またのご来店をお待ちしております」と言って、設楽英俊を見送った。

世栄玲奈はいつもの定位置について、あくびをした。

昨日の事もあって、かなり疲れていた。

世栄玲奈はお昼を食べる。

その後もお店に居たが、記憶が無く閉店時間になっていた。

背中にタオルが掛けられていた。

お店にタオルなんて常備していない。

誰が間違いなく来ていた。

世栄玲奈はお店の待合スペースを見る。

斗南華、菅原涼太と菅原涼華が居た。

世栄玲奈が目を覚ましたのに気づいて、菅原涼太が言う。「あんまりにも気持ちよさそうに寝ていたから、起こすかどうか迷ったよ」と言う。

世栄玲奈は「ごめんなさい…、お店に来るって事はなんか用事があったんですよね…」と言う。

菅原涼太は言う。「今日、仕事が終わったら一緒にご飯でもどうかな?って思ったのだけど、気持ちよさそうに寝ていたから、起こせないまま、今になっただけだよ」

世栄玲奈は「それなら良いのだけど…。僕、いつから寝ていましたか?」と聞いてみた。

菅原涼太は「夕方に今日は夕飯、一緒に食べない?ってアポを取ろうと思って僕が入ったときには、既に寝ていたかな…?タオルもその時に掛けたよ。」

世栄玲奈は「それって何時くらいですか?」と聞いた。

菅原涼太は「しっかり、時間は見ていないけど…、5時前だった気がするよ?あ、そうそう。ここに入ったときに付けっぱなしのラジオから、「時刻はまもなく4時半です」って放送が入ったから、その時には既に寝ていたかな?タオルを掛けても気づかないくらいに」と言った。

世栄玲奈は「ごめんなさい…。僕としたことが…。3人は僕が寝てしまっていることに気がついてお店の番をしてくれていたんですよね…」と言う。

菅原涼華は「言わなくても、分かってしまうか…」と答えた。

斗南華は「涼太がね?偶然、「久しぶりに玲奈を誘って夕飯を食べないか?」って言ってね、そして、お店にその事を伝えに行った涼太が「玲奈が寝てるぞ」って連絡をくれたからね?慌てて店番というか、泥棒とか入らないように私たちが見張ったのよ?」と言う。

世栄玲奈は「本当にごめんなさい、そして、見張ってくれてありがとう…」と言った。

斗南華は「そんなことは良いからお店の戸締まりをして、さっさと食べに行くわよ?」と言った。

世栄玲奈は「分かりました」と言いお店の戸締まりをした。


4人は居酒屋で会食を楽しんでいた。

世栄玲奈は煙草は吸うがお酒は飲まない。

斗南華は煙草は吸わないが、お酒は飲む。

菅原涼太はお煙草も吸わないがお酒も飲まない。

しかし、菅原涼太は居酒屋料理が好き。

菅原涼華はお酒は飲まないが、煙草は吸ってた(大統領になってからやめた)。


世栄玲奈はウーロン茶を飲みで煙草をふかしながら、「涼華ちゃん最近、煙草はやめたんだっけ?」と言う。

菅原涼華は「私は大統領になってからは、煙草を吸うのやめたので…、でも大統領になったのはだいぶ前なので…」と言う。

世栄玲奈は「そういえばそうだった」と言い笑う。

斗南華は「涼華ったら、元々お酒はあんまり飲まないけど、私がお酒を勧めても昔はちょっとなら飲んだのに、今じゃ、飲まないと行けない御神酒くらいしか飲まないのよ。もっと飲んでも良いじゃない…」と言う。

菅原涼華は「私、元々お酒は苦手だから…」と言った。

世栄玲奈は「酔っ払いの相手ほど大変なことは無いですからね?」と言う。

斗南華は「私が酔ってるみたいじゃん?まだ酔ってないからね?まだ平気だからへーきへーき」と言う。

菅原涼太はコーヒーをすすってから、ボソッと「かなり酔ってる…」と言った。

斗南華は店員に言ってさらにワインを頼んだ。

菅原涼太は言う。「ちょっと飲み過ぎじゃ無い?」

斗南華は「まだ酔ってないから…」と言う。

世栄玲奈はポケットの方に目をやった。

煙草の残り本数が少なかった。

世栄玲奈は鞄を開けて煙草の予備を探しだす。

幸い一箱の未開封があったようで、3本目の煙草に火を付けた。

世栄玲奈はゆっくりと3本目の煙草を吸い終えたとき。

斗南華はワインでベロベロに酔っ払っていた。

菅原涼太は言う。「華、一人で立てる?」

斗南華は「バカにしないでよね、一人で立てるよ」と言うが、フラフラとあぶなっかしい。

世栄玲奈は「僕が支えますよ」と言って、斗南華が立つのを支える。

斗南華がトイレに行きたいと言うので、世栄玲奈は支えて斗南華をトイレまで送った。

世栄玲奈は出てきた斗南華を支えて、お店を出る。

お金は菅原涼太が払っておくと言ってたので、斗南華を外に連れ出した。


世栄玲奈は鞄と煙草一箱を忘れた事に気がついた。

しばらくして、会計を済ました菅原涼太と菅原涼華が出てきた。

手には煙草と世栄玲奈の鞄を持って。

菅原涼華は言う。「玲奈さん。忘れ物ですよ」

世栄玲奈は「ありがとう…」と言い、鞄と煙草一箱を受け取った。

世栄玲奈は斗南華を菅原涼太の車まで送り、菅原家が帰るのを見送った。

世栄玲奈は近くの地下鉄駅から、家まで帰った。


世栄玲奈は地下鉄の駅から出て、地上で煙草に火を付けた。

そして、ゆっくり1本を吸い終えてから家へと向かった。


次の朝、世栄玲奈はいつも通りに時間に目が覚めた。

しかし、いつもより慌ただしく用意する。

いつもの煙草屋によって、いつもの煙草をいつもの数だけ買った。

世栄玲奈はそれから、仕事場の工房へと向かった。

いつも通り、仕事の用意をしてお店を開けた。

工房では煙草を吸わない。

それが自分で決めたルールだった。


パソコンの注文が来たので、世栄玲奈は裏から部品を集めてパソコンの組み立てをしていった。

デスクトップ型なので、特殊な工具を使わないで組み立てられる。

CPUグリスを塗って、CPUファンを付けて起動の確認をした。

問題が無かったのでSSDを組み付けて、もう一度起動の確認をしてケースを閉じた。

そして付属品を入れて梱包をして出荷した。

今日も暇な一日になっていた。


相変わらずお客は来ない。


世栄玲奈はお店を一旦閉めて、外で煙草を吸った。

その後、戻ってから手を洗ってからカウンターについた。

ふと、目の前にあったのは魔法界文用のタイプライターだった。

今でこそ、魔法界は科学を認めコンピュータなどが入ってきて、魔法界用のキー配列をしたノートPCやデスクトップ用キーボードが大量に出回っている。

世栄玲奈は魔法界文用のタイプライターで小説を書き出した。

自分の生い立ちや、今の仕事についてなど。

魔法界の言葉でそれを紡いでいったのだった。

世栄玲奈は書いた小説をそっと、机の引き出しにしまった。

見せるほどの物でもないと思ったからだ。

そして、いつもの時間になったので世栄玲奈は電車に乗り自宅へと帰った。

自宅に着くと、世栄玲奈は日記を付けてから眠りについた。

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