ジュライ7
ここは魔界に続くジュライ道。
「なんだ!? おまえたちは!?」
「俺たちは魔王様の手下だ。その娘は大切な人質なんだ。返してもらおうか?」
「ヒュドラ。おまえはパイアを守れ。こいつらは私がやる。」
「はい。パイア、兄ちゃんが守ってやるぞ。」
「ヒュドラお兄ちゃん。」
ウァズワースが手に炎を集約させる。ヒュドラは指示通りパイアを守ろうとする。
「一時、休戦だな。」
「騎士の世界では、昨日の敵は今日の友というのだ。」
アインとエクスカリパーもウァズワースたちと共にパイアを守る。
「安心しろ。一瞬で敵に戻ってやる。」
「望むところだ。」
ウァズワースとアインは何度も戦場で顔を会わせているので、顔見知りのような親しみがあった。
「くらえ! 必殺! デビル・ファイア!」
ウァズワースの必殺の悪魔の炎が魔物たちを襲う。周囲は火の海に包まれる。
「次は、おまえたちの番だ。」
「カッカッカ! もう勝った気でいるのか!」
「なんだと!?」
炎の中から魔物たちが無傷で現れた。
「俺の名前はフェニックス! おまえ如きの炎では再生を司る俺は倒せない! 何度でも甦ってやるぜ! カッカッカ!」
「私の炎が効かないだと!?」
ウァズワースは動揺した。自分の炎が効かない相手に出会ったのは初めてだった。
「情けないな。ここは俺とエクスカリパーの出番だ。エクスカリパー、チャージ。」
しかし、エクスカリパーは返事しなかった。
「エクスカリパー? うわあ!? 凍ってる!?」
なんとエクスカリパーはカチカチに氷で覆われて凍っていた。
「どうだ? 俺の氷は?」
アインの前に氷の狼が立ち塞がる。
「何者だ!? おまえは!?」
「俺は氷狼のフェンリル。全てを凍りつかせる者だ。聖剣エクスカリバーが凍りついた今、おまえに勝ち目はない。諦めるんだな。」
「聖なる光が出せない!?」
アインはいつもエクスカリパーと一緒に戦ってきたので、エクスカリパー無しで戦ったことはほとんどないのだった。
「どうした人間? 聖剣なしだと役立たずなのか?」
「そういうおまえこそ、ビビってんじゃねえぞ。」
アインとウァズワースは窮地に立たされていた。想定外を現状を打開する手段が思いつかなかった。そんな中、突風が急に吹いてきた。
「なんだ!? この突風は!?」
「鷹の化け物の仕業か!?」
2人の目の前に大きな鷹が現れた。
「俺はフレースヴェルグ。おまえたちを殺して、死体を呑み込んでやろう。くらえ! 必殺! フレースヴェルグ・エアー!」
「うわあ!?」
強風がアインとウァズワースを吹き飛ばす。
「ウァズワース様!?」
「アイン!?」
「エクスカリパーちゃん!?」
劣勢のアインとウァズワースを見た、ヒュドラ、イリーナ、パイアが心配する。
「人の心配をする前に、自分たちの心配をしたらどうだ?」
「キャア!?」
パイアたちを目掛けて火の玉が飛んでくる。
「火を吐く亀!?」
「ペルーダ様の火の玉から逃げれると思うなよ。」
アインたちは今まで以上に強い強敵の群れに襲われて絶対絶命だった。
つづく。




