ジュン6
ここはマンス王国のジュン城。
イリーナは囚われている部屋から外を見ると、お城に侵入してきたアインと奇跡的に目が合った。
「アイン!?」
イリーナは窓の外の向かいの建物にアインがいたことに驚いた。
「イリーナ!?」
アインもイリーナが部屋に閉じ込められている部屋から窓の外にいる自分と目が合ったことに気がついた。
「アイン! 来てくれたのね!」
「イリーナ! 今、助ける!」
アインは鞘からエクスカリパーを抜く。
「おい、エクスカリパー、チャージ。」
「言われる前からやっている。それが私の騎士道精神だ。」
「さすがのエクスカリパーだ。」
「アイン、悪の大神官様に一発かましてやれ。」
エクスカリパーは超必殺技を撃つためにジュン城一帯に聖なる光の五芒星を描き完成させる。
「いくぞ! 超必殺! エクスカリパー・ホーリー・スラッシュ!」
アインの超必殺技がジュン城を聖なる光で粉々に破壊していく。
「おいで! イリーナ!」
「アイン!」
城の外壁が壊れ圧迫されて窓のガラスが割れる。アインは手を伸ばしイリーナにこっちに来るように手を差し出す。イリーナはアインの方へ壊れて外がむき出しになっている部分からアインの元へ駆けて飛ぶ。
「イリーナ!」
アインはイリーナの手を掴み自分の体に引き寄せ抱きしめる。アインとイリーナは結婚式の日以来の再会を果たす。
「遅くなってごめんね。」
「確かに遅い。でも、アインらしい。う、う、うえ~ん!」
イリーナは普段通りに振る舞おうとするが、余程、魔物にさらわれたのが怖かったのだろう。イリーナは安心したのか徐々に涙を流しながら子供のように泣き出した。
「ゴホン! 野暮なことは言いたくないがお二人さん。ここでイチャイチャしていると敵に囲まれて、みんなで天国に行くことになってしまうぞ。」
エクスカリパーは騎士としての気遣いもできる剣であった。
「そ、そうだな。と、とりあえず、ここを離れよう。」
「そ、そうね。また捕まりたくないわ。」
アインとイリーナは照れ臭そうに動揺したまま、この場を逃げ出した。
「それにしてもエクスカリパーの超必殺技はすごい破壊力だ。」
「ほんとほんと。オクトーバー村なんかは一撃で村ごと消滅するわ。さすがね。エクスカリパー。」
「今更おだてても遅い。変な剣で変剣だの、聖剣じゃないだの散々好き勝手なことを言ってくれたな。」
アインたちが去った後のジュン城は崩落した鉱山の様に瓦礫の山になっていた。
ここはジュン城。
崩壊した城を見下ろしている者たちがいる。
「伝説の生き物とはよく言ったものだ。」
アインがジュン城を破壊するのを黙って見ていた者がいる。ウァズワースだ。
「ウァズワース様。伝説のお邪魔虫のおかげで、この城で生きていると思われるのは、一部の騎士と悪の大神官コンドールだけでしょう。」
「ありがとう。わかった。」
ウァズワースの元にテュポーンファミリーが勢揃いしていた。
「狙うはコンドールの首だけだ!」
魔族の王族のウァズワースは、なぜか悪の大神官コンドールの命を狙うのだった。
つづく。




