表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩を知る印  作者: デュマ
10/11

静謐な夜に



君は棺の中でたゆたっている

穏やかな眠りだ

とこしえの平和を祈ろう

おもいに縛られているのは

残された者たちばかりなのだから


君は水の奥で目を閉じて微笑んでいる

昨日の台風はなにかを

連れ去っていったのだろうか

今日は秋晴れに澄み渡っている

ただ君が残した者の頬だけは乾いていない


君は空の上で静かにかたらっている

あのときなにを話したのか

覚えていないが、こころよく

会話したことを思い出す。だが、

君を残した者は変わらずかたり合っている


僕は椅子に座って

誰のためでもない

誰のためにもならない

空虚で空疎な仕事を

なぜか繰り返している


夜の優しい暗闇は、電灯に殺された。





自死した若き官僚に捧ぐ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ