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月の夜闇
台風が雲を吹き飛ばした夜
満月が地球を照らし
たゆたう池は
水面にこうこうと名月を映す
夜だのに未だ眠らず
騒々しい地上の人と建物を
さながら難詰するようだ
ほら、虫も小煩く鳴いているぞ
ああ、だから貴女は少しずつ
離れていくのか
誰も静かにじっとお前を
見つめなくなったから・・・
君がいないと僕は困ってしまうのだ
日入りは速まり
地軸は曲がり
私の家から誰もいなくなってしまう!
俺のことを嫌いになったのか!?
・・・。
(かぐやひめの頃から
月はひっそり別れを告げている)