新・三国志 第1章 争乱編 その10
和帝に成りすました未来からの工作員は良かれと思い。漢帝国の改革に着手する。
しかし、この行為が日の世界に大いなる災いを残すことになる。
新・三国志 第1章 争乱編 その10
183年が終わろうとしていた年末劉備はジイたる田豊以下5軍師と来年の方針を定めるため連日会議を行っていた。
5軍師とは陳宮、陳羣、陳登、沮授、審配の5名だ。一癖がある人物もいるが皆劉備を敬愛し、漢帝国復興の為努力してくれる。
後漢帝国の和帝が若くして倒れたので、未来からの工作員の一人が代わって皇帝に成りすまし、膨大な改革案を皆を説得して推し進めた。
この改革は素晴らしい効果を上げ、弱っていた漢帝国も国力を取り戻す。
ただ問題が発生していたが現在の工作チームのメンバーは感知できなかった。
数十年後新たな第2チームが計測の機器などを携えて未来より転移してきた。
色々な実験器具を動員して第1チームの成果が判明した。
順調に漢帝国の国力は回復しもうすぐ以前のレベルまでに戻ることが確認できた。
ただリバウンド現象の数値が異常な程上昇していた。
このままでは直ぐ危険レベルまで上昇し破綻が齎される。
チームは原因の探索に当たった。
1週間の全チームがフル活動でようやく結果が出てきた。
長安の地下100キロに設置された秘密基地の銀河マザーPCも同様な結論を導いた。
和帝と入れ替わった工作員が皇帝として振舞ったのでリバウンドが発生し、
その政策を破棄せねば漢帝国だけでは無く。
地球自体が崩壊又は破壊される結果が出たのだ。
直ぐ対策会議が行われ、色々な情報を集め最適な結果を探った。
この件でも3日間を要した。
歴史をさかのぼって和帝に成り代わった工作員を帰還させても80年以上に変更された歴史を更に変更することになるので、最悪地球がクラッシュしてしまう。
次善の策として一旦漢帝国を滅ぼす措置を取る、漢帝国を弱体化させその王朝を乗っ取る形で現政権を滅ぼす手段が有効との回答が得られた。
西暦185年に秦王劉星玄が未来へ帰還するので、秦王死亡と共に協王(献帝)にも病死してもらう。
当然世継ぎは無いので秦王貴下の劉氏一門から選ぶことになる。
現在5人の王の内一番上位が秦王次が涼王、宋王、燕王、呉王となる。
秦王は長男の涼王劉星文を正帝にするよう遺言を残す。
副帝には次男劉星雲、3男劉星覇、4男劉星雄、5男劉星祥が任命される。
元から軍権は秦王が握っているので、問題はない。4副帝は軍権を握る役職だ。
これで漢王朝は一新され新たに秦王の一族が後継者となる。
これでリバウンドも大半が無くなり、新たな政策を立ち上げ新王朝が始まる。
未来からの来訪者たちはより良い世界を構築する為に遣って来た。しかし未来人自身が工作を行うとその歴史修正は大いなるリバウンドを呼ぶことになる。
出来ればその時代の人間を使って改革を行えばリバウンドも小さくて済んだだろう。歴史修正作業は最新の注意を払う必要があった。