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新・三国志   作者: 明日ハレル
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第1章 淮南・呉攻略編 その2

宋王劉備の遠征軍が、まず、広陵城の攻略に動き出した。軍師沮授率いる15万余の軍勢が進撃する。

第1章 淮南・呉攻略編 その2


184年2月11日

早朝より沮授は広陵を3方から包囲し、各2万の歩兵で北門、西門、東門を攻めさせた。


敵が窮鼠となりヤケクソデ暴発せぬように南門は空けてある。


ただ5キロ先の街道の森には宋憲、魏続の若手の部将がそれぞれ1万の兵を率いて伏兵として配置され退路は絶ってある。


城兵を逃がす気は毛頭無かった。ここで逃げられ寿春の本隊に合流されると面倒なことになるからだ。


城門から敗走した敵を伏兵で足止めし、追撃した本隊で前後から挟んでせん滅する予定だ。


広陵の守備司令官は袁術の甥である袁胤だが実際は城代の里仁であった。


里仁は袁術の一族で傍流に当たる。袁術も現在病気がちで後方の慮江の城で寝込むことが多く後継者をめぐって派閥の争いも生じていた。


長男の袁房、次男の袁休、3男の袁卓が候補で袁房は惰弱で、袁休は乱暴で人望が無い、平凡な3男袁卓がまだましのレベルで後継者を決めかねていた。


里仁は武勇もあり人望があったので3人の兄弟から煙たがられ最前線の広陵に行かされ、司令官は箸にも棒にも掛からない愚鈍な遠胤であった。


攻城戦が始まると袁胤は指揮も取れずただ慌てるばかりで、諸将も混乱する。


一族の古株である袁隗が里仁の武名を聞いていたので里仁に指揮をとらせた。


里仁は過たず敵を退け配下の部将たちも里仁を司令官に戦う。


城門を攻めていた関羽や張飛、馬篭らも敵の指揮系統が急に良くなったので指揮官が代わったことは察知した。愚鈍な袁胤では守り切れない認識は3将も感じていた。


関羽は幕舎で休息時に配下の部将たちに敵の守備が急に良くなったので指揮官が代わったことを聞くと、元々寿春城にいた李高と言う者が、それは里仁殿でしょうと言った。


確か昨年成人したので今は16歳でしょうか?利発で武勇に長け若者たちの間では中々人望もあったようです。妾腹で優秀なので最前線に送られたのでしょう。


戦って死んで来いと言う所か、本家の3名の兄弟に嫉まれたな、主な将軍に連絡してくれ、李高似顔絵は書けるか?里仁という若い部将は殺さず捉えよと。


関羽は沮授の幕舎に行き、李高を伴い袁術の良い後継者が見つかったかもしれませんぞと話し始めた。


沮授も話を聞き、その若者をこちらでで保護し袁術を破ったのち後継者にすれば淮南も纏まりましょう。良い話を聞かせてもらった。宋王劉備様にも報告しよう。


関羽らは3日3晩攻め続け城兵が眠れないよう交代で攻め続けた。


3日目早朝関羽は攻めるのを中止した。敵兵たちは溜まらず眠りに入ってしまう。


数時間後発石車の集中攻撃で城門を打ち破り場内に攻め込んだ。


フラフラの城兵達は、降伏せよさすれば身の安全はこの関羽が保障すると彼のの言葉を聞き、我先に武器を投げ捨てた。


3方の城門が発石車に破られ、優勢な敵が侵入して来たのだ。城兵達は3日3晩攻められた余りの疲労から眠りに就いたばかりで、考えることもできない。


ほぼ全員が降伏した。遠胤と僅かな供回りが南門から千名程の部隊で逃げて行ったが、途中伏兵として待機していた宋憲らに捕らえられた。


里仁は場内で督戦していたが、関羽の兵に囲まれ、孺子刀を捨てよ!と関羽にフラフラなとこで剣を叩き落とされ、止む無く降伏する。


沮授は城兵を武装解除し、場外に張ってあったテントで暫く眠らせた。




関羽は里仁という袁術の妾腹の有望な後継者を見つけ、軍師の沮授にも知らせた。


沮授も袁術の正室が生んだ3名はろくでなしと聞いていたので喜び劉備に書面で知らせた。

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