ジュライ4
ここは魔界に続くジュライ道。
「おい! 羊野郎! 虹蛇のアジトはどこだ?」
アインは聖なる光の集約を完了させる。
「ジュライの蛇の穴洞窟だ。聞いてどうする? おまえたちはここで死ぬんだからな! ケッケッケ!」
羊のような魔物ハギスは余裕があるので、つい口を滑らせ虹蛇のアジトの場所を言ってしまう。
「エクスカリパー、準備はできた?」
「アイン? 私を誰だと思っている?」
アインとエクスカリパーは目を合わせて合図を送ったように呼吸がピッタリ。
「いくぞ! エクスカリパー!」
「おお!」
「飛んでけ! 新必殺技! エクスカリパー・ホーリー・ビーム!」
エクスカリパーにチャージされた聖なる光が剣からビームのように大容量のエネルギー破のように飛んで行く。
「ガガガガガ!!!」
どこかに命中して砕け散る大きな音がする。
「あ、あぶねえな!? 当たったらどうするんだ!?」
「そんな心配をしていていいのか?」
「はあ? 何言ってるんだ?」
「聖なる光の飛んで行った方向に何がある?」
「何って、虹蛇のアジトの洞窟が・・・なに!? まさか!?」
そのまさかである。アインとエクスカリパーの新必殺技は、虹蛇ごと洞窟を破壊した。もちろんビームが命中した時に聖なる魔法ホーリーが炸裂しているので、虹蛇が生き残る可能性はない。
「さあ、親分が死んだんだけど、羊くん。おまえはどうするんだ?」
「ヒイイイー!? お助け下さい!? 俺は虹蛇に言われて、いやいやバイコーンを殺しただけなんです!? 見逃してください!?」
親分が倒された子分は可哀そうなものであった。
「いいだろう。バイコーンを殺した罪は見逃してやろう。」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
アインはバイコーンを殺したハギスを許すという。
「だがな、ユニコーンの捕獲依頼書を食べた罪は許さない!」
「そんな!? 命よりも神ですか!?」
アインにとって、自分勝手なユニコーンの方が問題だからだ。
「おまえもユニコーンに会えば、奴のウザさが分かる! いくぞ! エクスカリパー!」
「おお! 再チャージは完了済みだ!」
流れを理解しているエクスカリパーは、再び聖なる光を集約していた。
「くらえ! 必殺! エクスカリパー・スラッシュ!」
「ギャア!? あんた!? どんだけユニコーンが嫌いなんだよ!?」
出番の無かった虹蛇とハギスは倒された。
「バイコーン、仇は取ったぞ。安らかに眠れ。」
「出会いも別れも騎士の定めだ。」
「成仏してね。」
「お馬さん、バイバイ。」
アインたちはバイコーンを土に埋めてお墓を作り花を添えた。
その頃、ジュライの隠れ家。
「大変だ!? ビックニュースだ!?」
双頭の犬オルトロスが最速の速さで隠れ家に情報を伝えに来た。
「どうした? オルトロス。そんなに慌てて。」
隠れ家にいたのは、先魔王の子供、ウァズワースだった。
「囚われていた妹が、魔王城から抜け出した! 脱獄したんだ!」
「なんだと!? 直ぐに助けに行かなければ!」
テュポーンとエキドナの末の娘が魔王の支配下から逃げ出したらしい。
「私が行くとしよう。」
ウァズワースが席を立つ。
「ウァズワース様!? 私たちの娘のことで、このテュポーンが・・・。」
「よい。おまえたちの妹ということは、私の妹でもある。私に任せろ。」
ウァズワース、再び立つ。
つづく。




